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飲食関連コラム第四回:中国における飲食店成功事例(3)「天家」
今回は天家を取り上げたいと思います。2005年7月、上海に1号店をオープンし、現在までに6店舗を展開している、今まさに勢いに乗ったマグロ専門の日本料理店です。元々マグロの卸業者としてスタートしました。その後、日本の代表的な食材の一つであるマグロを中国全土にて広めたいという経営者の思いから、直接商品を提供出来るマグロ専門店の天家を始めました。
さて、これまで食べ飲み放題が主流であった日本料理店市場において、単品やコースメニューのマグロの専門店という差別化を図り、成功に至った要因はどこにあるのでしょうか?

まず、店舗コンセプトを分析すると、マグロの中でも特に高級食材にあたる「トロ」を提供する高級日本料理店という独自性を出しています。
次に、店舗に実際に足を運ぶ顧客層を見てみると、上海人・台湾人・香港人の富裕層、欧米での日本料理ブームから欧米人などが主要となっています。商品を分かりやすく特徴づけるために、そういったターゲット顧客に対してどのような戦略を取ったのかを考えてみましょう。
最近では中国人の間でも日本への旅行、出張が増えつつあるとはいえ、依然として大半は日本の食材そして日本料理の知識を持っていないと考えられます。そのため、まずは日本の食材そして日本料理を理解してもらうことが大事になってきます。
そこで、天家のマーケティング戦略を具体的に説明すると、まず従業員教育をしっかり行ない、商品の知識を従業員に理解させました。トロという商品、その食べ方、価値を顧客に説明し、顧客とのコミュニケーションを図ることで、商品知識が顧客の間でも深まるようにしたのです。その結果、天家という店舗ブランドそしてマグロ(=トロ)という商品ブランドに関して、口コミに繋がり、顧客獲得に成功しました。その宣伝半法が功を奏し、今ではマグロなら天家というブランドが確立されています。面子を重んじる文化・習慣を持つ中国人の間では、天家はビジネス接待、大事な友人との食事に相応する高級日本料理店となりました。
最近北京でも出店し、これからも出店ペースを加速させていくようです。それにより、中国全土に天家のマグロが広まっていくことは勿論のこと、一般消費者が家庭でマグロを食べる日が来るのもそれほど遠くないかもしれません。


以前のコラム
飲食関連コラム第三回:中国における飲食店成功事例(2)「Haiku」
飲食関連コラム第二回:中国における飲食店成功事例(1)「味千ラーメン」
飲食関連コラム第一回:日本食・レストランの中国市場動向
情報提供: Joint B&K
2008/03/07 更新
筆者:樽家邦興(Kunioki Taruya)
1975年2月生まれ。米国ウィスコンシン州立大学(マジソン)電子工学部を卒業後、アメリカ、中国など海外での豊富な業務経験を持つ。飲食店・食品メーカーの経営コンサルティング業、サービス業界に特化した人材紹介業を行う総合サービス企業Joint B&K(上海皆信商務咨詢有限公司) CEO。また、財団法人OVTA 国際アドバイザー(飲食店・食品専門)も務める。

Joint B&K(上海皆信商務咨詢有限公司)
[住所] 〒200040 上海市南京西路1486号東海広場3-315号
[電話] 021-6289-2774
[URL] http://jiexin-hr.com/corp.html / [E-mail] kuni@joint-bk.com
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