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■ 外高橋保税区企業の区外分公司の納税問題について
 
question 外高橋保税区内に登記している貿易型企業です。商務部8号令による営業範囲を拡大しましたので、浦西の区外事務所を廃止して分公司を登記しようとしていますが、企業所得税率について保税区の優遇措置が受けられなくなるのでしょうか。
   
提供/上海華鐘コンサルタントサービス有限会社
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answer 従来容認された外高橋保税区企業の「登記地は空、区外事務所で実質経営」は認められなくなる方向です。以下、分公司を設立した場合の納税面での問題点、注意点を説明致します。
 
上海市国税局、上海市地税局は2006年3月20日付けで「税務登記集中管理実施弁法」(瀘国税征[2006]12号、4月1日実施)を公布し、さらに上海市外高橋保税区管理委員会及び外高橋保税区工商行政管理局は2006年5月15日付けで『外高橋保税区工商管理の若干の問題に関する通達』を発表しました。これらによって分公司設立に伴う税務問題について上海市税務局の責任者の発言から以下に整理して説明します。
 
1. 保税区企業の分公司設立の条件と根拠
外高橋保税区内企業は他の保税区しか分公司を設立することが出来ませんでしたが、上記通達第2条において、「貿易型、仕分型企業は、商務部8号令に基づき国内仕入販売権を取得した後、区外に国内仕入販売業務に従事できる分公司を設立できる、保税区内の生産型、貨運代理型、研究開発型、コンサルティング型等の企業は区外に関連業務に従事する分公司を設立できる、国内仕入販売権を取得していない貿易型、仕分型企業は、連絡、コンサルティング業務に従事する分公司を設立できる」と規定されて、すべての保税区内企業は区外に分公司を設立することが可能になりました。
 
2.上海市以外に分公司を設立した場合の納税問題
上海市以外に設立された分公司の納税 問題については従来と同様、分公司設立後、所在地税務局にて税務登記を行い、流転税(増値税、消費税、営業税)は、分公司所在地にて申告し納税します。企業所得税は、本社の登記地である外高橋保税区税務局に連結合算して申告し納税しますが、分公司の利益の部分に対する企業所得税率は、分公司所在地の企業所得税率が適用され、分公司所在地の当該税率が本社に適用される税率よりも低い場合であれば、外高橋保税区本社の税率が適用されます。
 
3.上海市内に分公司を設立した場合の納税問題
外高橋保税区内貿易型企業では、区内で 営業活動をしていない企業が多いのが実態です。税務上、主たる経営場所で徴税を実施するという観点からは、現状の実態にはかなりのずれがあり、前述の『税務登記集中管理弁法』では、「新規納税人に対しては、生産経営地税務局の「属地主義」による徴税管理実施を原則とする」ことが規定されており、今後は以下の2つのケースに分 けて徴税する方向であるとしています。
(1)2006年4月1日以降に税務登記する企業(以下略称:新企業という)
新企業が、外高橋保税区を単なる登記地として、実際は区外のその他の場所で分公司を設立して営業活動を実施する場合、属地主義による徴税原則に基づき、直接営業活動を実施する分公司所在地にて税務登記を行う事になります。即ち、当該税務登記後は、会社登記地の外高橋保税区税務局とは何ら関係が無くなり、営業活動を行う分公司所在地の税務局に対して申告し納税します。又、『税務登記集中管理弁法』では、税務登記申請時、税務局担当者は、申請企業の営業活動場所の実地調査を行い、場所、人員、経理等の営業活動条件に合格した場合、税務登記を認可します。つまり、登記地である外高橋保税区に営業活動の実態が無い場合は、営業活動の実際場所を実地調査される事となり、その場所が浦西地区にある場合は、浦西地区にて税務登記されて浦西地区税率により徴税される事になります。
(2)2006年3月31日迄に税務登記した企業(以下略称:老企業)
老企業は、既に外高橋保税区税務局にて税務登記を行っていますので、外高橋保税区内が営業活動場所として取り扱われます。区外の浦西地区や浦東地区に分公司を設立した場合であっても、流転税、企業所得税ともに外高橋保税区税務局が徴税しますが、税務局の考え方としては、分公司の利益に対する企業所得税については分公司の所在地の企業所得税率で計算し徴税することになるとしています。
 
4. 分公司所在地課税に対する注意点
(1)上記、新会社の属地主義税務登記の考え方は、設立と同時に分公司登記が必要など実際上はかなり無理があるように思えますし、上海市以外の外地で分公司を設立する場合、当該外地所管の工商行政部門や税務部門がこれをどのように受入れるかは、今後の状況を注視する必要があります。
(2)上海市内に設立した分公司で営業活動を実施して、外高橋保税区は登記のみで営業活動を実施していない場合、本来的には「税務管轄移管」(外高橋保税区税務局→営業性分公司所在地税務局)となるはずですが、実際に移管される可能性は小さいと考えられています。いずれにしても外高橋保税区企業は区内でその営業活動を実施するのが最善であることは言うまでもありません。
(3)上海市内に分公司を設立して営業活動を実施している場合、分公司利益に対して、分公司所在地が浦西であれば高い企業所得税率(33%)となる可能性がありますが、分公司の所在地が浦東地区の場合、実質的な税率(15%)は変わりません。
(4)保税区内と区外分公司の両方で営業活動を行なっている場合、区外分公司利益を如何に確定するかについては、年度所得税清算要求の規定に基づき分公司所在地の営業部分は分公司所在地の企業所得税率にて計算されますが、実際の操作においては、外高橋保税区税務局の判断となりますので、一部分でも外高橋保税区内の本社機構が存在することが望ましいと思われます。
 
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