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ビジネス特集
特別企画―張家港保税区域
港と保税区の一体化で発展 ハイテク、物流業へシフト

産業基盤の潜在性と地理的優位を背景に保税区化
張家港市は従来より、地元町工場の密集する工業地帯で、紡績、冶金、アパレル、食用油などの産業が盛んな地域。上海から車で約1時間半、蘇州、無錫まで約1時間以内という距離にあり、上海港から長江中流の武漢や、重工業が盛んな重慶までの水運中継にも適した地理的好条件を持つ。
華東地域の物流の大動脈である長江沿線に河川港建設の必要性が高まり、92年に張家港を中心とする地域が保税区として認定された。
現在までで進出企業は3,700社に上り、昨年度の取り扱い貨物量は1億トンで、その数は60万TEUを突破した。04-06年の3年間で外国投資額は68.3%増しの14億ドル。輸出入額については 52.1%増しの125.8億ドルにまでに成長し全国13の保税区のトップとなった。
保税区域は、保税区、保税物流園区、化学工業園、ハイテク園の1区3園で構成。オープン当初から開始している保税区の敷地面積は4.1平方キロ、主に輸出化工、保税貯蔵、国際貿易、商品展示などを行う企業が進出している。
保税物流園区は04年8月に設立され、敷地面積は1.53平方キロ。保税区よりもさらに規制が緩和されており、自由貿易特区として、国際中継、国際仕分け配送など行う企業が集まっている。
江蘇揚子江国際化学工業園は2001年5月に設立され、敷地面積6.64平方キロ。主要産業である化学工業を展開。保税区と関連する優遇政策を実施している。
揚子江ハイテク産業園区は先々の開設を予定しており、敷地面積は8.91平方キロ。第11次5カ年計画の重要課題であるハイテク産業の拠点として強化していく。

輸入申告なしに保税物流園区での貨物の保管が可能
保税区は企業向けに様々な優遇政策を実施している。メーカーの倉庫建設費用に対する関税を免除し、保税区内の加工企業には非保税区に輸出する場合、製品に含まれた国外の原料に対してのみ関税をかけている。
また、地方所得税の免除、企業への建設補助金の支給も行っている。企業の所得税は15%で、収益の出た年から 2年間は免税とし、引き続き3年間は所得税を半分にしている。
保税物流園区では工業建設物資、倉庫施設、メンテナンス部品、オフィス事務用品は免税。区内へ運送された貨物は税関で輸入申告せずに保税区内での貯蓄ができるほか、園区内に登録する企業が区外で支社を設立することも許可。
また、国内企業は国外企業が国内で仕入れて園区内に貯蔵する貨物を購入する場合、境外企業への外貨の送金が可能だ。

新たな産業の開拓を図る
保税区域のある張家港市は環境、駐在員の居住条件の改善なども注力。保税区域内の緑化面積を20%以上に規定し、外国人専用の医療窓口も設置している。今後、外資誘致を強化、拡大して主流産業である化学工業からハイテク産業と物流業へのシフトに力を入れていく。
先々にはハイテク園をオープンして主に電子情報、省エネ、精密機械、自動車部品の企業誘致を重点的に進める計画。また、規制をさらに緩和した取引所を設置し、地理的メリットを生かした物流業にも重点をおいていく。
保税区内企業:外資系と中国系の2本柱、貿易系企業が95%を占める

保税区域は中国企業と外資企業の2本柱構造となっているのが特徴だ。3700社以上に上る進出企業のうち地元江蘇省の中国企業が3分の2を占め、その中には華東地区の有力企業もある。外資企業は354社で日系企業が最も多い。保税区内企業の95%以上が貿易系企業で、そのほか、化学、アパレル、機械系の企業も進出している。
外資企業354社のうち、世界トップ500社にリンクされている企業は20社に上る。日系企業は外資系企業の中で最も多い26社で、旭化成、日本触媒、住友商事などがある。そのほか、韓国、アメリカ、マレーシア、イギリス、フランスなど30カ国から進出している。
華東地区の中国有力企業には民間鉄鋼会社では売り上げトップの700億元を誇る江蘇沙鋼鉄集団、大手紡績業の中国華芳集団、江蘇省最大の貿易会社である江蘇国秦国際集団などがある。
情報提供: BiZpresso Vol.29 9月18日発行
2007/11/22 更新
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