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てくてく上海歴史散歩
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■てくてく★徐家匯地区を歩こう
週末ともなれば、若者のあふれるエリアとして賑わう徐家匯。かつてこの地域は礼拝堂や学校、図書館や気象台、レコーディングスタジオなどの集まる文化的な場所だった。当時は市中心部から外れていたかもしれない。だからこそ希望に満ちた学生たちや信者の賛美歌、文化人の上品さが、平和を愛する雰囲気を生んだのではないだろうか。
租界の繁栄を物語る証人
住:浦西路158号
上海レースクラブ(現上海美術館)
1851年に建てられた、以前の天主堂の南側に建てられたのが、現在も多くの信者の信仰を集める徐家匯天主堂。上海カトリック教会の総本山として、3000人の信徒を一度に礼拝堂へ迎えることができる。ゴシック様式の見事な建築、ノスタルジックな赤煉瓦とミルクをかけたような尖塔、そのどれもが信者でなくとも心を落ち着かせてくれる。イギリス人ドッドウォールのデザインで、聖イグナチオ新堂とも言う。内部の奥行き約84メートル、幅28メートルと、かなりの規模だ。約57メートルの尖塔は文革期に取り壊され、85年にようやく修復された。現在ステンドグラスを5年の歳月をかけ、修道女たちがじっくり修復している。新しくはめ込まれてゆくグラスは中国の伝統的モチーフと西洋の聖像学の溶け合う、唯一無二のものだ。建物の前で記念写真に収まる観光客の絶えない観光スポットでもある。
協会の右隣に建つのは天主教上海教区主教府で、こちらは1847年生まれ。江南地帯における布教活動の拠点として、1844年青浦に設置されたイエズス会本部の移転先だ。現在の物は文革後の94年に、聖愛広場の一部として建てられたもの。
史跡が語る学問発展への歴史的貢献
住:南丹路17号
(徐光啓記念館 時:9:00〜16:30 料:3元)
光啓公園
明代の科学者兼政治家、徐光啓(1562-1633)。農業、数学、天文学などの面で傑出した貢献をしたとされる。日本人にも知られている、宣教師のマテオ・リッチと親交を結んでいた。42歳でカトリック教徒になり、北京で病死後ふるさとの徐家匯に埋葬された。83年に没後350周年を記念し、公園は彼の名を冠したものに。公園内には文化人の墓らしく、石像が並び主人の眠りを守っている。徐光啓記念館は入り口の左手奥だ。梅龍鎮から移転させた明代の住宅「南春華堂」の中には、歴史に残した影響など徐光啓に関する展示で一杯だ。
住:華山路1954号
南洋公学・南洋大学
上海が生んだ政治家、江沢民の母校として知られる上海交通大学は、南洋公学から歴史を歩み始めた。1896年設立の南洋公学は歴史の中7回名を変え、59年から現在の校名になった。1911年からは南洋大学と名を変える。戦時中は日本に占領され、中国研究で知られる現愛知大学の前身・東亜同文書院に名を変えた。数奇な運命をくぐってきた学府の歴史は、華山路正門すぐの校史博物館で学ぼう。富豪の邸宅のようなピンク色の旧図書館が博物館だ。2階から見渡すキャンパスが、やけに歴史を感じさせるだろう。
持ち主が替わっても輝き続ける宝石
中国唱片厰
1920年、中国初のレコードはこの「赤い家」で生まれた。多くのスタアを輩出した3階建て洋館は、30年代にはEMI社の所有に。流行発信地だった頃の情景に思いをはせ一服するのもいい。入り口に西ドイツ製の録音機器が置かれている。
住:衝山路811号
電:6431-9811
時:11:00〜翌1:00(金土は翌2:00まで)
諾曼第公寓(Normandie Apartment)
淮海中路と武康路に挟まれる、三角地に建つルネッサンス風外観のアパート。1924年に万国儲蓄会が建造。現在は雰囲気のいいカフェバーなどが入居する雑居ビル。天平路から見る圧倒的な存在感にぐっとくる。非凡な立地に建つビルが好きな人必見。
住:淮海中路1858号
聖母院
1876年建立の、カトリック教会に併設された施設のひとつ。ほかに女学校、修道院、聾唖学校、幼稚園、孤児院のような役割の育嬰堂などを設けていた。当時おそらく地位の低かった、女性や障害者などの弱者にとっての聖域だったかもしれない。
住:漕渓北路45号
自慢の名門校と上海最初の図書館
旦公学
1912年に呉淞から移転し1917年に大学となった。その後中学だけを残し、大学はクエ旦大学として移転。第二次世界大戦後にクエ旦大学から独立、56年には公立中学に。名前は「光復震旦(中国の回復)」というナショナリズムからきている。
住:華山路1626号
徐家匯蔵書楼
徐家匯蔵書楼の歴史は1847年から始まる。元イエズス会本部だった蔵書楼は、後に上海図書館に併合される。保存されている34万冊の歴史ある書籍は03年より閲覧できるようになった。植民地時代に作られた学校のような雰囲気を持つ建造物だ。
住:漕渓北路80号 電:6487-4072
時:9:00〜17:00(日休)
徐匯公学
フランス人宣教師により1850年開校。耶蘇会信徒師弟の学び舎として校史を開いた。現存するのは虹橋路沿いに建つ、ルネサンス様式の4階建て校舎。風格ある赤茶の建物はそこだけ異世界で、何か語りかけられるようだ。正式名称はイグナチウス公学。
漕渓北路6号園
徐家匯エリアのらくらく散歩法
南北に広がる徐家匯は、やはりどちらかの端から順に攻めるのが一番。真ん中にレストランやカフェの集まる、徐家匯交差点があるので大休止はここで。漕渓北路は交通量も多く工事などでほこりっぽいので、のどの弱い人はマスクとのど飴をお忘れなく。歩き疲れても公園や大学、緑地がいい具合にルート上にあるので、雰囲気に浸りながら上手に小休止できる。ルート外ながら、諾曼第公寓の交差点を余慶路に入り、一直線に南下し中国唱片厰に至る道は最高だ。広い道路に意外な静けさで、プラタナスの並木が空を覆う様は上海の原風景を感じさせる。
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