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飲食関連コラム第六回:食品メーカー成功事例(1)「三得利ビール」
ビールの生産量、消費量で米国を抜き、2003年から世界第1位となった中国は今後も市場の拡大が見込まれる中、世界のビールメーカーが凌ぎを削って生き残りを懸けた争いをしています。

現在のその競争の激しい中国ビール市場の中で、上海の市場シェア60%程度を占め、一大ブランドを築き上げた三得利ビール(サントリービール)を成功事例として今回取り上げます。成功組である三得利ビールの成功要因はどこにあったのでしょうか?
社名
中国人の間で良い社名を持った外資企業としてよく例に挙げられるのが可口可楽(コカコーラ社)と三得利ビールです。「三得利」という言葉は、「‘国家’‘地方’‘人民’の三者がすべて利益を得る」という意味を連想させ、庶民に親近感を持たせるイメージを構築したといえます。

早期中国進出
次に、中国市場の進出が他社よりも非常に早かったということがあります。90年代に外資の参入が相次ぐ中で、三得利ビールの中国進出はまだ中国の一般国民にとってビールが高価なものであった1984年でした。

スタッフの現地化
中国ビジネスで日本企業が欧米企業と比較して遅れている部分がスタッフの現地化といえます。しかし、三得利ビールはR&D(製品開発)以外の部門の幹部に中国人を起用していると共に、日本の企業文化に精通した日本からの帰国組がほとんどを占めています。
マーケティング戦略
スタッフの現地化によって、中国市場に合った下記のようなマーケティング戦略が進められたことも成功要因に至っています。
(1)価格設定 
1本4元であったビールを2.5元に価格変更し、価格の大衆化を図った。
(2)商品開発
中国人の嗜好に合わせた飲みやすい薄味のビールの開発。
(3)広告戦略
ブランド向上のため、テレビ広告や飛行船広告など徹底した広告戦略。
(4)エリア販売戦略
上海を販売のターゲット市場に絞ったエリア戦略と集中戦略。

以上のように、三得利ビールは、今後中国市場へ進出する日系の食品メーカーにとって参考になる事業戦略で成功した企業といえます。


以前のコラム
飲食関連コラム第五回:飲食店成功組と失敗組の差異
飲食関連コラム第四回:中国における飲食店成功事例(3)「天家」
飲食関連コラム第三回:中国における飲食店成功事例(2)「Haiku」
飲食関連コラム第二回:中国における飲食店成功事例(1)「味千ラーメン」
飲食関連コラム第一回:日本食・レストランの中国市場動向
情報提供: Joint B&K
2008/03/21 更新
筆者:樽家邦興(Kunioki Taruya)
1975年2月生まれ。米国ウィスコンシン州立大学(マジソン)電子工学部を卒業後、アメリカ、中国など海外での豊富な業務経験を持つ。飲食店・食品メーカーの経営コンサルティング業、サービス業界に特化した人材紹介業を行う総合サービス企業Joint B&K(上海皆信商務咨詢有限公司) CEO。また、財団法人OVTA 国際アドバイザー(飲食店・食品専門)も務める。

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