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繊維・アパレルレポート  
  高級セレブの潜在市場に挑む
こだわりの「無国籍ブランド」
上海必昌風時装貿易有限公司
   
   
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参加した大連の展示会。ブースからもこだわり≠ェうかがえる
流行は追わず、国境の区別もない。ビズカンパニー(仙台市青葉区)の「bittokozukkoi(ビットコズッコイ)」は、自分たちの感性に合ったもの≠フみを海外で買付け、加工生産したオリジナルブランドだ。ブランドコンセプトの表現の仕方にも工夫を凝らし、巨大な高級市場で、ファッション趣向の変化という流れをつかみ取ろうとしている。
 
 
    ブランドコンセプトが見える空間  
    上海の大通りの喧騒とは離れ、旧フランス租界の名残をとどめる武康路の一角。ここが、生地やボタンなどのパーツを世界各地から揃えた「ビットコズッコイ」ブランドの中国市場に向けた新たな発信地となる。  
仙台の直営店二店舗と卸先の全国十数店舗で同ブランドを展開するビズカンパニーは、今年九月に現地法人となる「上海必昌風時装貿易有限公司」を設立。その準備と並行して、探し求めていたのが、「ブランドコンセプトの雰囲気を見せる空間」だった。  
佐藤大介・総経理は「大手ブランドではないだけに、商品それぞれの持つ個性に加えて、見せ方にも個性を出したかった」と、こだわりの理由を説明する。内装には海外から輸入した家具も使うなど、理想のイメージを追求するため、最終的に完成するのは春節明けの予定だ。
 
    特別な思いと市場としての魅力  
   
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襟元にはラクーンをつけ、全体に手書きから発展させたオリジナルの刺繍加工をほどこした
「無国籍ブランド」を標榜する同社と中国には実は深い繋がりがある。  
佐藤氏の父でもある社長は中国人と日本人の親を持つ在日中国人。数年前、生地展へ参加するため訪れた中国のパワーやファッション成熟度を肌で感じ、日本国内での新規出店計画を中国市場へのチャレンジと変えた。「強い決意の裏には、華僑として身ひとつでやってきた曾祖父の思いと重ね合わせるところもあったようです」と佐藤氏は語る。  
ただ、こうした特別な思い入れがあるにせよ、ビジネスの勝算を見込んでの進出であることには間違いない。海外に買付けに行って「上海で事業を始める」と言うとエージェントが食いついてくる、魅力的なマーケットが中国にはある。
「ビットコズッコイ」には、一着のコートが一〇万円する商品(写真右)もあるなど、当然ながらターゲットとなるのは富裕層の女性。だが、この価格帯で本当に売れるのか。佐藤氏は言う。  
「『プラザ66』などに入居する、いわゆる有名ブランドは売れている。その中で、ファッションの趣向を変えたいと考えているセレブたちは少なくない。今は香港まで買い物に行く人が多いが、その層にアプローチをかけていきたい」
 
 
    目指すはヨーロッパで展示会  
   
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「いろいろな人に出会える上海は刺激がある」という佐藤大介氏
ブランド発信の拠点はめどがついた。これから本腰を入れて考えなければならないのが対外的なPRだ。「日本とは違いとにかく露出しないとダメなところがある。どのような露出の仕方をすべきか慎重に検討しているところです」。  
また、来年の春夏モデルから投入する価格を抑えたセカンドブランドは、中国市場で顧客層を広げ、認知度を高めていく意味でも大きなプラスになるかもしれない。「ビットコズッコイ」は、イタリアを中心とした主に欧州の生地とパーツを使用しているが、これに中国の素材をベースとしてミックスさせ、また感度もよりリアルクローズに近い形に仕上げている。  
佐藤氏には、近い将来ひとつの大きな目標がある。  
「ヨーロッパで合同展ではなく、エージェントでもなく、自分達だけの展示会を開くこと」――実現に向けた大きな一歩を中国で踏み出した。まずは上海を軌道に乗せ、そこから全国の主要都市へと事業を拡大していく計画だ。
 
    「bittoko」
上海市武康路214号
TEL:021-6433-1104 FAX:021-5465-0996