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繊維・アパレルレポート  
  市場に通用するプロ∴逅ャを!
業界活性化に向けて奮闘続く
北岡峰幸氏
   
   
繊維・アパレルレポート
後継者育成に情熱を傾ける北岡氏
内販化に向けて舵を切った日系アパレル企業だが、人材不足が壁として立ちはだかる。この問題の解決に奔走しているのが北岡峰幸氏。専門学校で教鞭をとるほか、ボランティアで企業に出向き、教育訓練を施している。
 
 
    三〇年の経験を後継者育成に  
    上海で日系アパレル企業向けの人材の育成に力を注ぐのが北岡峰幸氏(五六歳)だ。日本のアパレル業界で、バイヤー、マーチャンダイジング・ディレクターとして約三○年間に渡って活躍した北岡氏は二〇〇四年六月、上海徳瑞思美服飾学校の副校長に就任した。同校は日系企業向けの人材を育成する服飾専門学校。「自分の経験、知識を後継者育成に生かしたい」(北岡氏)との思いからの転身だった。
副校長に就いた北岡氏がまず行ったのが、日系企業への聞き取り調査である。「どんな人材を求めているかを尋ねると、『まったく必要ない』という回答が圧倒的だった」(北岡氏)。当時、日系企業の多くは、「新卒採用」を相手にしなかった。
ところが、二〇〇五年年初より状況は変わった。「マーチャンダイザーができる生徒はいないか?」「企画のできるデザイナーは?」、北岡氏へ求人の問い合わせが入ってくるようになった。この変化を北岡氏は「ひとつは業績が振るわず、人材現地化の必要性に日系企業が気がついたこと。第二は日本本社の業績悪化で、中国シフトが進んだこと。それから、中国内販への体制作りがはじまったこと。この三点から中国人人材の求人が急増し、人材不足の恒常化に至った」と分析する。
 
    苦戦する日系アパレル企業  
    北岡氏はこれまで、日系企業が苦戦する姿を目の当たりにしてきた。日本のアパレル業界では、「プロ不在」が深刻化している。企業がコスト削減のため、職人クラスの専門家の首を切った結果、デザイナーはパターンナーに専門的な指示ができない、パターンナーも専門的な仕事ができない、という現象が一般化した。
これが中国の日系企業へのしわ寄せとなっている。「日本から届く指示書はレベルが低い。それにもかかわらず、日本本社は精密機械並みの要求をし、零コンマ単位でクレームをつける。人材不足も重なり、どの企業も苦労している」(北岡氏)。
 
 
    ビジネス成功の鍵は人材?  
    日系企業はどうすればビジネスを成功させられるのか? 北岡氏は「一にも二にも人材」と考える。優秀な人材を確保した企業だけが、新しい時代に対応したビジネスモデルを生み出せるというのだ。
内販化をスタートした日系企業だが、どこもめぼしい成果を上げていない。日本アパレル業界は三〇年前、ヨーロッパ市場に日本ブランドを売り込んで失敗した歴史を持つ。「その経験が生かされず、中国でも今また同じことを繰り返そうとしている」と北岡氏は手厳しい。「日本向けの商品をそのまま展開しても、受け入れられるはずはない。中国の志向性に合わせた商品開発が必要で、そのための優秀な人材が求められる」(北岡氏)。
 
    ボランティアで出張教育  
   
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※表1 中国で求められるアパレル職種は年々多様化、高度化する( 北岡氏作成)
人材が不足するなかで、求められる職種は多様化、高度化する(表1参照)。北岡氏は専門学校で教鞭をとるほかに、要請のあった日系企業に出向き、人材教育をボランティアで行っている。その内容は、初級から実践まで幅広い。初級者向けの教育は、新入社員を対象に日本のマナーや会社組織、専門用語を解説。実践的な教育では、マップ作成からデザイン、パターンメイキングの演習を行う。
地道な活動を続ける北岡氏だが、「人材不足解消の抜本的な解決には至っていない。砂漠を孤独に彷徨っている感じ」と胸のうちを語る。現在、国立大学や専門学校と協力関係を作っての人材育成を模索している。北岡氏は試行錯誤を重ねながら、今後も専門知識・技術の教育を続けていくつもりだ。
ファッションビジネス(初級)勉強会
内容・日系企業におけるマナー、ファッションビジネス、ファッション専門用語を中国語と日本語で学ぶ
日時・九月の毎土曜日、午後一〜三時、全四回
場所・上海童欧国際貿易有限公司)上海市虹橋路二三二八弄二号楼一五○三室)
申し込み・北岡氏までEメールで
 
    連絡先
北岡峰幸
上海市普陀区石湾路7弄25号楼401室
TEL:1339-1187-130
E-mail:kitaoka19500211@yahoo.co.jp