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  Business Woman Interview No.76
 
  岩村 圭子さん
 
アールマナー・コンサルティング代表
マナーは思いやり。
表現方法が違うだけで気持ちは万国共通です。


キャビンアテンダントとして12年、VIPのフライトを担当したこ ともある接客のプロだ。しかし、その経験を生かして自分で仕事を始めるまでには、多くの女性がぶつかる挫折も味わった。働ける環境が幸せと話す岩村さんに、その経験を伺った。




― JALのキャビンアテンダントだった時、VIPのフライトを担当したことがあるそうですね。

はい。 90年に海部俊樹元首相がモンゴルを訪問された時に担当させて頂きました。当時は、政府専用機がまだ無かったので、JALが要人の渡航を引き受けていたんです。

― 12年間キャビンアテンダントをなさった後、育児に専念されたのですよね。


そうです。5年余り専業主婦をしました。その後、子供の手が離れたので社会復帰しようとした時、挫折を味わいました。

― どんな挫折ですか?

私は、仕事の経験もあるし、育児も経て人間として幅が広がったと自信を持っていました。でも、再就職試験では年齢で面接を受けらないことや、受けられても「子供が熱を出したらどうするつもりですか?」などと、ことごとく否定された上に「時給850円ですね」と。その時おでこに850円って紙を貼られた気がしましたね。あ〜、私の価値は850円なんだって。結局、その会社に決めて社会復帰をしましたが、女性が社会復帰するのは本当に大変です。今、こうして働ける環境にいられることを幸せだなと感謝しています。

― なぜ上海で起業することになったのですか。
   
services show

上海には夫の転勤で来ました。この土地で自分でも働こうと思っていた時、ある飲食店のオーナーから「うちの店でマナー講座を開いてくれないか」と依頼されたんです。それを契機に自分がキャビンアテンダント時代に身につけたマナーを仕事にしようと決心したんです。それからは自分で営業に行き、企画書を書き、伝票の起票もしました。とにかく忙しかったけれど、とても充実した毎日です。

― マナーコンサルティングとは、どんな仕事ですか。
 
中国の方を対象に、レストランやホテルの接客・接遇マナー、日系企業でのビジネスマナーを教えています。講座では、おじぎや挨拶の仕方などの作法から、美しい日本語での受け答え、ビジネスシーンでスマートな対応をするにはどうしたら良いかなどを教えています。

― マナーは、各国で違うのでしょうか。
 
マナーとは相手を思いやる気持ちです。その表現方法が違うだけで、気持ちは万国共通のものだということを、私はキャビンアテンダント時代に世界各国の人と接して感じました。表現方法、つまり作法が違うだけなのです。でも、ある意味、日本は特殊だと思いますが。
 
― どのように特殊なのでしょうか。
 
世界の人と交流をする際、意見交換は必ず必要なものですよね。相手と意見が対立した時、日本人は自分さえ我慢すればと我慢してしまう人が多く見られます。中国では意見を言い合って解決する。欧米の人は相手の意見も聞く一方で、自分の主張もしっかりと伝えることができるので、スマートだなと思いますね。私は、そうした部分を盛り込んだ国際人のマナーを提供しています。
 
― 仕事で大変な点は何ですか。
 


 
大変なことは、ずばり言葉の壁と文化の違いですね。授業ではマナーが何故必要なのかなどといった精神的なことを話すことも多いので、文化的背景が違う中国の方々に中国語で理解してもらうことは難しいですね。マナー講座の依頼は、日系企業は勿論ですが、ここ数年、中国系企業でも接客やビジネスマナー向上への意識が高まっていますね。このほど上海市の中小企業人材センターとも提携したので、今後、中国企業からの依頼も増えていくかなと思っています。
 
― ストレスを感じることは何ですか?
 
仕事を目一杯やりたい自分と、妻や母親としての役割を果たさなければと思う自分があって、時間や体力、それに気持ちのバランスが取れない時ですね。私には、中学生の息子が2人いるのですが、仕事で、子供が私と話したいと思う時に、そばにいてあげられていないんじゃないかと思うと、寂しい思いをさせて悪いなと自分を責めたりすることもあります。
 
― 息子さんたちは仕事について何か言いますか。
 
最近どう?とか、尋ねられますね。仕事を始めたばかりの頃は、翌日の講義の準備に慌てていたのに、最近はずいぶん落ち着いていてつまらないとも言われます(笑)。でも、お母さん、頑張ってねと言われるのが、やはり励みですね。
 
― 旦那様は?
 
夫も応援してくれています。妻が外に出て生き生きとしている方が良いタイプみたいです。だからといって家事を手伝ってくれるわけではないですけど(笑)。それから説得力のある企画書の書き方とか、パワーポイントを使った資料作りなども教えてくれます。仕事では厳しい先輩ですね。
 
― これからの目標は?
 
まずは、上海の多くの女性に「 品格のある美しい女性」=「 マナー美人」になってもらうためのお手伝いをしたいと思っています。あえて「 マナー」と声高に言わなくてもいい時代が来るまで、情熱を持ち続けて仕事をしたいです。
それから、社会復帰をしたいなと思っていて、マナーの仕事に共感してくれる方がいらっしゃったら、ぜひ一緒に仕事をしたいですね。たくさんの仲間が集まったら最高ですよね。オリンピックや万博を控え、「 マナー向上」 の意識の高まりつつある今、私の今までの経験と実績で培われたノウハウが役立てばと思っています。
 
■ アールマナー・ コンサルティング


TEL:138-1734-4244
E-Mail:iwamura@rmanner.com
URL:http://www.rmanner.com