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特集
複合機市場 販売チャネル整備の行方
 
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  複写機ベース/オフィス向け編  
 
日系企業による寡占状態となっている複写機市場。これまで一台10万円程度のローエンド製品が主流だった中で、沿岸部への外資進出や企業所得の伸びにより、中高速機、カラーMFPへの購買シフトが鮮明になりつつある。代理販売を推進するコニカミノルタと東芝の2社をインタビューした。
 
 

コニカ ミノルタ
販売・サービス員の教育に本腰
まずは一次代理店の卸売減らす中国ならではの貴重な代理店販売

 
 
舟倉忠幸・総経理
コニカミノルタがカメラ・フォト事業からの撤退を発表した今年一月。上海では、情報機器事業のコニカミノルタビジネステクノロジーズによる独資販社が営業を開始した。
中国での情報機器事業は従来、武漢の製販合弁会社(九四年一〇月設立)と上海外高橋にある貿易商社(同九六年七月)の二社により販売活動を展開してきたが、昨年の外商投資企業の規制緩和を受けて、既存二社の販売機能を統合した「柯尼美能達弁公系統(中国)有限公司」を新設。新会社には深の事務所を通じて日本から輸入販売していたプリンタ事業も集約する。  
舟倉忠幸・総経理は「刻々と変化する市場に対応するためにも、ディーラーのビジネスモデルを変えていくことが今年最大のテーマ。しつこく、徹底して教育を行う」と力を込める。
 
  教育強化の狙いはディーラーの直販  
  同社は教育体制を一層強化するため、 上海、北京、広州の教育スペースを拡大し、常時教育できるトレーナーの人数を大幅に増員。コンサルティング会社と提携し、メーカーの持っている知識にプラスする形でカリキュラム内容のブラッシュアップも行っている。新製品説明会を除いて年に三〜四回ほど初級、中級、上級にレベル分けしたディーラーの集合研修を実施するのと並行して、教材となるCD・ROMの配布やEラーニングも活用。同社スタッフによる同行営業など現場指導にも力を注ぐ。  
「これまでの販売といえば、実際に機械を動かしてデモンストレーションすることもなく、家電製品を売るような箱売り的感覚。複写機にスキャン、FAX、プリント等の機能が付価された複合機ではそうはいかない」  
舟倉氏はとりわけ卸売りが中心となっているディーラーの商売形態を変えなければならないと指摘する。  
それはディーラーにとっても重要な問題となりつつある。ローエンド製品の価格下落が進み、圧倒的に数を売らない限り利益を確保できないという状況に直面しているのだ。
舟倉氏は「数年前から、サービスシーンの多い付加価値製品の直販(小売)をディーラーに促してきたが、今年に入ってようやく意識に変化が見られるようになった」と語る。  
同社は現在、一二〇ある一次代理店に加えて、力をつけてきた二次代理(四〇〇〜五〇〇店)の「一次昇格」も積極的に進 めている。
 
 
  直販ルート構築もあくまで代理店重視  
  一方で、昨年から上海をはじめ北京、広 州、深、東莞の五都市に同社直販体制も構築した。沿岸部ではサービス要求の高い外資企業のみならず、政府関連機関の間でも直販サービスを好む傾向が出てきたという。  
内陸部でもカラー機のニーズは着実に伸びているが、同社は当面、現在の直販拠点でサービスを充実させていく販売構想を描いている。  
「地方政府などはディーラーが強いコネクションを持っているところもある。 人件費などの管理コストを考えても、マス市場でディーラーが中心であることに変わりはない」と、舟倉氏はディーラーを補完する役割としての直販の位置づけを強調した。
 
 
  東芝
代理店とユーザーの視点を追求
サービスレベルの向上が争点に
 
 
須毛原勲・総経理
とにかく、頻繁に市場に行く。地方の街に行き、その市場を自分の目で見て、販売 を委ねる販売代理店の経営者とFace to Faceのコミュニケーションを続ける。東芝複写機(深)有限公司営業本部の須毛原勲総経理は、上海に赴任以来二年間、それをこの広い中国に於いて継続的に実践している。二年間でほぼ中国全土を訪問。訪問した都市は五〇以上を数える。  
総経理自ら地方に足を運ぶのは、組織がフラットな同社のなせる業である。現場で把握したディーラーの不満や問題点 に対して、すぐに経営判断を下し対応することができる。同社が「ディーラーとともに成長してきた」(須毛原氏)という理由もこのあたりにあるのだろう。  
同社は「地域に根ざしたディーラーを 認定販売代理店として支援していく」と いう方針の下、現在八四の一次代理店を 有し、二次代理店の数は六〇〇超に上る。  
ただ、認定代理店といえども、複数のメ ーカーの製品が売られているのが普通で、代理店内でいかに自社商品を売ってもらうかがカギとなってくる。  
須毛原氏は、信頼関係はもとより代理 店にとって「@売りやすい(ブランド力と商品力)A手離れがよい(安定した品質による販売後の手間とコスト抑制)B利益を出せる(適切な価格設定)製品であることが重要」と指摘する。  
同社ではさらに、海外市場での新製品 発売とほぼ同時期に中国市場に投入するという方針を掲げている。
 
  ユーザーに訴求する販売サービス  
 
頻繁に開催するユーザー向けセミナー。「せっかく購入しても機能を使いこなせていないユーザーもいる」(須毛原氏)
各社がディーラー教育に傾注するな か、同社も例外ではない。昨年六月に移転した新社屋内に大型のトレーニングルームとデモルーム(写真二一頁)を設置。ディーラーが集まり、フル活用できる環境を整えた。
トレーニングルームは各分公司、事務所にも設けてあり、上海、北京、広州の三拠点で行う「集中トレーニング」を柱に、その他拠点でもエリア研修を実施。ディーラーを訪問して教育する「オンサイド・トレーニング」や「Eラーニング」も行っている。新製品の発表ごとにトレーニングを行い、これを受けていない代理店の製品販売を許可していない。
同社はディーラーと一緒に各地で頻繁 にセミナーも開催している。それはディ ーラーにとっての教育でもあり、顧客か ら強い要望がある以外、販売のすべてを代理店経由で行う同社がエンドユーザーとコンタクトを図る方法でもある。須毛原氏は「単に単体の価格だけでなく、製品の品質やランニングコスト等のTCOでの我々の優位性を代理店と共にユーザーに訴求することが必要」と強調する。  
須毛原氏は次のような考えを示した。
「メーカーは直販か代理店経由での販売かを議論するが、ユーザーから見れば、重要なのは誰から購入しようが、製品と価格そしてサービスレベルだ。どこから購入しても、いかにレベルの高いサービスをお客様に提供出来るか。我々は、代理店と共にそれを目指し、共有していきたい。それが我々の中国へのコミットメントだと思うのです」
 
  中国市場、カラー化の遅れ 販売台数は着実に増加  
 
中国の複写機(複合機)市場で最も遅れているのがカラー化だ。05年における複写機の累計販売台数(見込)は35万台であったのに対し、カラー機は2000台に満たない(GSM調べ)。全体割合では、わずか0.57%という状況だ。これは日本やアメリカ市場と比べても明らかに低い。
ただ、カラー機市場は着実に拡大しているのも確 か。05年の販売台数は前年比で約2倍増となった。各社、潜在需要の大きいカラー機の市場開拓に力を入れている。
 
 
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