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連載
宮城信彬の不動産ニュース VOL.16
 
大型プロジェクトがもたらす地域の発展
三年間の工期を費やし、総額七五億元(約一〇〇〇億円)を投入した中国一の大橋が、去る五月二五日に貫通した。同時進行で開発が進んでいる世界級のハブ港”新上海港”と上海市内を結ぶこの大橋は、物流業界だけではなく、多くの分野で歓迎されている。
今月のこのコーナーでは少し視点を変え、物流方面のニュースをピックアップし、不動産開発との関連性に注目してみました。
「今月のニュース」
五月二五日付け「東方網」より
三年間の工期を経て、全長三二・五キロメートルにおよぶ、我が国最長となる大橋”東海大橋”が本日貫通した。これは、世界的に見ても稀な長さであり、上海市政府の最重要プロジェクトである新上海港(上海国際港運中心洋山深水港)開港の基礎でもある。
宮城信彬の不動産ニュースここがポイント
解説
上海市の東南の端(南匯区・芦潮港鎮)と海上の小島、小洋山を結ぶ東海大橋が先月二五日貫通し、開通式が行われた。車両通行が可能となるのは今年の年末とされている。
同大橋は全長三二・五キロメートルに達する、中国最長の大橋である。上海市政府は、小洋山と隣の大洋山とを埋め立てて、世界最大規模の港となる「新上海港」の建設を進めており、この東海大橋は上海市内と新港を結ぶ海上の幹線道路・物流大動脈となる。
経済の発展と共に、年々三〇%の規模で増加するコンテナ取扱量(世界第三位の港湾)への対応は上海市の抱える課題とされてきた。大型コンテナ船に対応した深水バースの建設が早急に求められており、現在、市内から三一キロメートルの外海に、水深一五メートルの岸壁を有する国際的ハブ港湾基地「洋山港」を建設中である。これにより、コンテナ取扱量は現在の約二倍となり、一躍世界最大となる。
上海新港と南匯区の位置関係
上海新港と南匯区の位置関係


この洋山港と前述の南匯区・芦潮港鎮が東海大橋で結ばれることにより、南匯区の発展が期待されている。上海市街から東南方向に約二〇キロメートルに位置する南匯区は、もともと農業が盛んな地域であったが、浦東国際空港や洋山深水港建設に伴い、近年工業地帯としての発展を遂げている。
東海大橋完成予想図
東海大橋完成予想図
現在同区では、産業エリアとポートタウンで構成される、二一世紀型新国際都市「臨港新城」を建設中である。 産業エリアは、 重・中工業やハイテク産業基地と物流団地が直結した近代的な工業地帯となり、 ポートタウンは五・六平方キロメートルの人工湖を中心として、 環状線状に、金融・貿易・ ビジネス・住宅・娯楽施設・教育施設の商業サービスが集まる新しい形の港街となる。また、 この臨港新城の総面積は二九七平方キロメートルにもおよび、居住人口が五〇〜六〇万人に達すると予測されている。CB RICHARD ELLIS

この東海大橋の開通は南匯区のみならず、他の地域への経済的恩恵をももたらす。同橋が高速道路とリンクされるため、杭州湾に面する奉賢区、金山区、浙江省の南部地域等の物流に貢献することになる。以上の条件から、街として発展し、住宅、商業施設等の不動産開発も活発になってくるであろうことが予想される。今後の発展が期待される地区のひとつである。
 
 
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