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  アパレル カジュアルウェア
市場競争は一層激化 地場系ブランドの勢いに弾み
迅銷(江蘇)服飾有限公司 董事総経理 潘寧氏
・欧米から進出ラッシュが続く
・地場系がブランド力を高める
 
 
潘寧氏
カジュアルウェア市場では、外資系、香港系と地場系ブランドが熾烈な競争を繰り広げている。2006年には、ザラが上海への出店を果たしたが、今年も外資系ブランドの進出が予定される。ここ1、2年でブランド力をつけた地場系からも目を放すことができない。 
(聞き手・編集部)
 
  香港系が市場を切り開く  
  中国のカジュアルウェア市場のこれまでを振り返る。
八〇年代半ば、香港地区のカジュアルウェアチェーン・苹果牛仔(アップルジーンズ)が大陸を席巻、カジュアルウェア市場を切り開いた。九〇年代に入るとジョルダーノやバレノなど、やはり香港系ブランドが大陸入り。九〇年代後半には、香港系を模倣した地場系ブランドも登場する。その後、デンマークのオンリーやフランスのエタム、欧州に本拠地を置くエスプリなど進出が続き、〇二年に弊社も参入した。さらに昨年、スペインのザラが上海に二店舗をオープンさせている。
アパレル業界全体を俯瞰すれば、ここ数年で、それまでの製造基地から消費市場として中国を捉える動きが加速している。多くのカジュアルウェア企業が、「生産、輸出」から「内販」へ大きく舵を切っている。
 
  プレイヤーの再整理もある  
  今年、スウェーデンのH&M、ドイツのC&Aも上海市場に進出すると聞く。市場競争がより一層激しさを増し、プレイヤーの再整理が行われるだろう。ブランド力からマーケティング力、販売力、商品力が優れた企業しか生き残れない厳しい市場になる。小売業の指標に「坪効率」があるが、「坪効率」が高い売り場をいかに実現するかに、各社はより敏感になっていくだろう。
これまでは、多店舗展開して店の数でパイを奪い合う傾向があったが、店舗数が多くても利益が出ない企業はこれから市場から爪弾きされる。外資系ブランドで店舗を畳むところが出てくるなど、すでにこうした動きが明確化している。
 
  地場系がVMDに注力  
  地場系ブランドのブランド力不足が言われたのは、すでに過去のことだ。外資系の商品を模倣し、低いプライスで拡販し成長してきた地場系だが、その商売の形が変わりつつある。昨年より、VMD(商品を並べるだけではなく、視覚的な効果を狙ったディスプレイなどで客へ訴える販売演出の手法)に力を入れる企業が目立ってきた。外資系からノウハウを吸収し、成長する地場系のスピード感は目を見張るものがある。地場系の雄・美特斯邦威(メターズボンウェ)などのディスプレイは日進月歩で進化を遂げ、外資系をうならせるレベルのお店も見受けられる。今年、カジュアル市場は大きく成長する。来年の北京オリンピック、一〇年の上海万博を控え、国内景気が好調に伸びる中、人々の生活に密着する業界がより恩恵を受けると思われる。カジュアルウェア市場もそのひとつだ。
外資系の進出ラッシュのかたわら、VMDなどに注力し、ブランド力を高める地場系の躍進が予測される。中国に強龍闘不過地頭蛇強い龍も地場の蛇には勝てない)ということわざがあるが、地域性や人々の考え方を理解している地場系が、ますます強みを発揮してくるだろう。外資系はグローバルで成功させてきたチェーンオペレーションなどに奢ることなく、地場系の動向も注視しながらビジネス展開していく必要がある。
 
  外資系が狙うニューリッチ層とは  
  カジュアルウェア市場は現在、二極化している。地場系が強いヤング向けと、外資系が主に狙うニューリッチ層向けだ。
弊社ではニューリッチ層を、月収が六○○○から一万元で、二〇代後半から三〇代半ばのホワイトカラーと定義している。この層はお金があるだけでなく、情報に敏感で、ブランドのコンセプトを理解できる。自分の考えを持っており、個性を重視する傾向がある。
上海は、衣料品の新商品への反応がとても早い。ファッション業界では、ニューヨーク、東京に次ぐスピードと言われている。ザラなどの進出は、世界のファッションの潮流に乗りたい、おしゃれを追求する上海人の要請の結果といえる。上海に、各ブランドの商品開発部が置かれる日も遠くないだろう。
 
  ユニクロは大型店メインで出店  
  弊社が展開するユニクロは現在、上海に八店舗、杭州に一店舗ある。一昨年オープンした北京の二店舗を、昨年春に閉めた。閉店したのは、出店のロケーションや販売スタイルなどで問題が多かったからだ。省が違えば国が違うといわれる地域性が非常に明確な環境で、上海のスタイルを持ち込もうとしたことも敗因だ。仕切りなおしのため、早めの撤退が必要だった。当分は、グレーター上海で店舗展開し、成長軌道に乗った時、北京で再スタートしたい。
一昨年まで中国では、三〇〇から四〇〇平方メートルの小型店を出店してきたが、私が〇五年末に董事総経理に就任して以降、大型店に焦点を当てている。
昨年夏には、三〇〇平方メートルだった上海・徐家匯の港匯広場店を、一〇〇〇平方メートルに拡大。店舗スタイルに日本の目黒店の最新鋭のデザインを採用し、間口も二八メートルとかなり広くした。商品はマンスリーコレクション(短サイクルで展開する高価格帯の商品。世界の大型店共通で実施)などを投入し、アイテム数を増やした。こうした取り組みが功を奏し、港匯広場店の集客力は高まっている。
一二月、港匯広場店に続く大型店を、上海・浦東の正大広場に出店した。今年も杭州に大型店を出店する予定だ。当分は、一〇〇〇から一五〇〇平方メートルの大型店メインで展開していく。有力なディベロッパーと組み、ショッピングモールに出店することで、市場のパイを取って行きたい。
 
  アジア最大規模となる ユニクロ 正大広場店がオープン  
 
12月9日、上海浦東のショッピングモール・正大広場にオープンしたユニクロ正大広場店。2200uの売り場に、550種類のカジュアル衣料品を置く、アジア最大の店舗だ。オープニング式典には、ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正・代表取締役会長兼社長が出席。「上海での成功が、グローバルブランドとしての成功の証となる」と語り、上海の旗艦店となる新店への期待を示した。前日、香港2号店がオープンし、同地区における服飾店の一日売上高の最高額を記録したが、正大広場店はそれをさらに上回る金額を達成している。
 
 
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