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宮城信彬の不動産ニュース VOL.20
 
生まれ変わる正大広場
ここ最近、上海における大型商業施設に関する ニュースが増加しています。新設のショッピング モール、新規オーナーによる新装オープン、投資 銀行によるショッピングモールの購入、大規模 なテナントの入れ替え等、様々な動きが見られま す。
多様化する消費者のニーズに合わせ、形態を変 えざるを得なくなって来ているという事の表れ でしょうか。単純に物を売るというだけでは、現 在の消費者を取り囲む事は困難になり、より多彩 な購買環境を提供することが求められています。
今月のこのコーナーでは、最近の上海における 商業施設関連のニュースをピックアップしてみ ました。
「今月のニュース」
九月二一日付「毎日経済新聞」
正大広場の司徒文聡総裁は、来年の五月 の労働節までに大幅なテナントの入れ替 えを行い、同ショッピングモールを華東地 区において最も影響力のある「ファミリー 型ショッピング/エンターテイメントセ ンター」として新装オープンさせたいと豊 富を述べた。
竣工時からの長期にわたるリサーチの 結果、今後はより多くの娯楽、教育、カジュ アル関連の施設を充実させ、家族連れをタ ーゲットとする事を決定した。ショッピン グ+飲食+エンターテイメント+カジュ アル=華東地区最大のファミリー型総合 商業施設という図式である。
宮城信彬の不動産ニュースここがポイント
解説
浦東区陸家嘴エリアにそびえ立つ「アジア 最大のショッピングモール」という触れ込み でオープンした正大広場(Super Brand Mall )は、開業して早三年が経つ。同モール開業当 時に北京から上海に赴任した筆者は、赴任後 真っ先に視察に出かけた。もっとも、北京で 大成功を収めた大型ショッピングモール「東 方広場(Oriental Plaza )」の監修を務めた遼女 史が、この二四万平米の巨大モールをどのよ うにプロデュースしたかを見たかったのであ る。残念ながら、さすがの彼女でもこの巨大 モールにはてこずったようである。空室のス ペースが多く、客足もまばらであった。
同エリアを代表するショッピングモール港匯広場の後方に位置する弘基休閑広場は、元々一九九五年に韓国の大宇グループ(Daewoo)がこの土地の開発権を上海徐家匯商城集団と共に獲得したが、九七年のアジア金融危機で大宇が開発を断念した。その後臨時的にレストラン街が建設されて、今に至る。
このプロジェクトは三万五〇〇〇平方メートルの広大な土地に計画されているオフィスビル中心であり、上海最後の”黄金エリア”と呼ばれ続けていた。 その後開発権をめぐり、台湾地区の頂新国際集団(ラーメンで有名な”康師傅”の親会社)も絡んだ複雑な経緯があったが、去年上海徐家匯商城集団が開発件を大宇から譲渡された形となり、これまでに同集団は資金力を持ったパートナーを物色中であった。
まず、ロケーションがネックであった。当時 の同エリアはショッピング街としての認知は 薄く、周囲の環境も未整備でモールにとって 不利であった。近郊エリアを結ぶ無料のシャ トルバスを何路線が運行させたものの、バス の利用客は単に無料の交通手段が目的か、物 珍しさにモールを訪れる者が圧倒的に多いと 思われた。
また、何といっても箱が大き過ぎて、テナ ントを全部埋めるのは非常に困難である。上 海の一般的なデパートが二〜三万平米である から、如何に広いかが分かるであろう。筆者も広告で見た目当ての店を訪ねて同モールに出 かけたものの、広すぎて迷子になってしまい、 案内板を何度も見て探したのだが、結局諦め て帰ったという苦い思い出がある。こうなる と、一般の消費者というのは敬遠するもので ある。
しかし、ここ数年で同エリアの周囲は整備 されてきている。新しいオフィスビルが何棟 も竣工したり、つい最近はシャングリラホテ ルの新館がオープンしたりしている。同モー ルの認知度も以前と比べると格段に上がって いる。この時期にテナントの入れ替えを行い、 イメージチェンジするのは絶妙のタイミング ではないだろうか。
発表によると、大型のアイススケートリン クを来年一月にオープンさせ、女性客向けに SPA、ネールアートショップ、ヘアーサロ ン、フィットネスクラブ等も導入するとの事 である。子供のための英会話教室、バレエ教 室等も検討中と聞いている。また、川沿いのス ペースにはより多くのレストランが入居予定 であり、景色を楽しみながら食事ができれば買い物客の楽しみも増えるというものだ。
このように、正大広場は家族連れをター ゲットとしたワンストップ型のショッピ ングモールへの変身を遂げつつある。同エリ アから比較的近い場所で成功している八佰半 (旧ヤオハン)、華潤時代広場エリアとの差別 化を行いながら、同モールは変わっていくと 期待されている。ちなみに、現在のこのモール の総裁である司徒氏は以前上海新天地を手掛 けたその道のプロである。筆者個人的には、彼 の手腕でどう変わるかが楽しみである。
 
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