中国業界人記事
2000年のネットバブル崩壊は2002年頃から中国にも影響を与え始めた。2001年に中国のインターネットメディア上位20社の広告費の市場占有率は72.4%(iResearch社調べ、以下同)であったのだが、2002年に同数値は91.6%に達した。このような急激な変化が発生した背景としては、収益性が合わない成長中のメディアの閉鎖があったのだろう。予断だが、中国ネット系ベンチャーの成長過程の特徴として、ベンチャーキャピタルなどから調達した資金をブランド構築、つまり、広告に投下していく割合が非常に大きいというのがある。彼らは細かい収益性を考えながら成長していくというよりは、むしろ、ステージを上げていく度にファイナンス(第三者割当増資)をする事を前提として、急成長させていくというモデルを取っている。すなわち、ファイナンスに失敗すると、成長力が遅くなるというレベルではなく、完全な資金ショートを起こすという事を意味している。こうして、2000年のバブル崩壊の影響を受け、2001年に資金ショートを起こして廃業した企業が続発した。一方、既に安定した収益基盤を持っていたインターネットメディア企業は生き残る事が出来たという事のようだ。
この寡占化は2004年まで続いたものの、2005年から再び、上位20社の占有率は下降に転じ、2006年には67.4%まで急落した。この寡占化の終焉は、インターネットメディアの多様化という側面も同時に持っていた。これは2003年の広告市場が新浪に代表されるような旧態依然としたポータルサイトによって76%が占有されていたものの、2006年には58%まで下がってきたという事から裏づけされる。ポータルサイトの市場占有率の低下は新興メディアの勃興が要因となっている。恐らく、2003〜2004年頃からリスクマネーが中国に再び流入し始め、それに呼応する形で、様々なアイデアを持った中国のアントレプレナーの起業や、資金難に苦しんでいた企業に加速度を与えたと考えられる。
メディアの多様化は収益モデルの多様化という側面も持っている。従来のバナー広告、テキスト広告だけではなく、日本と同様に、Google/Baiduに代表されるリスティング広告が急激な伸びを示している。2006年末には、バナー広告:リスティング広告=49.6:22.5であったのが、この半年間で46.1:27.6となっており、仮にこのペースが継続されると、2年以内にリスティング広告がバナー広告市場を越える可能性がある。また、リスティング広告以外に伸びている広告は、マルチメディア広告、視頻広告と呼ばれるものだ。特に視頻広告は2007年に入ってから急速に伸びており、今後も急成長が続く事が見込まれている。視頻広告はオンラインでのビデオ広告を意味しており、http://www.yoyi.com.cn/のサイトにある車の広告のようなものと考えると分かりやすい。
元々、中国では派手で目立つ広告が好まれる傾向にある事もあり、YouTubeのような動画サイトの普及と合わせ、消費者ニーズは動画閲覧に向かって動いてきている。そのような流れを踏まえ、今後は、前述のような視頻広告に注目する必要があるだろう。
以前のコラム
週刊!中国ネットビジネスコラム 第五回:中国のオタクサイト
週刊!中国ネットビジネスコラム 第四回:中国のWeb2.0サイト
週刊!中国ネットビジネスコラム 第三回:中国の通信インフラ&iDC(データセンター)事情
週刊!中国ネットビジネスコラム 第二回:インターネットライセンス
週刊!中国ネットビジネスコラム 第一回:オンライン広告市場拡大中!
元々、中国では派手で目立つ広告が好まれる傾向にある事もあり、YouTubeのような動画サイトの普及と合わせ、消費者ニーズは動画閲覧に向かって動いてきている。そのような流れを踏まえ、今後は、前述のような視頻広告に注目する必要があるだろう。
以前のコラム
週刊!中国ネットビジネスコラム 第五回:中国のオタクサイト
週刊!中国ネットビジネスコラム 第四回:中国のWeb2.0サイト
週刊!中国ネットビジネスコラム 第三回:中国の通信インフラ&iDC(データセンター)事情
週刊!中国ネットビジネスコラム 第二回:インターネットライセンス
週刊!中国ネットビジネスコラム 第一回:オンライン広告市場拡大中!
情報提供:
網紀信息技術(上海)有限公司
網紀信息技術(上海)有限公司2007/12/21 更新
筆者:汪安迪(Andy Wang)
網紀信息技術(上海)有限公司(日本名:ワンジーテクノロジーズ(上海)有限公司)
[住所] 〒200040 上海市静安区北京西路1701号 静安中華大厦1109-1110室
[電話] +86-21-6288-4132 / [FAX] +86-21-6288-4133
[URL] http://www.natec.cn / [E-mail] info@natec.cn
1976年1月生まれ。東京工業大学卒業。
2000年5月〜2001年6月:モバイル系学生ベンチャー企業社員
2001年7月〜2004年12月:株式社ウェブクルー(マザーズ:8767)社員
2005年1月〜:網紀信息技術(上海)有限公司 総裁
2000年5月〜2001年6月:モバイル系学生ベンチャー企業社員
2001年7月〜2004年12月:株式社ウェブクルー(マザーズ:8767)社員
2005年1月〜:網紀信息技術(上海)有限公司 総裁
網紀信息技術(上海)有限公司(日本名:ワンジーテクノロジーズ(上海)有限公司)
[住所] 〒200040 上海市静安区北京西路1701号 静安中華大厦1109-1110室
[電話] +86-21-6288-4132 / [FAX] +86-21-6288-4133
[URL] http://www.natec.cn / [E-mail] info@natec.cn
中国業界人記事 一覧











