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物流シリーズ  
    石川県商工労働部  
  人・モノ・情報の流通拠点を目指す金沢港 中国とのコンテナ航路を新設
    今年九月二三日、石川県金沢市と上海、大連、青島を結ぶ国際定期コンテナ船航路が就航した。同航路はこれまでにも何度か中国の運行会社による就航があったが、いずれも短期間で休止されている。今回の運行会社は神原汽船(広島県福山市)で、初の日本国内の船会社となる。金沢港を国際港として発展させたい石川県は、ポートセールス活動に力を注ぐ。  
 
    二つの要因による航路復活  
   
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上海航路新設に尽力した石川県商工労働部長・土肥淳一氏(左)と同部産業立地課港湾活用推進室課長補佐・山本朗氏
現在金沢港は、三つの国際定期航路を持っている。週三便の韓国(釜山)コンテナ船航路と月一便の北米(ニューヨーク)RORO船航路、そして今回就航した週一便の中国(上海、大連、青島)コンテナ船航路だ。この中国航路は、県が特に就航を望んでいたルートである。これまでに再三就航はあったが、いずれも採算性等の問題から休止となっていた。  
今回、「日本の運行会社による就航」という、県にとって願ってもない形で航路が復活した要因は主に二つある。一つ目は、金沢港大浜岸壁の建設である。現在、金沢港には六つの岸壁があるが、最大水深で一〇メートルと三万トン級以上の大型船には対応できない。そこで七つ目の岸壁として水深一三メートルを備える「大浜岸壁」の建設が決定し、国の直轄事業として今年七月に着工した。石川県商工労働部長の土肥淳一氏は「これで最近の大型船化に対応でき、航路拡大の好条件となる」と言う。二つ目は、金沢港に隣接して小松製作所の大型プレス機械工場が新設されることである。工場は来年一月に稼動予定で、これにより取扱貨物量の増加が期待できる。
 
    輸出貨物を呼び込む  
    「取扱貨物量の増加」これが、「国際港」を目指す金沢港にとって、誘致を進める上での目下の課題となっている。土肥氏は「金沢港を含む地方港は輸入はともかく輸出が弱い」と言う。石川県が今年四月に県内外の荷主企業や物流企業を対象に実施したアンケート調査によると、ここ五年間で金沢港における輸出貨物は二・三倍の伸びを見せ、〇五年の総量は三〇万トンとなっている。輸出先は中国が五二%を占めてトップ、以下韓国、東南アジアと続く。しかし、県内からの輸出貨物のうち金沢港を利用したものは二六%で、半数以上の貨物は神戸港など国内の主要港から輸出されている。  県では、アンケートでも要望の多かった上海便新設をバネに、アジア向け輸出貨物を呼び込む意向だ。二〇一五年までに金沢港からの輸出貨物を、現在の二六%から倍の五二%に引き上げる目標を立てている。ポートセールスとしては、輸送ルートを自社で決定している荷主(アンケートでは五一%)に対して強力に働きかける。  
    世界とつながる港を目指す  
   
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新航路に使われるコンテナ船「グランディア号」





将来的には、釜山港をハブ港として、金沢港から世界へネットワークを広げることを方策として掲げている。アジア航路の増便だけではなく、現在日本海側の港からは唯一のルートである北米航路を拡大することも見込む。既存の六つの岸壁にはそれぞれの役割を持たせ、〇八年に暫定供用する大浜岸壁は対外貿易の多目的国際ターミナルと位置付ける。「荷主企業の誘致、小口貨物を取り扱う業者の誘致、港の環境整備など、これからやるべきことはたくさんある。就航したばかりの中国航路にしても、念願だった日本の船会社による運行だ。採算が取れないという理由で休止させるわけにはいかない。利用拡大のために、県内外企業へのPRを積極的に続けていきたい」(土肥氏)。その第一歩として県ではポートセミナーの開催を進めている。すでに金沢市、上海市、ソウル市・釜山市で行われ、今後は東京、大阪などでも開催していく予定だ。
 
    石川県商工労働部  
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