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新港台「華流」 FCビジネス大解剖
 
  商業特許経営管理条例の施行(5月1日)を目前に控えた3月末、味千(中国)控股有限公司は香港で上場を果たし、今後フランチャイズ・チェーン(FC)展開を始動させることを発表した。一方、マクドナルドのFC店が年内にも4店登場することが明らかになり、直営店主導で事業展開していた同社の戦略転換ではないかとの憶測が一部メディアで伝えられている。
本特集では、中国のFCビジネスを牽引してきた新港台=iシンガポール、香港・台湾地区)系企業にスポットをあて、成長期を迎えた中国のFC市場の現状をレポートする。

 
 
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  小売  
  SaSa  
  アジア最大の化粧品販売網 FC展開も視野に多店舗化  
 
「豊富な品揃えが強み。大陸では7000種余の化粧品を扱っている」
SaSaは、欧米の化粧品を多品種取り揃え、人気の化粧品販売チェーン。海外にも進出し、アジア最大のチェーン網を構築している。今後、FC展開も視野に入れ、多店舗化を加速させる。
 
  三〇年でグローバル企業に成長  
 
莎莎化粧品(中国)有限公司の梁姚嘉宝副総裁。

東西を結ぶ香港地区の交差点としての地の利を生かしたビジネスを展開する化粧品販売チェーンのSaSa。欧米から多品種の化粧品を輸入販売し、おしゃれな女性から支持されている。一九七八年、香港地区に誕生した際は四〇平米の化粧品店に過ぎなかったが、現在は香港地区に四九店、上海、マカオ、台湾地区に二〇店、東南アジアに二七店舗を展開するグローバル企業へ変貌を遂げた。
ホールディング会社の莎莎(SaSa)国際控股有限公司は九七年に香港市場に上場、株価は公開価格の五〇〇倍をつけた。その後、上場で集めた資金をもとにシンガポール、マレーシアへの海外進出を図った。今年の春節の売上げは前年同期比一〇五%増と、成長を続けている。
 
  三年で一億元を大陸に投資  
  中国大陸のビジネスを管轄する莎莎化粧品(中国)有限公司の梁姚嘉宝副総裁は、「豊富な品揃えが弊社の強み。香港地区では一万五〇〇〇種、大陸では七〇〇〇種余を扱っている」と説明する。香港地区では通信販売を行うが、日本や韓国からの注文も入る。今夏より、男性用化粧品の取り扱いも本格的にスタートし、顧客の底上げを図っていく。
莎莎国際控股有限公司の中長期計画によると、〇八年三月までに大陸へ合計二〇店舗を開店。二〇一一年には一〇〇超の店舗網を構築する。現在は直営店のみだが、今後はFC展開も視野に入れる。大陸にかける期待は大きい。大陸デビューの〇五年から〇八年までの三年間で一億人民元を投資し、長期的発展を遂げるための礎を築いていく。
 
 
(DATA)
○カテゴリ:香港地区系
○業態:化粧品販売
○運営形態:直営
○店舗数:96店舗
○設立年:1990年
 
     
  高山雪峰茶  
  都市の汚染をシャットアウト! 自社農場経営で品質管理も徹底  
 
上海の繁華街にある直営店
海抜一〇〇〇メートルという高地での厳格なコントロールによるエコロジー栽培――それが「雪峰茶」の最大のアピールポイントだ。多店舗戦略においてはFCに比重、柔軟な戦略が窺える。
 
  無農薬・高品質が売り  
 
林盈君氏。創業者である父から薫陶を受け、若くして経営に参加。FC事業の指揮に立つ
中国茶販売の福州文武雪峰農場有限公司が販売する茶葉は、福建省にある自社農場から出荷する。海抜一〇〇〇メートルという高地。都市の汚染を完全に シャットアウトし、厳格な管理のもとで栽培が行われている。
自社農場を持つことの強みは、新製品の開発にも現れる。主力製品のひとつ「雪峰玉露」は、ウーロン茶の品種でありながら発酵の工程を経ず、緑茶の色をもちながら、かなりの回数煎じても味が落ちないというユニークな商品だ。ターゲットとする消費層は三〇歳以上、どちらかといえば男性のほうがファンは多いという。
ところで、茶葉に関する貿易上のトラブルが昨年相次いだ。言うまでもなく残留農薬の問題である。多くの茶葉輸出業者が日本の税関の高いハードルを前につまずいた。
「雪峰茶はEU、日本の基準を十分クリアしている」と林盈君氏は自信を見せる。無農薬と高品質、それが同社ブランドの生命であり、最大のアピール材料となっている。また、価格面でも競合ブランドと比べて優位にあるという。
 
