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人−ひと−:CLA上海中国語学院 院長 叢亞波さん
中国語を教えることが何よりの喜び

「中国語を教えることが何よりの喜び」と語る叢亞波さんは、「做大不如做小做精(大きくするよりは、小さくてもきめ細かく)」をモットーに徐家匯で中国語学校を経営している。学院で重視しているのは“態度”と“教え方”だ。謙虚できめ細かいサービスと実用を重視したカリキュラムで、生徒の信頼を勝ち得ている。

ハルビン出身の叢さんは90年、会計の勉強をするために来日。日商簿記2級を取得し、経理担当としてサトームセンなどに勤務。96年からは北京のニチメン(現在の双日)で働いた。
転機が訪れたのは99年。ご主人の仕事の関係で、ソウルへ移住。当時、韓国語がまったくできなかった叢さんが唯一できたのは、中国語を教えること。その頃ちょうど中国語教師を募集していた、サムスンの人材開発院で働くことになった。
生徒が先生を評価する制度があるなど、サムスンの厳しい仕事環境で勤務して5年。叢さんは、骨休みのため約1 カ月間、ヨーロッパ各地を旅行した。その時に立ち寄ったニースで、旅行をしながらフランス語を勉強できる環境があることに感動。自分でもこのような語学学校を開いてみたいと強く思うようになった。
サムスンを辞め、友人を頼って上海に渡ったものの、右も左も分からない状態。そこで「騎馬找馬(馬に乗って馬を探す)」、つまりその業界に自分から飛び込んでいくことでその業界を知ろうとした。叢さんが徐家匯の日本語学校で日本語を教え始めたのは 04年9月のことだ。
「騎馬找馬」は叢さんが得意とするところ。日本に滞在していた際も、スイミングスクールに通ったり、中国人のいない環境でアルバイトをするなど、日本人の生活に分け入って日本語を勉強した経験がある。

05年5月には閉館した学校を引き継ぎ、CLA中国語学院を開校した。学院の生徒は現在、約150人で、約20人がサムスンから来た韓国人、残りが日本人駐在員とその家族だ。授業では手作りの教材を使用。覚えてすぐに使えるような実用性を重視している。また日本で購入した教材を参考に、図を加えるなど分かりやすくする工夫を凝らしている。
CLAの教学や経営方針には、日本での経験が活きている。中国語を教える際には何よりも“態度”を重視。真面目に礼儀正しく、親身になってきめ細かく。生徒との距離感も大切で、どんなに仲良くなってもお客様であることを忘れてはいけないと、学院の日本語教師に指導している。
また日本では、顧客の信用を得るために、たとえ損をしてもビジネスをやらなければならない場合があることを学んだ。「上海の語学学校では、収益と信用を秤に掛けた場合、収益を優先してしまうところが多いのです」という叢さんは、「収益とサービスのバランスを取ること、そして何より信頼関係を大切にすること」だと強調する。
そう経営について語る叢さんだが、実際はマネージメントが苦手なのだとか。「中国語を教えることが何よりの喜び。だからこそマネージメントが苦手でも院長を続けていられる」のだという。
日本人生徒の真面目さには素直に感動するという。「自己コントロールがしっかりしていて、計画的で継続性があります。そして何より根性があります。どんなに忙しくても、時間を作って勉強に来てくれると、私たちもうれしくなります」。
語学教育が大学から民間へと拡大していく流れの中、 CLAのような語学学校が発展していく機会は大きい。一方で、生徒獲得競争もまた激化している。

叢さんに今後の目標について聞いた。「競争は厳しいですが、『做大不如做小做精』で学院を大きくすることは考えていません。ただ東京とソウルに分校を開設し、東アジア3国間の交流活動を行えたらと思っています」。
情報提供: BiZpresso Vol.30 10月9日発行
2007/10/22 更新
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