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連載
宮城信彬の不動産ニュース VOL.21
 
注目集める外資系大型投資機関の不動産投資
今年六月一日より実施されている不動産課税新ルール等の影響で、上海の住宅販売価格はここ数カ月 間下落しています。その下落幅は対前月比一%程度で すが、前述の新ルールの効果が少しずつ出てきてい ると言えます。しかし、不動産業は上海市政府にとっ て経済を牽引する重要なセクターであることに変わ りなく、今後も慎重な処置が取られると思われます。 一方で、中国全体では不動産販売価格が順調に伸び ており、一〇月の全国平均値は前年比で六%の上昇 率を記録しています。国外の投資家は引き続き中国 への不動産投資に注目しており、ここ最近様々な投 資プランが発表されています。
今月号では、最近の中国における外資系不動産投 資関連のニュースをピックアップしてみました。
「今月のニュース」 @
二月二日付「毎日経済新聞」
世界最大級の不動産投資企業であるGE Commercial Finance Real Estate は現在五 〇億ドルをアジア市場につぎ込む予定で、 その中には不動産が整備されつつある中 国市場も含まれている。また、その投資ス キームは共同出資になると思われる。
「今月のニュース」 A
一〇月二五日付「毎日経済新聞」
シンガポールの超大手不動産企業の CapitaLand は CITI グループと共同で 中国不動産投資プライベートファンド 「CapitaLand China Development Fund」 を設立したと発表した。同ファンドは五億 ドルの規模であり、CapitaLand 社の投資 は一・五億ドル( 三七・五%) 程度。残りは、 アジア、中東、米国からの国際投資機関で 占められている。
宮城信彬の不動産ニュースここがポイント
解説
世界的な長期金利の低下により、ここ最近 世界の投資マネーが急激にアジアに流入して いるのは周知の通りだが、その一部分が高度 急成長を続ける中国不動産に流れている。上 海に代表されるように、都市部では住宅価格 がここ数年急上昇を見せた。しかし、政府の指 導により転売規制や新課税ルールの実施によ り、現在価格は小休止を迎えている。
一方、外資系大型投資機関によるオフィス ビル、商業施設、工業団地への投資が目立って きていることが注目されている。住宅市場に 比べ前述の市場は供給が少なく、需要が安定 しているのも投資家の判断材料なのかも知れ ない。また、今後の人民元の切り上げに対する 期待感が有るのは言うまでも無い。
ニュース@のGEリアルエステートは米国 のスタンフォードに拠点を置き、世界中で不 動産投資を行なっている。その不動産資産は 二八〇億ドル以上と言われ、世界最大級の不 動産投資企業である。面白いのは、同社の過去三年間の本国アメリカにおける不動産投資額 が半減していることだ。その代わりにアジア、 東欧、メキシコ等の新興マーケットに積極的 に進出している。
CB RICHARD ELLIS
また、ニュースAのCapitaLand はシンガ ポール政府系の不動産投資会社であり、アジ アでは最大規模である。先月、福岡湾にて造 成中のアイランドシティーのマンション五棟 を、バーレーンのアルキャピタ銀行と組んだ ファンドで購入して話題を呼んだ( 約八〇億 円 )。同社も中国への不動産投資を着々と進め ている。グレーター上海エリア、渤海湾エリ ア、珠海エリア及び西部地区といった人口密度が高く、GDPの高成長を維持する大都市 に住宅、オフィス、商業施設等のプロジェクト を計画しており、すでに寧波にて一〇億元を 超える総合プロジェクトを始動させた。
この他にも多くの投資機関が中国不動産 に投資を計画している。既に進出しているア ジアの架橋系財閥、オーストラリア系不動産ファンド、欧米系投資銀行に続けと、今この瞬 間も中国の何処かで大型投資案件が進められ ているのだろう。
メモ一〇月中旬、東京建物が上海の北西エリ アにて、大成建設及び上海万科房地産と共同 で分譲マンションを開発すると発表した。低 層の高級マンションを三五棟建設する予定 で、二〇〇八年に竣工予定。
 
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