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企業レポート  
    特百嘉包装品貿易(上海)有限公司 (ザ・パック上海)    
  「タダの袋」から「歩く広告」へ ショッピングバックの価値向上を目指す
   
   
企業レポート
佐藤総経理は、さらに踏み込んだ計画について「秘密です」と含み笑いを浮かべる
パッケージ製品全般をトータルプロデュースするザ・パック。ショッピングバックでは日本の街で目にする四枚に一枚が同社製といわれる。いまだ「破れても気にしない」レベルの中国市場で、機能性に加えてショッピングバックの役割と価値を訴求していく。
 
    品質要求レベルに価値観の差  
    経済成長による消費拡大の流れとともに、街でショッピングバックを持ち歩く人を見かける機会は確実に増えてきた。業界トップシェアを誇るザ・パックは全額出資で特百嘉包装貿易(上海)有限公司を設立し、今年八月から営業を開始している。  
巨大なマーケットとしての顔をのぞかせながら、一大生産拠点として揺るぎない地位を確立しているのが中国。他の製造業の例に漏れず、ショッピングバック業界にも中国生産の波は押し寄せている。  ショッピングバックは大別して機械による自動製袋の手提げ袋と紐付けから糊貼りまで手作業で行う高級袋に分けられる。とりわけ後者は日本ではもはや人手が集まらず、安価で大量の労働力を頼って中国で生産しているのが現状だ。  
中国からの商品調達が増加、多様化する中で、ザ・パックは品質管理の強化などを目的として〇三年末に上海駐在員事務所を開設。現在は、青島、上海、厦門にある計四社の協力工場から年間約一億枚を日本に輸出している。  
だが、佐藤修二・董事総経理は「日本向け商品は相当難しい」と険しい表情を浮かべる。生産コストが安いからといって、クレームがひとつ出れば全品返品という大損失につながりかねないからだ。それだけ日本の品質レベルの要求は高い。裏を返せば、小売店側がショッピングバックはブランドに関わる問題と認識しているがゆえである。  
一方の中国市場はどうか。低品質・低価格な商品が大量に出回る中で、そもそもショッピングバッグが破れようが、クレームが出てこない。「これは価値観の問題。日本のレベルにはまだまだ追いついていない」と佐藤氏は指摘する。
 
    地場に売るための「近道」  
    「買った人に気分よく持って帰ってもらい、それがブランドの差別化、さらには歩く広告歩もなる」
これが佐藤氏の強調するショッピングバックの持つべき役割だ。中国では品質の価値を認めてもらうことから始めなければならない。  
現在、同社の中国での顧客は日系企業がほとんどを占めている。地場に販路を広げていくことを明確な目標として掲げながら、いま力を入れて取り組んでいるのが、現地の日系企業への販売強化だ。  
一見、逆行しているように思えるが、地場企業相手には日本におけるトップメーカーとしての知名度と信頼度はゼロに等しい。まずは「中国での実績」を作ることが近道になるとみている。  
また、中国は飛び込み営業が難しいといわれる中で、展示会は地場企業にアプローチする絶好の機会となる。昨年十一月に上海で開催された「ジャパンファッションフェア」では、アパレル商品がずらりと並ぶ会場内でショッピングバックを展示した同社のブースは来場者の目を十分にひきつけた。北京で来年開催される同展示会への出展も予定している。
 
    デザイン拠点の設置に活路  
    将来的には、コスト競争力を高めるため、現在日本から輸入している原紙を現地で供給することも視野に入れる。  
計画はまだある。デザイン拠点の設置だ。同社は東京と大阪に世界各国のパッケージ商品を集めた「包装資料館」を設置しているとともに、デザイン部門を自社で抱えている。資料館を見学してもらった顧客に対して、イメージに合わせたデザインを自ら提案できるのが特長だ。「言われたものだけを作る」という業界の慣習を打ち破り、同社が成長してきた源泉がここにある。  
上海ではデザイン事務所との提携も選択肢のひとつとしているが、デザインセンターの新拠点は、会社全体でのコストメリットとあわせて、中国市場における差別化のポイントになるとの期待も大きい。
 
    特百嘉包装品貿易(上海)有限公司  
    上海市威海路511号紳士大厦2004室
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