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「リース」ビッグバンの胎動
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成功モデルの登場を機に リース概念の浸透へ
インタビュー
陳雲薇 松山日新租賃(上海)有限公司・董事長総経理
プロフィール:92年に日本留学。上智大学経済学部を卒業し、98年に株式会社ニッシン入社。現職は、IR部長兼東アジア担当、常務取締役兼執行役員。松山日新租賃(上海)有限公司の董事長総経理。
松山日新租賃(上海)有限公司の陳雲薇・董事長総経理は、ニッシンの常務取締役兼執行役員を務め、東証一部上場企業の取締役員としては初の中国人女性である。中日双方のファイナンス事情に精通し、中国リース協会の役員でもある同氏に、リース市場の動向並びにニッシンの事業展開について伺った。
中国のリース率は欧米、日本と比べても低い水準にとどまっています。
「リースをすると言ったら、お金がないのかと言われた」。これは日系大手メーカーの現地トップから聞いた話です。残念ながら、中国にはまだリースの概念が浸透していません。これは、法律や税制が十分に整備されていないことも一因であると考えられます。
当社の案件を見ても、日系企業のリースがFAX、コピー機、机やイスなどの小口商品に及んでいるのに対して、中国企業は大型の生産設備にニーズが集中している。これは「購入できるものまでリースする必要はない」という考えによるもので、運転資金にゆとりを持たせるというリース本来のメリットを突き詰めていない現れだと捉えています。まだまだ「所有したい」という意識が強く、中国企業はまだリースに慣れていないと言えるでしょう。
今後の市場動向に対して、どのような見方をされていますか。
日本もかつてはリースがなかなか浸透しなかったという歴史があります。「日本の今は中国の明日」という考えに照らし合わせると、今後は中国でもニーズが増えていくことは間違いないとみています。
中国ではこれまで、お金に困ったら親戚を頼るというのが一般的でした。これは、「面子」を重んじる文化的背景とも深く関係していると考えられます。しかし、最近ではクレジットカードによる取引も急速に増えるなど、著しい時代の変化が見てとれます。
以前、中国のテレビ局からトーク番組への出演を依頼され、リースのメリットについても話をしました。中国で、リースを市場に根付かせようという動きは確実に増えています。
今後、中国市場で需要が増すと考えられるリース商品は。
当社は業界を絞らず、あらゆる商品をリースの対象としていますが、印刷機械や医療機器などは今後伸びていくでしょう。特に印刷機械は、中古市場での流通が望める商品ですので、オペレーティング・リースとしての需要の高まりが期待できます。
先ほど中国企業のリース商品の特徴として述べましたように、これまで中国系のリース会社は市場でのニーズに合わせて大口商品しか取り扱っていませんでした。このため、日系企業に関して言えば、現時点で机やイスをはじめとするオフィス家具など「小さなリース」への問い合わせが増えています。
債権回収はリース各社が一様に抱える課題です。
ビジネスにリスクは付きものです。債権回収の問題も結局はネットワーク、つまり回収先との信頼関係によるところが大きい。
先日、中国大手自動車メーカーの幹部になった同級生と話す機会があったのですが、彼は債権者側には大手という立場を誇示して意図的に支払いを遅らせることが少なくないと話していました。中国では、本当にお金がなくて支払いが滞る場合とそうでない場合があるということです。
ちなみに「相手が陳さん(私)なら、すぐに支払う」と言われましたよ(笑)。
リース需要を創出していくために、今後どのように事業を展開していくお考えですか。
まずは実績を作ること。あの企業がリースで成功しているという事例が、何よりも説得力を持ちます。そうすることでリースのメリットを強調していきたい。
当社は「レピュテーション(評判)=収益」であるとの方針を掲げています。そのためには信用のあるビジネスを展開しなければなりません。我々には中国でリースの概念を浸透させる義務があるという強い気持ちで、市場拡大に貢献したいと考えています。
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