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私はこう見る2006年中国商流
  国務院は個人消費やサービス業界の規模を再見積もりし、〇四年のGDP数値の修正結果を発表した(〇五年一二月二〇日)。二兆三〇〇〇億元、一六・八%が上乗せされることとなった。(〇五年一二月二〇日中国新聞網)
世界銀行が発表した二〇〇四年のGDP総額は一・六五兆ドル(一三兆六五〇〇億元)、世界七位の規模だった(台湾・香港両地区を合わせると五位)。今回の修正発表を受け、GDPランキングは大陸単独でイタリアを抜き、世界六位に上昇することが決定した。
新中国誕生当初、時の主席により「一五年でイギリスを抜き、三〇年でアメリカを抜く」という大号令が発せられたが、世紀を隔てて中国は再び目標の到達に向けて邁進を続ける。二〇五〇年には米国のGDPを射程域に置いている。
二〇〇六年、依然として高水準の成長率を維持する中国経済。WTO加盟に基づく規制緩和も進み、〇六年も新たな飛躍の年となるに違いない。中国ビジネスに身を置く識者たちは各業界の動向をどう見ているのか?八名の方に〇六年を占って頂いた。


 
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  対中投資は非製造業が主流に市場の拡大基調は継続
日本貿易振興機構(ジェトロ) 上海センター所長 藪内正樹 氏
 
 
 
藪内正樹・所長
ここに注目!
大胆予測!自動車関連の投資は一巡
課題 出さない技術と出す技術を区別する知財戦略

対中投資の内容が変わる。広州を中心に急増している自動車関連の投資は短期間で収束して、今後は金融、物流、流通といった非製造業の投資が中心になる。そうなれば、ますます人材の現地化が求められるようになり、グローバル化に対応した組織文化を作り、中国社会に積極的に企業イメージをアピールする必要が出てくる。(特別寄稿)
 
  対中直接投資、実行ベースで減少に  
  中国への直接投資は二○○○年から増加が続いてきた。ところが○五年上半期、契約ベースでは一九・○%増加したものの、実行ベースでは三・二%の減少となった。これは、四月から七月にかけて、毎月の投資実行額が前年割れしたためである。この前年割れの直接の原因は、人民元切り上げが目前に迫ったとの観測が強まったためで一時的だったかもしれないが、二○○○年以来の旺盛な外資の直接投資がスローダウンし始めたことは否めない。その背景として、幾つかの要因から中国の投資環境を見直す企業が増えたことが考えられる。
その要因とは、@電気電子を中心とするコスト削減のための輸出拠点の中国シフトは既に一巡したこと、A市場開拓のための投資も、不動産投資の過熱抑制により中国の需要が全体にスローダウンしたことから様子見に入ったこと、B電力不足、C繊維、雑貨など労働集約的産業は、人件費や土地コストの上昇によりベトナム等へシフトし始めたこと、D内外資の税制一本化や沿海地域での高付加価値産業の重視など、外資優遇政策に見直しが始まったこと、E(特に日本企業は)SARSや投資環境の変動などから、リスク分散の意識が強まったことなどがあげられる。
 
  日本からは自動車関連が激増  
 

  (図表1)資料提供:日本貿易振興機構
○五年上半期の対中投資を主要国・地域別に見ると(図表1)、実行ベースでは英領バージン諸島と日本だけが増加し、他は全て減少している。これは、前述した要因から、全体では足踏みする中で、日本からは自動車関連の投資が急速に進められているためである。
一方、契約ベースでは全く逆の傾向になっている。前述した電力不足や総需要のスローダウンは一時的なもので、中国市場の拡大基調は継続するという見方から対中投資の基調は増勢が続く中で、日本からは、急速に進んだ自動車関連の投資が一巡しつつあること、○五年四月以降、リスク分散の意識が強まったことが考えられる。
  (図表2)
日本からの投資を業種別に見ると(図表2)、電機(電子を含む)が○二年以降は横這いになる一方、自動車が大半を占める輸送機が、○三年以降、まさに激増という流れになっている。中国の乗用車市場は激烈な競争状態になっており、各社とも他のシェアを奪う規模の設備投資を計画している。このため、各メーカーは競争に勝つため、高性能車の投入、コストダウン、サービスの充実など最大限の努力をしなければならない。 
そこで今、日本の自動車業界は、広州周辺を中心に、一次部品から二次部品のメーカーまで急速に進出し、短期間のうちに低コスト、高品質の供給体制を整えようとしている。裏返せば、急速な自動車関連の投資は、短期間のうちに終わることになる。
 
