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上海領先餐飲管理有限公司 
重光産業株式会社 代表取締役社長 重光克昭氏
  現地パートナーの創意、工夫、最大限に生かし人気店
上海にも工場建設、出店加速へ
熊本を本拠とする味千ラーメンは現在、日本で約一二〇店舗、中国で二九店舗(八都市)、香港で一四店舗をはじめ、世界九カ国(日本、中国、米国、タイ、フィリピン、インドネシア、豪州、シンガポール、マレーシア)に店舗展開している。
味千ラーメンの海外展開の特徴は、現地パートナーとの型にはまった合弁契約ではなく、現地パートナーの創意、工夫を最大限に引き出すというユニークな戦略にある。中国では年代の若い層に人気を誇り、上海工場も建設中で、出店を加速させる勢いを見せている。
味千ラーメンの本部、重光産業の重光克昭社長へのインタビューで、中国でのチェーン店舗展開について考え方を探る。
安部 壮一 氏
  ●重光社長は、中国で味千ラーメンをチェーン展開している上海領先餐飲管理有限公司(董事長、潘慰氏)では、どんな役割なのでしょうか  
  特に正式な役職は決めておりません。パートナーということころでしょうか。驚かれるかもしれませんが実際、中国での味千ラーメンの経営母体である上海領先餐飲管理有限公司には、ほとんど出資をしていないのです。何より現地パートナーの創意、工夫を生かすのが大事だという考えからです。ビジネスでの考え方が一致していれば、それでうまくいくと思っています。
様々な方から、「契約内容を詳細に明確化すべきだ」と言われますが、現地パートナーの創意、工夫を大事するために、詳細な契約は決めておりません。業績が良いので、十分なロイヤルティを受け取っていますから、現在の方式で良いと考えています。日本以外の海外八カ国で展開していますが、中国でと同様に細かい取り決めはありません。日本国内のFCによる展開では当然違いますが。
過去に台湾地区、北京に合弁で出店したのですが、うまく機能せずに失敗しました。その時の教訓を生かしています。
 
  ●味千ラーメンが上海はじめ中国で人気店となっている理由は何でしょうか  
  人の集まる立地条件の良い場所に、平均二〇〇席という大型の広さで「ラーメンレストラン」というコンセプトが大事だと考えます。日本的なラーメン店の感じと、現地で独自開発した多様なメニューを組み合わせ、若い世代に人気が出ています。「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」という日本語でご挨拶し、ラーメンの味だけはしっかりと「味千ラーメン」として大事にしますが、その他の様々なメニューは、パートナーに任せています。気軽に日本食のメニューを楽しんでもらえるよう、工夫もしています。私が一〜二ヶ月ごとに上海を訪問し新しいメニューを試食して意見は言いますが、パートナーの意思を重視します。中国では「多人数で食事を楽しむ」という文化があり、味千ラーメンも中国の文化に合わせた店作りをしています。中国側パートナーは、お客様に満足していただけるよう、今年も新しいサイドメニューを提供すべく力を入れています。
 
 
  ●現在中国に二九店舗、香港に一四店舗ですが、今後更に味千ラーメンは中国での店舗展開を加速させるのでしょうか
  中国側パートナーは、二〇〇八年までに中国、香港で四〇〇店舗というかなり急激な出店目標を掲げています。日本側としてはどうしても店舗展開の速度が速いと、味やサービスの面を懸念するのですが、中国側パートナーの考えは速度重視です。これまで直営チェーン店だけでしたが、二月からフランチャイズ法も施行され、中国でのフランチャイズ展開を今後検討していきます。
出店急増で懸念されるサービスの質の面では、既に「サービスが良くない」とのご指摘が出ており、日本から専門家に来てもらい、昨年から店長教育を徹底しています。重光産業からも人員を派遣し、店舗を廻らせてチェックしています。長年、日本でフランチャイズ展開してきたノウハウを生かし、店舗が増えてもラーメンの味とサービスの質を維持していきます。中国側パートナーも当然ながらそれを望んでいます。
上海で新工場を合弁で建設中です。これまで、深に工場があり、コンビニでの商品販売分も含めて生産したり、素材を様々な方法で調達していましたが、やはり中国での店舗展開の中心である上海に工場を建設する必要があります。日本から送っていた核となるスープの素も、出来るだけ上海で生産できるようにする計画です。
上海で味千ラーメンの評判が高まり、世界の中国人社会に評判が拡がって、味千ラーメンのパートナーとして各国で出店したいという人が出て来ています。情報・トレンドの発信地として上海での成功は、世界に店舗展開する場合、重要な意味を持っています。
 
  ●味千ラーメンは、熊本ラーメンの創始者とも言われる重光孝治氏が創始者ですが、中国台湾地区の味が影響しているそうですね  
  父は台湾地区で生まれ育ち、熊本大学の応用化学科を卒業後、自分で調味料の研究など、様々な食品に興味を持っていたようです。とんこつラーメンの人気が福岡から熊本にも伝わり、とんこつラーメンに台湾地区のスタイルである千味油というニンニクの香りのする油を加えたり、「油で揚げたにんにく」をトッピングとして加えるという、現在の熊本ラーメンのスタイルに私の父親が大きな影響を与えています。とにかく研究熱心な人でしたから。「良心」「品質」という父のモットーを現在も大事にしています。
 
  ●今年の計画では何に重点を置かれていますか  
  中国側では、デザートを含めた新しいサイドメニューの開発であり、私個人としては現在のパートナーと一緒に北京に出店出来るので期待しています。以前、別の合弁会社で出店したのですが、考え方が違い合弁を解消した苦い経験があります。
今後の海外展開では、上海発で、世界の中国人社会を通じ、味千ラーメンの新しいパートナーが増えればと期待しています。どこの国でも現地パートナーの力を最大限に発揮してもらい、味千ラーメンの味を拡げていきます。
 
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