| 環境・省エネビックバン |
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| 民間需要に軸足置いた展開 工場廃水処理に注目 | |||||||||
| 中国では、浄水・汚水処理場やゴミ処理場など公共施設の運営がBOT方式により外資系企業にも開放されている。これまで公共事業に携わる外資系企業は、BOT方式が母国で発達する欧州系企業で占められてきたが、荏原製作所は日系企業として例外的にゴミ処理場の建設や汚水処理事業で実績を積んでいる。一方、富士電機はオゾン発生装置を搭載した高度水処理システムを公共プラントに納入している。 | |||||||||
| 水・ゴミ処理施設建設で実績 汚泥処理、アオコ処理に着手 | |||||||||
| 荏原製作所 | |||||||||
大連に廃棄物処理場を建設中 荏原製作所は、一九九七年に水処理を手がける上海荏原成套工程有限公司を設立し、中国で環境ビジネスをスタートさせた。 現在、環境事業系の会社は同社以外に、ゴミ処理事業を展開する荏原環境工程諮詢(北京)有限公司とゴミ処理関係の機器を製造する青島荏原環境設備有限公司の二社がある。 第一一次五カ年計画にはゴミ焼却場の建設が予算計上され、二〇一〇年までに中国全国に七三カ所のゴミ焼却場が建設される見込みである。 荏原環境工程諮詢(北京)有限公司ではこれまで、黒龍江省ハルビン市に二〇〇 トン/日の処理能力を持つ廃棄物処理場を、山西省太原市に一〇〇〇トン/日の廃棄物処理場を建設している。現在、大連 に二〇〇〇トン/日クラスを建設中で、〇九年の稼動を予定している。 民間の水処理にターゲット絞る 廃水処理事業でスタートした上海荏原成套工程有限公司は、二〇〇一年より浄水処理事業も開始。二〇〇四年からは、水処理関係のプラントをすべて中国で調達し、建設する体制を築いている。 現在重慶市で、六〇万トン/日の大規模な汚水処理場を建設中だ。日本政府のODAで発注した案件で、最終試運転を今年末に控えている。「プラント設計技術や運転ノウハウが高く評価されての受注となった」と同社の美崎正之・董事総経理は話す。 しかし、現在同社ではこうした公共施設よりも、民間の水処理プラントにターゲットを絞っている。美崎氏は、「公共事業は何億、何十億の投資が必要で、リスク が非常に大きい。中国では工期の遅延や、関連法案の突然の変更など不安定要素が少なくない」と民間需要重視の理由を明かす。 現在、同社の事業の九割を民間企業向けの浄水・廃水処理が占めている。浄水処理は半導体工場や飲料メーカーなど、 廃水処理は幅広い工場で展開している。 「廃水処理規制が厳しくなり、工場では廃水処理の能力アップが求められている。 処理場を改造するニーズが高まっている」(美崎氏)という。 汚泥処理分野に期待 荏原製作所は、日本でアオコの処理 開発に成功している。放電を利用しアオコの繁殖を防ぐ新しい発想の処理機で、近い将来中国にも投入される予定だ。「五月末の太湖のアオコ大量発生が記憶に新しいが、アオコ処理機の中国でのポテンシャルは非常に大きい」と美崎氏は自信を見せる。 上海荏原成套工程有限公司が今後のビジネスチャンスとして注視するのが工業廃水分野。廃水処理規制は厳格化の方向にあり、廃水処理のビジネスは大きな広がりを見せる可能性を秘めている。 さらに汚泥処理分野にも期待を寄せる。これまで中国では廃水処理後に残る汚泥は埋め立てにより処分が行われてい たが、汚染の恐れもあることから、上海などでは汚泥処理を義務付けていく方向にある。「“焼却”から“発酵”まで汚泥処理する技術を豊富に有しており、この分野で貢献できる余地は大きい」と美崎氏は話している。 |
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| 高度水処理システムを導入 統合会社で汚泥処理に進出 | |||||||||
| 富士電機 | |||||||||
オゾン発生装置を展開 富士電機は今年七月、中国で電気プラ ントから電気プラント、制御システム、水環境システムを手がける富士電機系統(上海)有限公司を富士電機システムズの一〇〇%出資で設立した。 同社の水環境システムを支えるのが、浄水処理場で殺菌に使用されるオゾン発生装置を核とした高度水処理システムだ。富士電機は約二〇年前、北京で高度水処理システムのパイロットプラントを納めているが、その後大きな動きは見られなかった。 しかし、ここ数年オゾン発生装置へのニーズが高まり、案件が動き出している。二〇〇六年には無錫の、〇七年には杭州の浄水処理場に納品した。 富士電機系統(上海)有限公司の杉浦一夫・董事総経理は、「弊社の高度水処理システムを導入すれば、浄水処理場からの水道水が直接飲めるようになる。中国でも華東地区など豊かな地域で“きれいな 水”への要求がでてきており、引き合いが強まっている」と説明する。 日本ガイシと水処理事業を統合 富士電機のオゾン発生装置の歴史は、二〇年以上に遡る。これまで日本と米国でそれぞれ二〇プラントへ納めた実績がある。 同装置を手がけるのは世界で四社だけ。中国でも水道局の競争入札を巡って、この四社が受注競争を繰り広げている。「公共事業の案件は採算を取るのが容易ではない。価格の競争力が求められる」と杉浦氏は述べる。 同社では現在、コスト競争力を向上させるため、高度水処理システムの中のオゾン発生装置を除いた部分で、中国系企業と協業できないか模索している。 今年二月、富士電機と日本ガイシは、〇八年四月をめどに両社の水環境事業の統合を目指すことを明らかにした。統合会社は、上下水処理施設の計画から建設、維持管理、運営までを事業領域とする、総合水環境エンジニアリング会社を目指す。 中国では統合会社の設立後、汚泥処理事業に乗り出す。これまで富士電機は、汚泥処理関係は電気コントロールのみ扱っていたが、統合先の日本ガイシの機械を導入し、電気コントロールと併せることで汚泥処理システムとして販売していく計画だ。 |
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