  今後の投資は非製造業が中心に  
  自動車の他に増えている業種としては、まず、金融、物流、流通などの非製造業があげられる。九五年前後に非製造業の投資が増えたのは、不動産と商業が大きかったことによる。製造業より遅れて市場開放が進む金融、物流、流通の分野は、ようやく○三年頃から投資が本格化し、今後も増加し続けるだろう。
また、製造業の分野でも、機械、化学、金属が○三年以降、徐々に増えている。これは、投資の分野が生産設備や素材という川中、川上に及んでいるということである。この傾向は、韓国や台資企業にも見られ、今後も暫くは続くと考えられる。しかし、上流の投資が漸増したとしても、製造業全体では、電機と自動車とともにスローダウンするだろう。
 
  対中投資の課題  
  競争の激烈な中国で事業を続けるためには、研究開発を続けて競争優位を保つことが不可欠である。そこで、知財権保護が課題となる。中国政府は、国力増強に向け、知的財産の創造者を育成するため真剣に知財権保護に取り組んでいる。しかし、広い中国に知財権保護の社会環境ができるには時間がかかる。そこで、最先端の技術は自国内にとどめるのが通常である。コア技術や新技術は自国に置くにしても、組立や普及品は中国等に出す必要がでてこよう。OEMを行う際は、その製造技術を供与しなければならない。従って、企業ごとに、出さない技術と出す技術を区別して扱う知財戦略が必要である。
また、今後の対中投資は市場開拓が主眼となり、そのための金融、物流、流通などが増加するとすれば、ますます人材の現地化が必要となる。そのため、日本人同士では全て言葉にしなくてもコミュニケーションが成立する日本的組織文化を克服し、外国人との間に指示、管理、評価を的確に行う組織文化を作らなくてはならない。
そして最後に、中国社会に積極的に企業イメージをアピールすることが必要である。大半の日系企業は、雇用、人材育成、良い商品の提供などの面で中国社会に貢献をしている。これに省エネ、資源リサイクル、法令遵守、情報公開、社会貢献活動を加え、経営者と従業員が一体となって「良き企業市民である」という企業理念を確立し、これを中国社会に積極的にアピールすることが必要であろう。
 
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詳しくは、http://www.jetro.go.jp/news/announcement/20050331856-news
各ジェトロ事務所の連絡先は、http://www.jetro.go.jp/jetro/offices/overseas/asia/をご覧ください。
 
  ジェトロより読者の皆様へPR 【2006年日中韓・産業交流会(青島) 展示商談会出品者募集中】  
  ジェトロは東アジア経済連携に向けた取り組みの一環として、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)、中国機電産品輸出入商会(CCCME)、山東省人民政府、青島市人民政府、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)と共催により、2006年3月20日(月)〜23日(木)までの4日間、中国山東省青島市にて「2006年日中韓・産業交流会(青島)」を開催します。
本イベントには、環渤海地域はじめ日中韓各国、各地域からの多数の来場者が見込まれており、展示商談会の出品者の皆様は、ブースにいながら日中韓各国からの出品企業はじめ来場者と商談、各種情報交換を行うことが可能となります。ぜひこの機会に出品をご検討ください。
イベントの主旨、出品者募集の詳細等につきましては、下記のホームページをご覧ください。
http://www.jetro.go.jp/china/shanghai/jp/nittyukan.htm
 
 
 
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