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  Business Woman Interview No.53
 
  Y'S TABLE (SHANGHAI)CO.,LTD
和伊授卓餐管理(上海)有限公司
Team reader
阿部麻未 (Mami Abe) さん
 
お客さまからいつも元気をもらっています。
いろんな国の方に出会える今の仕事が
本当におもしろいですね。

  日本では六本木ヒルズに出店、その他デリバリーのピッツェリアも好評な「The Kitchen Salvatore Cuomo」の上海店がオープンしたのは今年の1月のこと。黄浦江沿いというロケーションもあり、瞬く間に浦東新区の人気のイタリアンとしファンを集め、昼は日本人の奥さまたち、夜は欧米人で連日にぎわいを見せている。こちらでレセプショニストのひとりとして勤務しているのが、日本人スタッフの阿部麻未さんだ。日本語で予約やメニューの相談ができ、時にはパーティのアレンジもしてくれる阿部さんの存在があるからこそ、あえてこの店を選んでいるという方も少なくないようである。

お店がオープンしてもう半年ぐらいになりますか?  

  2006年1月15日オープンだったので、ちょうど半年ぐらいですね。お客さまの比率は欧米人が65%ほど、日本人がだいたい2割ぐらい。あとは中国人のお客さまで、最近は中国人のお客さまの比率が増えています。うちはどちらかというとこぢんまりしたサイズで、中の席は60席ほど、外のテラスを含めてざっと130席ぐらいのキャパですね。

阿部さんのお仕事についてご説明いただけますか?  

  仕事はレセプショニストです。レセプショニストの仕事は、基本的にはお客さまとキッチンをつなぐ役目で、お客さまのパーティのアレンジをしたり、お客さまのご要望を聞いて、料理のご注文があればそれを伺って席をアレンジしたり。ウェイトレスとは違うコーディネーターのようなものです。上海でこのポジションを置いている店はまだ多くないかもしれませんね。上海の店のレセプショニストは私を含めて3名、後の2人はインドネシア人とフィリピン人です。うちの会社の場合、パートごとにプロフェッショナルがいて、ひとりひとりの力がレストラン全体を構成しているという考え方なので、どのスタッフも皆プロ意識が高いのが特徴です。私の場合、他のスタッフ管理も仕事のひとつですね。

阿部さんが飲食業に進んだきっかけは? 

学生時代にアパレルのアルバイトをしていた時に、サービス業のおもしろさに目覚めたんです。その後、レストランの方がもっとサービスが重要になるのではと思い、飲食業を意識するようになりました。この会社を選んだのは、もともとこの会社のレストランのお客として来ていたこと、自分が受けたサービスに惚れていたからです。学生時代からレストランに行くのが大好きだったので、いつかは自分がサービスする側にまわりたいと思っていました。新卒で入社したのが2年前で、本社の方でも新卒採用は私が初めてだったようです。
  この仕事のおもしろさは、いろんなお客さまとの出会いがあることですね。私たちがお客さまに提供している「食べ物」はその場で消えてしまうものだけれど、お客さまにとってその時間の記憶や思い出はずっと心に残るもの。お客さまはいい時間を過ごすためにお金を払ってくださるのだということを、いつも意識して仕事しています。

お店には各国のスタッフがいらっしゃいますが、スタッフの研修面でもたいへんだったのでは? 
 
▼多国籍軍?のスタッフたちと。イタリアンならではのホスピタリティあふれるサービスがこの店の魅力のひとつだ。



  オープン前の1ヵ月間に集中して研修しました。スタッフはまさに多国籍軍で、日本人、フィリピン人、イタリア人、オーストラリア人、インドネシア人、そして中国人で、キッチンも合わせて総勢40名ほど。さすがに日本のように何もかもすんなり・・とはいかなかったですね(笑)。弊社のイタリアンのお店の場合、入社すると皆がイタリア語のレッスンをして、ホールでスタッフ同士がコミュニケーションをとる時もできるだけイタリア語を使うようにしています。これは六本木のサルヴァトーレでも同じで、お店全体でイタリアンの雰囲気作りをするという意図からです。

 

▲六本木の店と同じく上海もオープンキッチン。店内はすべてガラス窓のせいか、開放感があり気持ちいい。


  サービス面で言えば、例えば中国人スタッフの場合、自分が飲食業でいいサービスを受けた経験が少ないので、何がいいサービスなのかを理解するのがむずかしかったようですね。『こんな感じで』と日本人同士でわかることも今いちピンと来なかったり。結局こちらのマネージャーが、「自分がイヤだと思ったことは絶対にお客さまにしないように」と接客の基本の基本から教えていました。今では臨機応変に笑顔でフレンドリーな対応ができるようになっています。けっこう勉強熱心で、ワインの講習会に参加したり、シェフに食材について質問したりしているようですね。
こちらのお店は人気のイタリアンとしてすでにいろんな国のファンがいらっしゃるようですが、お店の立ち上げ当時から今までを振り返ってみていかがですか? 

