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チェーン展開に挑む 外食ブランドの勝算
 
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  日本発のうどん″ェ付かす!
「ビアードパパ」の次に仕掛ける「温屋」の戦略
麦の穂グループ「温や」
 
 
上海浦東にオープンした『温屋』一号店。中国人客をメインターゲットに想定し、メニューにも工夫が見られる
麦の穂は、中国で3年前よりシュークリーム店「ビアードパパ」の展開をスタートした。全国の百貨店へ出店し、現在26店舗を数える。今年6月末、うどん屋「温屋」の第一号店を上海の浦東国際食品城にオー プン。中国人客に、日本発の食文化≠ニしてうどんを浸透させ、多店舗展開を目指す。

日本で行列のできるシュークリーム専門店として知られる麦の穂のFC店「ビアードパパ」。中国には二〇〇三年に進出し、現在、全国の都市部で合計二六店舗を運営する。六月末、麦の穂は「ビアードパパ」の次の仕掛けとして、上海にうどん屋「温屋」をオープンさせた。
日本では手打ちの讃岐うどんを売り物にする「温や」をスーパーのフードコートを中心に出店、現在八店舗運営している。麦の穂の常務取締役で、麦之穂(上海)食品有限公司の吉川靖司総経理は「中国の流通業界は日本と同じ道をたどる。スーパーの時代が到来し、フードコートが活況を呈する時代が来る。『温屋』はその波に乗せて出店していく」と話す。
 
  豊富な海外成功体験が自信に  
 
「手打ちのうどんを日本発の食文化≠ニして中国で広めたい」と吉川靖司総経理
麦の穂の海外進出計画は、一九九七年の会社設立当初からあった。これまで「ビアードパパ」を香港地区、台湾地区、シンガポール、韓国、インドネシア、フィリピン、中国、米国で展開。このうち、最も成長が期待されるのが米国だ。「『シュークリームならビアードパパ』という認識が 米国人に浸透しつつある。こうした成功体験は、海外展開を進める我々の大きな自信」と吉川総経理は述べる。
中国の「ビアードパパ」は百貨店を中心に出店。上海と深では直営、それ以外の地域はFC方式だ。この三年間で自社工場を立ち上げ、食品安全基準HACCPも取得。原材料の小麦粉は当初、関税のかかる日本産を避け、中国産を検討したが品質の問題から却下、入手ルートを開拓し、日本産小麦粉の使用を実現している。
 
  バラエティーな食卓好む中国人  
  吉川総経理は事業を鉄道に喩える。「『ビアードパパ』で中国に線路が引けた。次に何を走らせるか。我々が選んだのが『温屋』だ。手打ちのうどんを日本発の食文化として中国で広めたい。小麦粉と塩と水だけでできる、中国にはないシンプルな麺を根付かすことができるか、弊社の挑戦だ」。
上海の浦東国際食品城にオープンさせた『温屋』は海外一号店。実験店として位置づける。開店から一カ月弱だが、すでにいくつかの課題を抱える。最も大きな悩みは人材の問題。だし汁を作る際、「レシピ通りに作らせても、どうしても間違う。味をチェックさせても、違いが分からない」(吉川総経理)。計画では一カ月ごとに日本から職人を派遣する予定だったが、「四六時中チェックしていないとだめ」と、現在は職人が常駐する。しかし、この問題も多店舗展開によって解決する。三、四店舗出店後、工場を設け、だし汁などをそこで生産、一括管理し、安定した味を提供していく構えだ。
現状、顧客の五割は日本人で占められるが、メインターゲットはあくまで中国人。日本の「温や」にはない展開もある。吉川総経理は、「バラエティーな食卓を好む中国人には、うどん一杯は侘びしく映る」と見る。そのため、多品種を食べられるうどん屋を目指し、うどん以外のサイドメニューを豊富に取り揃えている。
 
  第二号店を今秋上海に出店  
  すでに第二号店を今秋、上海の久光百貨店に出店する準備を進めている。百貨店のデベロッパーや「ビアードパパ」のオーナーが「温屋」へ興味を示しており、三号店、四号店の出店候補先もいくつか浮上している。吉川総経理は今後、「日本の流通業の中国進出が加速する」と期待する。それと並行してフードコート時代 が到来し、「温や」のビジネスモデルがフルに活かされる――これが同社の描く未来予想図である。
また「温屋」とは別で、中国産の小麦粉を使用し、大衆向けのうどん屋を展開する夢もある。日本発の食文化は中国に根付くのか――「温屋」の挑戦ははじまったばかりだ。
 
 
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