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特集
上海軌道交通進化論
商機は郊外? 地鉄CBD?
07年、一挙に3路線が運行
新ジャンクション駅では再開発
年内に3路線(6、8、9号線)が試運転を予定する上海軌道交通。新たに形成されるジャンクション駅(2路線以上が乗り入れる駅)周辺では、再開発が進む。
 
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  掘進機を展開する石川島播磨重工業  
  上海軌道交通を掘る
掘進機を展開するIHI
 
 
石川島播磨重工業の渋谷英文氏
陸上機械、航空宇宙、船舶、貯蔵・化学プラント、橋梁などを製造する石川島播磨重工業(IHI)は、上海軌道交通建設用に掘進機を納入している。これまで四、七、八号線の建設で実績を積んできた。今後は、下水道や自動車用トンネルへ掘進機を納入していく。
 
  海外向け初のDOTシールドを投入  
  上海軌道交通の建設にかかわる日系企業の一社に、石川島播磨重工業(IHI)がある。上海の地下鉄トンネル建設用に、これまで掘進機(シールドマシーン)を七台受注してきた。  
二〇〇三年、八号線のトンネル建設工事用にDOTシールド掘進機一台を納めたのを皮切りに、〇四年には四号線建設用に同機三台を納入した。今年は七号線建設用に単円形シールド掘進機三台を納入する。同社上海事務所の渋谷英文・課長は、「DOTシールドは、IHIが開発した特殊技術。単円形に比べ、掘削面積に無駄がなく、経済的かつ効率的だ。〇三年の納入は海外では初のケースで、内外から注目された」と話す。
 
  市場はドイツ、中国、日本の三つ巴  
 
8号線を掘り進むDOTシールド掘進機。海外向けとしては初の導入となった
IHIの掘進機は、上海隧道工程股有限公司など上海市の政府系大手建設会社と合作で製造され、納められている。キーパーツをIHI愛知工場で製造後、外部構造物の製造と全体の組み立てを合作企業の工場で行い、現場に導入。DOTシールド掘進機を使った施工は、中国では前例がなかったことから、大豊建設、大林組、前田建設など施工実績のある日本のゼネコンが、技術サポートしている。
上海でシールドマシーンを展開する企業は、ドイツのヘレンクニヒト、中国の上海隧道工程股有限公司、そして日本のIHI、コマツ、三菱重工の三社で、ドイツ、中国、日本の三つ巴となっている。二〇〇〇年まではヘレンクニヒトの市場シェアが圧倒的だったが、「ここ数年、日系三社合計でヘレンクニヒトを上回っている」(渋谷氏)。  
 
  掘進機の需要は今後拡大  
  上海市の計画によれば、上海軌道交通は将来、四〇〇キロメートル延伸され、今後の工事で掘進機約七〇台が必要になる。そのうち四〇台が中古で、新規は三〇台。この三〇台の内訳がすでに決定している。三分の二を上海隧道工程股有限公司が受注し、三分の一を日系で分ける。
上海の掘進機ビジネスは年間一二〇〜一三〇億円規模。建設関係としては決して大きなビジネスではない。収益性も高くないが、渋谷氏はこれまでの掘進機導入を、「将来の大きなビジネスに繋がる大事な仕事だった」と振り返る。同社は昨年、黄浦江を横断する自動車トンネル建設向けに、一四・八八メートルの大口径掘進機(軌道交通用は六・三四メートル口径)を受注している。これは日系メーカーが中国に納入する堀進機としては過去最大の口径だ。
今後、掘進機は、自動車トンネルや鉄道用の大口径に主力が移っていく模様で、「大口径を得意とするIHIの優位性が高まる」(渋谷氏)。上海市は急激な人口増加で下水道整備が急がれているが、下水道工事や雨水滞水管の建設用での活躍も期待され、掘進機への需要は今後ますます高まって行きそうだ。
 
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