  私は昨年のクリスマスまで東京の店で働いていて、上海に来たのが翌日の12月26日、その時は場所以外まだ何にも決まっていなくて、もちろん店の中も全然できていない状態でした。オープンしてから今までを振り返ると、スタッフとお客さまと一緒に二人三脚で店を作りあげたきた感覚ですね。私は中国語がわからないので、みんなに助けてもらってやっとここまできたという感じです。最近ではいろんなパーティやワインのプロモーションなどでお店を使っていただける機会が増えて、一度使っていただいたお客さまが後で必ずリピートしてくださるのがうれしいです。週末はほとんど予約で埋まりますね。おかげさまで最近は日本人の常連さまも多く、お誕生日など大切な日にうちの店を選んでくださるのが本当にありがたいです。

阿部さんの目から見て、他のイタリアンレストランとは違うサルヴァトーレの魅力は? 

  明るく「ボンジョルノ!」とお客さまをお迎えして、一度来ていただいたゲストはスタッフが皆顔を覚えていて、次に来たら「お帰りなさい」って言えるような。そんなフレンドリーで家族的なサービスを大切にしています。また、ピザの釜はナポリからわざわざ職人を呼んで作ったもので、東京の店と同じナポリの職人が作ったものです。日本でナポリピッツアを10年前から広めてきたのは、私たちサルヴァトーレだという自負があるので、ここ上海でも本場の味を体験してほしいと思いますね。上海在住のイタリア人の方ががうちの店に来て、「これが本場のピッツアなんだよ」って中国人のガールフレンドにレクチャーしている姿を見かけたことも、実は珍しくないんです(笑)。
  上海も日本と同じくオープンキッチンなので、お客さまもキッチンの様子を見て、「次は何を作るのかな?」と見る楽しみも味わえるし、スタッフもホールでお客さまが楽しんでいる様子が見えることで張り合いも出るようです。イタリア料理は皆で楽しみながら分けあって食べられるところが魅力だし、野菜がたくさん食べられるのでとてもヘルシーです。特にお子さま連れで来てくださる方の場合、子供がアレルギーで卵や肉が食べられない場合でも、キッチンとできる限り対応しますので、何でもご相談いただければと思います。

実際にこちらで仕事をしてみていかがですか?日本と違う部分も多いので驚かれたのでは? 

  いろんな国の方に会えるのが本当におもしろいですね。むずかしいのは食材の調達で、うちは輸入物が多いせいかキッチンが苦労する面もあるようですが、最近はずいぶんスムーズになってきたと聞いています。
  レセプションとして日本と決定的に違うのは、予約をしたのに連絡なく来ないとか、予約だけで終わってしまうとか(笑)。予約は店とお客さまとのお約束なので、私たちは待つしかなくて。店のキャパがそれほど大きくないので、連絡なしにキャンセルされると正直辛い部分はありますね。 
  あとは中国ならではの事情で、先日の6ヵ国協議の時も店をクローズしなくてはならなかったり、いきなりなんの予告もなく電話や電気が突然止まったりすることがあることに驚きました。最近はそういうアクシデントにもずいぶん慣れてきたような気がします(笑)。

これからの目標はありますか?10年後の自分はどんな仕事をしているイメージでしょう? 

  レストランに限らず、10年後もきっとお客さま相手の仕事しているだろうなと思います。たぶん日本ではなく、海外で仕事をしているでしょうね。私は接客業が心の底から好きなので、人と接する仕事以外はたぶん選ばないと思います。やはり根からサービス業が好きなのか、お客さまの喜ぶ顔を見ると自分も元気になりますね。
  今はまだレセプショニストとしてまだまだ勉強したいことがあるし、レストランの食材のことや経営のことも勉強したいし。やはりレストランというのはお客さまがハッピーで、スタッフもハッピーでなくては成立しないと思うので、最終的にはひとりでレストランが作れるぐらいの知識を持てたらと思います。それが近い将来の目標かな。

■ THE KITCHEN Salvatore Cuomo SHANGHAI

  上海市浦東新区陸家嘴西路2967号D座
TEL:5054-1265
営) :11:00〜14:30 (L.O.) 
15:00〜17:30 
18:00〜22:30(L.O.)
こちらで絶対に外せないのが各種ピッツア。その他、「牛肉のタリアータ・ルッコラとパルミジャーノ添え/238元」もシェフおすすめメニューのひとつ。