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「内販力」強化 〜私の提言〜
 
 
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  「人智」とともに「法智」を 〜内販企業の経営リスク事件簿〜  
 
「人治国家」と称されてきた中国も、WTO加盟以降の新法ラッシュを経て、「法治国家」とし面目を一新した。昨今、外資企業の経営リスク事例としてメディアで取り上げられた経済ニュースから重要キーワードを抜粋してみた。
 
  知財紛争  
  ヤマハバイク、商標権侵害で勝訴  
  「YAMAHA」ならびに「FUTURE」などの商標が侵害されたとして、中国の二輪メーカーをヤマハ発動機が訴えていた裁判で、同社は6月12日記者会見を開き、中国最高人民法院(最高裁)が同社の主張をほぼ全面的に認める判決を行ったことを明らかにした。判決内容は約1.2億円の損害賠償の支払いやカーマガジンへの謝罪広告掲載などを被告に命じるものだった。
この事件は、ヤマハの中国名にあたる「日本雅馬哈(Yamaha)」の名前で中国企業が日本国内で設立登記、中国国内で製造した模倣スクーター数万台を販売したことに端を発する。ヤマハによると、中国の最高裁が下した賠償金額は、日本企業が絡んだ商標権訴訟においては最高額だという。(取材:ウェネバー北京 石井茂)
 
     
  不正競争  
  「狐」につまされた話!?  
 
 
FOXTOWNブランドの創始者で、その商標ロゴ図柄の著作権所有者でもあるシルヴィオ・タルチーニ氏(スイス人・Silvio Tarchini:狐狸城置業(中国)有限公司董事長)は、上海富客斯実業有限公司が氏の著作権を侵害し、不正等競争にあたる商行為を行ったと訴えていた。その二審裁判の判決が6月に下された。
裁判所は一審の判決を支持し、上海富客斯実業有限公司にその商号の即停止を要求、「スイス、オーストラリア、イタリアに分店」「Big Brands, Small Prices」などの広告コピーを富客斯実業が用いることについても不正競争行為であるとして使用停止を求めた。狐狸城置業(中国)有限公司は6月21日、上海松江にある東方狐狸城にて記者会見を開いてこの経過を明らかにした(写真)。
(※)FOXTOWNはスイスに本部をおくヨーロッパ最大のアウトレットモール。
 
     
  独占禁止法  
  コンパチ¥チ耗品は合法か?  
 
 
「独占禁止法」の審議が進められている。この法規の制定は、ITや家電製品の消耗品市場等にも大きな影響を与えていくことが想定される。たとえば電池類の交換やプリンタ、コピー機などのインク・トナーの補充の問題がある。サードパーテーションのカートリッジ使用を認めず、自社純正品を消費者に購入させるのは消費者の選択肢を狭めていく問題ではないか――そんな議論が今後もかまびすしくなっていくのではないか。
ロンドンに本部を置く世界最大級の法律事務所フレッシュフィールズ ブルックハウス デリンガー(Freshfields Bruckhaus Deringer)は6月8日、貿易振興機構(JETRO)上海代表処とみずほコーポレート銀行(中国)有限公司の後援を受け、公布が予定される「独禁法」のリスク対策をテーマに上海グランドハイアットホテルでセミナー(写真)を開催した。内販企業の総経理ほか多数が参加、独禁法動向に対する注目度の高さを改めて見せつけるかたちとなった。
 
     
  M&Aと合弁リスク  
  世論の圧力と仲違い  
 
 
「内販」に絡んだ話からは離れるが、独禁法の制定背景にある経済事件としてカーライルと徐工集団のケースがある。当初85%の出資で中国の建設機械大手である徐工集団工程機械(江蘇省)の買収計画を進めていた米大手ファンドのカーライル・グループはすでに過半出資を断念、その計画は四五%にまで引き下げられている。「国有資産の流出」などの批判が中国国内で強まった結果の経営判断でもある。
現在、世間をにぎわす事件として、フランスのダノン社と中国のWahaha社の企業間紛争がある。ダノンは同社の得べかしり利益を損なう行為をWahahaが行っているとアメリカで訴訟を起こせば、ダノンが敵対的買収をしようとしているとWahaha側も非難、両社の対決姿勢はさらにエスカレートしようとしている(6月末現在)。合弁リスクの存在が中国側、外資側双方に存在することが浮き彫りにされた事例となっている。写真は両社の紛争事例を解説する長江商務院のTeng Binsheng教授(6月13日、上海ポートマンホテルで同校が開催したセミナーにて)。
 
     
  労働契約法  
  「富士康事件」の衝撃  
 
昨年、iPodを生産する台資企業の工場の劣悪な労働環境について報じた経済誌を、同企業が損害賠償を請求するという事件が起こった。記事を執筆した記者に対して掲げた3000万元という請求額は、その後、一元に下がり、最終的には訴訟に至らず、新聞紙面上で共同声明を出して和解を宣言するというドタバタ劇であった。(富士康事件)
この事件は、メディアの正義をめぐる論争にも発展したが、そもそも議論すべきは労働者の権利保護という問題だった。昨今の新法ラッシュ≠ノおいて物権法、企業所得税法などとならびシンボルチックな存在となっている労働契約法制定の動向にも注目したい。労働者に対する突出した保護≠ェなされれば、今度はコスト安を当て込む外商投資の動きは抑制されていく。競争の激化する中国市場において労務管理リスクをいかに低減すべきか、進出企業はこの法規制定に熱い関心を寄せている。
 
     
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