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■ 特集 春の特選お出かけプレイス
  Part1  Part2
近郊旅行 紹興・徽州
徽州商人の豪奢な邸宅に明清時代の徽州文化を訪ねる
白い馬頭壁、黒い屋根瓦、そして絶技の彫刻安徽省のもう一つの世界遺産を巡る旅
● 安徽省のもう一つの顔




安徽省の旅と言えば黄山があまりにも有名だが、アウトドア派だけではなくインドア派の人におすすめしたいところがある。その名は徽州。ここで言う徽州とは現在の黄山市内にある徽州区ではなく、800年ほど前の安徽、浙江、江西の省境の地域を指した地名のこと。特に安徽省内には現在も明清時代の建造物がほぼ完璧な形で残る村が数多く点在しており、建築様式や歴史、文化、風俗などをたっぷり満喫できる。
徽州にはかつて徽州商人と呼ばれた富豪が多く住んでいた。そのため贅を尽くし、風水を取り入れた豪邸が多数建てられ、現在にまでその姿を伝えていると言うわけだ。それらの建築様式は徽派と呼ばれ、白壁に黒い瓦、馬頭壁(火災予防のための高い壁)、そして彫刻をその特徴とする。さらに彫刻には三大彫刻と呼ばれる特徴があり、木、(肌理の細かいグレーの煉瓦)、石の彫刻をがそれだ。彫刻は門に、客間に、梁にと、至るところに施され、徽派建築の最大の特色となっている。 安徽省内の古村落の中から、ここでは宏村(@、B)、西遞(A)古城岩(C)をご紹介。眼の保養の後には屯溪老街で安徽料理や小吃に舌鼓をうち、特産品のショッピングを楽しもう。

● 中国画の中の世界

黄山市から車で北西へ約1時間の県に位置する宏村は00年に世界文化遺産に登録され、今でも300名ほどが暮らす村だ。870年の歴史があり、汪という一家が火事のために移り住んで来たのが始まりとされ、そのため村民のほとんどが汪さんだ。
宏村は牛の形に例えられる。村の入り口にある2本の大木は「角」、周囲を家屋が取り囲む月沼(右頁@)は「胃」、夏には蓮の花が咲き乱れる南湖(@)は「お腹」、村内を流れる小川は「腸」、といった具合だ。
敷石の敷かれた狭い村道(C)の両側には明清の家屋が140軒も建ち並んでいる。複雑な彫刻の施された入り口から中へ入ると、採光と風水のために一部、屋根のない天井(A)と呼ばれる様式を持つ客間が現れる。どの家屋も造りはほぼ同じで、柱、窓、梁などに意匠を凝らした彫刻で栄華を競っている。圧巻なのは1855年に建てられた塩商人、汪定貴の豪邸「承志堂」である。金をふんだんに用いた梁や扉の木彫(B)は今でも輝きを失っていない。【チケット:80元】

● 明清の風習に出会う


宏村から車で30分ほどの南にある西遞に到着すると、ため息の出るような彫刻が施された建造物、牌坊(@)が出迎えてくれる。こちらも世界文化遺産に登録され、124軒の明清の民家に現在も300戸ほどが暮らしている。元々13の牌坊が存在した西遞だが、文革で破壊され、ただ1つ残存する最も立派な牌坊は反面教師として破壊を免れたという。
村の中央に位置する「敬愛堂」(A)という廟には古人の豊かな知恵に感服する書が掲げられている。南宋の哲学者による「孝」という書で、この字を上下、左右に分解して見た形で孝行を諭すというもの。また白壁の上方に設けられた「大夫第」(B)は深窓の令嬢の居室で、結婚相手を決めるのが困難な際に、大夫第の下に集まった男性に娘が毬を投げ、受け取った者と結婚するという行為を今に伝える建物だ。【チケット:80元】

● コンパクトに巡る徽州文化


小山の上に位置する古城岩は上述の2ヵ所と異なり、企業により観光地として整備、開発された場所であるため、こちらを代表する4つの牌坊や古い家屋の隅々までじっくり見学することが可能だ。古城岩に限らず、牌坊に記された文字や、精緻で美しいことこの上ない彫刻(@、A)には意味が込められているので、下調べをして訪れた方がより楽しめるだろう。こちらには3人の従兄弟が横並びに建てた邸宅や舞台を持つ豪邸の他、1522年建立の古城塔(B)も残っており、特に「望月台」からの絶景はお見逃しなく。【チケット:50元】





● 徽州の食と文化をまるごと楽しむなら



徽州建築で文化と歴史を堪能したら、次の楽しみはご当地の食や買い物を満喫したい。ここ屯溪区は大小さまざまなホテルやレストラン、商店が集まるエリアで、屯溪老街(@〜C)は買い物や食事に便利な場所だ。全長800メートル余りのこの老街は、宏村や西遞などで見学してきたような古い建物をそのまま商店として利用しているので、おみやげ物だけではなく、店舗もよく見ながら逍遥したい。
安徽省のおみやげとして有名なのは毛峰や猴魁などのお茶(D)。個人的には茶葉が大きく飲みやすい猴魁がおすすめ。もし中国語に自信のある方なら、地元の人にお茶市場の場所を聞くのもいいだろう。上海と同じで、市場では卸価格のさまざまなお茶が試飲をしながら選べる。もう一つ、安徽省の特産に硯、宣紙、筆などの書道具(E、F)があること、ご存知だろうか。硯に最適の石材が採れることと彫刻技術が素晴らしく発達しているということで、硯の意匠も見事なもの。素材、大きさともにさまざまな種類があるので実用品として自分用に購入するのもよし、装飾品として贈り物にするのにもいいだろう。

● 安徽料理にチャレンジ!






中国八大料理の一つ、徽菜(安徽料理)。小さなレストランに入っておすすめを尋ねたところ、山菜料理と毛豆腐、臭桂魚がこちらのご当地料理とのこと。毛豆腐とはおなじみの臭豆腐よりさらに濃厚でかなり癖のある味わい。臭桂魚は名前とは異なり、臭みがあるわけではなくおいしくいただける。徽菜は濃い味付けで塩辛く、食後には猛烈に喉が渇くのでご飯と一緒に水分もたっぷり摂ることをお忘れなく。
ご当地の小吃も発見。老街など観光地ならどこでも見かける焼餅とは、外はパリパリ、中には梅干菜が入った素朴なもの。これには皮が餅バージョンもあり、パリパリは1元/3つ、餅は1元/1つで味わえる。


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