  FCを軸に多店舗展開へ  
  同社が多店舗戦略上、重点を置くのはFCである。〇四年に「拓展部」を設け、加盟店の募集、教育、管理を行う。他競合ブランドで一般的になっている量り売りをやめ、完全密封されたパックを多くのサイズで用意していることは、販売アイテム管理の簡便化に役立っている。「〇九年までに二〇〇店舗展開、五年中に上場」と今後の展望を語る林盈君氏。海外での加盟店開拓にも視野に入れている。  
 
(DATA)
○カテゴリ:台資・合作企業
○業態:茶葉販売
○運営形態: FC重視
○店舗数:直営23、FC67
○設立年:1994年
 
  BreadTalk  
  若年層の心とらえたブランド力アーバン・トレンドのシンボルに  
 
上海ラッフルズ広場にある旗艦店。05年、グルメモール「大食代」も傘下に収めた
ベーカリーらしからぬベーカリーそんな驚きをもって大陸の消費者に迎えられたブレッド・トーク。「成熟」段階にあるといわれた市場に新たな旋風を巻き起こし、若い世代の女性の支持をとりこんでいる。
 
  若い女性のニーズとらえる  
 
BreadTalk集団(中国)の陳国華総裁

飽和状態にあるかと思われたベーカリー市場に、大きな旋風を巻き起こしたブランド、それがブレッド・トークである。
シンガポールで第一号店を出したのが二〇〇〇年。その三年後にはシンガポールで上場。現在、インドネシア、フィリピン、マレーシア、クウェート、中国大陸・台湾地区など東南アジアを中心に一二六店舗展開する。この快進撃を可能にしたのが、従来のベーカリーに対する固定観念をくつがえす店舗コンセプトである。
寒色系の色調、スチールと透明ガラス、そして大理石。ロゴについてもグレー色を使用するという斬新な店舗外観。さらに店舗内には独立した開放式厨房を設けた。原料がこねられ、焼かれ、作品がショーウィンドウに並ぶまでの一連の工程を、消費者は自分の目で観察することができる。単なるパンの売買という行為を、消費者の五感に訴えるかたちで表現したことが、モダンな雰囲気を追求する若い女性のニーズを見事にとらえたといってよい。
 
  上海・北京では直営主導  
  現在、大陸では一三都市で店舗を展開。Bread Talk集団(中国)の陳国華総裁は、「上海、北京については直営店を基本とし、そのほかはローカル企業を対象にフランチャイジーを募る。西安、青島にもFC加盟店が現れている」と現在の手応えを語る。
増店計画のうえで最重要視しているのが立地条件である。ブランドのコンセプトに合致しないロケーションでは成功はおぼつかない。路面店は設けず、トレンディーな情報発信地となるショッピングモールを出店先候補とすることを原則としているという。
なお、現在、フランチャイジーに課せられる管理費は売上の四%、パンの原料の三〇%をブレッド・トーク本部から購入することなども規定に定めているという。職員のトレーニング、そしてPOSシステムを活用した販売状況のリアルタイムでの把握、定期的な品質検査等々、フランチャイジー管理策についても整備が進む。
 
  「二匹目のどじょう」ねらう競合  
  ひとたび成功企業があらわれれば「二匹目のどじょう」を狙う競合相手が出現するのはどの世界とて同じである。時として商標侵害など知財問題にも発展することもある。
じつはブレッド・トークが大陸に進出する前、北京ではすでに同社のブランドを名乗る模倣店舗が現れていたという。これを同社は訴訟を通じて解決、事なきを得た。しかし、売り場の内装、レジカウンター、ショーケースなどブレッド・トーク独自の販売モデルは、数々のベーカリーで模倣対象となった。ブレッド・トーク独自の店舗コンセプトは、皮肉にも都市部ベーカリーのスタンダードにもなっている感がある。
 
  「ハローキティ」との提携  
  それでも揺るぐことのないブランド力。シンガポールを出自とする企業らしく、今後の発展モデルも「正攻法」を貫こうとしている。今年の目標は八〇店舗、売上高は三億元を見込む。「五年以内に五〇〇店舗まで拡大させたい。タイ、アメリカ、日本への出店構想も練りたい」と陳氏は今後の展望を語る。
現在、ブレッド・トークの顧客の八割は女性。一〇〇種類を超える豊富な商品アイテム(地方の店舗では五〇から六〇)が、根強い「ファン」を開拓する原動力となっている。陳総裁によれば、今後はフランス風などヨーロピアンスタイルの商品を強化していく意向だという。
もうひとつ特筆に値することがある。日本の人気キャラクター、ハローキティとの提携契約である。五月下旬には同キャラクターを形づくった新商品がお目見えする予定だ。ブレッド・トークがターゲットする顧客層は、さらに若年世代にも広がる勢いを見せている。
 
 
(DATA)
○カテゴリ:シンガポール系
○業態:ベーカリー
○運営形態:直営+FC
○FCタイプ:従来型FC
○店舗数:中国大陸45店舗
○設立年:2000年
 
     
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