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  北京・上海オフィス市場二〇〇六年の展望「南熱北冷」傾向が継続か?
東麗(中国)投資有限公司 董事副総経理 八木田素行 氏
 
 
  宮城信彬・ジャパンデスク部長
ここに注目!
上海では貸し手市場が常態化、増床スペース確保は一段と困難か
「空室率」高く、北京市場の二極化現象はますます顕著に?

上海のオフィス賃料が北京のそれを上回るようになって一年近く経つが、その傾向は現在も続き、両者の差は拡大する一方となっている。本稿では、オフィス不足で賃料が上昇中の上海と、オフィス供給過剰気味で空室率が一七%を超えた北京の二〇〇六年の市況を占ってみたい。 (特別寄稿)
  「上海」賃貸料は右肩上がり空室率はわずか約五%  
 
二〇〇五年
二〇〇五年度はここ数年で最も新規オフィス物件の少ない年となった(五〇万強)。立地条件の良い既存ビルは軒並み一〇〇%近い入居率となっており、同じビル内での増床がほぼ不可能であった。  
したがって、スペースを求める多くのテナントが新築物件に殺到するという現象が起こった。また、それによって空いたスペースも直ぐに埋まってしまうので、完全に貸し手市場となった。マーケット全体の空室率は五%となっている。  
〇五年に竣工した主な物件は、准海路・東湖路にできた嘉華中心(K.Wah Center)、陸家嘴水族館近くの匯亜大厦(Azia Center)、浦東シャングリラホテル隣の花旗集団大厦(Citigroup Tower)、徐家匯の港匯広場二期(Grand Gateway II)、人民広場の都市総部大楼(Headquarter Building)等である。そのほとんどのビルが既に満室に近い状況となっている。  このような状況の下、賃貸料はここ一年で二〇%近く上昇した。
二〇〇六年
〇六年も〇五年同様、新築物件の供給が少ない一年となる。供給量は五〇万u前後で〇五年とほぼ同量になると予測される。
注目される物件は、Plaza 66の第二期ビル、東湖賓館正面の准海広場(Huai Hai Plaza)、人民広場の廖創興金融中心(Liu Chong Hin Financial Center)等である。
陸家嘴エリア・HSBCビル付近に上海銀行本店ビルも今年竣工の予定だが、どのくらいのスペースを対外的に賃貸するのか未だ不明である。
今年も多くの企業がオフィススペース拡大を促進すると予測され、更に新規進出の企業も昨年並みとなるであろう。そうなると、賃貸料は引き続き右肩上がりとなることが予測される。
 
  「北京」販売も不調で高い空室率 市場の二極化顕著に  
 

二〇〇五年
〇五年は約一〇〇万の新規オフィススペースが供給され、供給過剰となった。その多くが朝陽区と西城区・金融街に集中している。主なビルは三元橋の佳程広場(Gateway Plaza)、王府井の金寶大厦、東三環路の財富中心(Fortune Plaza)、長〇五年は約一〇〇万の新規オフィススペースが供給され、供給過剰となった。その多くが朝陽区と西城区・金融街に集中している。主なビルは三元橋の佳程広場(Gateway Plaza)、王府井の金寶大厦、東三環路の財富中心(Fortune Plaza)、長安街のLG大厦等が挙げられる。
これらの新築物件以外で、区分売却をメインに行っているビルも多くあり、賃貸マーケットに出ていない。一概には言えないが、区分売却のビルの場合、管理が難しく、オーナー間の価格(賃貸料)統制も取りにくい。
したがって、デベロッパー物件を好む企業が多いというのが実情である。実際に、これらの物件の販売状況は思わしくない。
また、空室率が一七%まで悪化しているものの、人気物件は満室状態で賃料も強気だ。これだけの供給が有るにもかかわらず、賃料が下がらないのを不思議に思う方も多いであろう。
その要因として
@物件の供給過剰とその賃料への影響を及ぼすタイミングにずれがある
A北京のオフィスマーケットが二極化に向かっている
といったことが挙げられる。
二〇〇六年
〇六年も〇五年並みの供給量が予測されている。同じく朝陽区と金融街にまとまった供給が見込まれている。〇七年も一〇〇万近くの供給が予測されることから、状況は厳しい。
三年間で既存のオフィススペース全体の約半分にあたる供給量があるというのは危険だと言える。需要が順調に伸びるとしても、今のマーケットでは年間約一〇〇万の供給が三年間続くと消化できないと考えられる。
同時に、賃貸のみの(区分売却しない)優良ビルの供給が少ないことから、マーケットの二極化が更に進み、賃料の格差が大きくなると予測される。賃貸利用者にとっては、二極化マーケットを利用し、好条件の物権を獲得する道も開かれよう。個人オーナー物件を引き合いにし、優良物件を値切るようなコツを身につけておいてもよいだろう。
 
     
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