中国業界人記事
ずばり結論からいえば、中国不動産マーケットは、米国のサブプライムローン問題の影響はほとんどないと断言する。以下、私見を述べたい。
まず、事実として、中国国内の投資マーケット(株式市場と不動産市場)は、その問題が発生して以来ほとんど反応していない。もともと中国の投資マーケットは、グローバルの投資マーケットとの相関関係は低い。つまり、日経平均がニューヨーク証券取引所の株価指数と非常に相関性が高いのに対し、上海市場はほとんど相関性がない。これは、ご存知のように中国政府は外貨の流入や流失を厳しくコントロールしており、いわばグローバルマーケットとのファイアーウォールが機能しているからである。
今年の2月27日に中国上海A株市場の暴落が引き金に、世界同時株安が発生したのは記憶に新しいが、これはむしろ中国株の動向が世界市場に影響を与えたのであって、海外のマーケットが中国市場に影響を与えたわけではないのだ。
WTO加盟後の規制緩和の流れの中で、QFII(Qualified Foreign Institutional Investor 指定国外機関投資家)制度(※)やQDII(Qualified Domestic Institutional Investor 指定国内機関投資家)制度のスキームにより、国内市場への海外資金の流入や、中国国内機関投資家の資金が海外に流れる動きは加速している。しかし、中国の株式市場は、いまだ国内市場であって、海外の投資家の動向が国内株式市場にあたえる影響は、今のところ限定的なのである。
※指定した海外の優良金融機関にだけ、中国金融市場での取引や参加を認める制度。
一方、中国の6大商業銀行の今回の米国サブプライムローンの損失は、約USD650Milと報道されている。その金額が大きいかどうかであるが、損失USD650Milのほとんどは中国銀行(Bank of China、中国で最も国際業務が強いといわれる商業銀行)であるといわれている。中国銀行にとっては、2007年の税引き前利益の4.5%に過ぎない。その影響もささいなものであり、同行が、この問題により国内のクレジットビジネスに大きな影響を及ぼすとは考えにくい。
今年の2月27日に中国上海A株市場の暴落が引き金に、世界同時株安が発生したのは記憶に新しいが、これはむしろ中国株の動向が世界市場に影響を与えたのであって、海外のマーケットが中国市場に影響を与えたわけではないのだ。
WTO加盟後の規制緩和の流れの中で、QFII(Qualified Foreign Institutional Investor 指定国外機関投資家)制度(※)やQDII(Qualified Domestic Institutional Investor 指定国内機関投資家)制度のスキームにより、国内市場への海外資金の流入や、中国国内機関投資家の資金が海外に流れる動きは加速している。しかし、中国の株式市場は、いまだ国内市場であって、海外の投資家の動向が国内株式市場にあたえる影響は、今のところ限定的なのである。
※指定した海外の優良金融機関にだけ、中国金融市場での取引や参加を認める制度。
一方、中国の6大商業銀行の今回の米国サブプライムローンの損失は、約USD650Milと報道されている。その金額が大きいかどうかであるが、損失USD650Milのほとんどは中国銀行(Bank of China、中国で最も国際業務が強いといわれる商業銀行)であるといわれている。中国銀行にとっては、2007年の税引き前利益の4.5%に過ぎない。その影響もささいなものであり、同行が、この問題により国内のクレジットビジネスに大きな影響を及ぼすとは考えにくい。

中国は、この20年の間、世界でも類をみない経済成長率を維持している。とくに、ここ数年は実質GDPの伸び率が10%を超えており、外貨準備は1兆3000億米ドルと、世界一である。米国サブプライムローン問題でシステマティックなインパクトは皆無である。一方、国民一人あたりGDPの伸びも同様な伸びを示しており、人民の金融資産の運用熱はすさまじいものがある。
中国の個人投資家の運用は、国内資産にほぼ限定されており、そもそもリスクプレファレンスの高い国民性といわれる。その対象は主に株と不動産である。
2000年から2005年までは、中国の株式市場は低迷し、その運用資金は不動産(主にマンション投資)に流れており、不動産市場は活況を呈していた。ところが、価格が高騰していた上海不動産は、政府の不動産投資規制の影響もあり、2005年半ばから調整をはじめ、2006年からその一部の資金が株式市場に流れ始めた。そして、今年の初めから中国の株式市場は急騰(今年1月から現時点まで指数レベルでほぼ2倍)していることは、ご存知のとおりである。
今年に入り、3月ごろから不動産市場にも資金が入りはじめた。株式市場で利益を確保した投資家の資金が、上海のマンション市場にも入りはじめ、8月は中古市場で前月比7%の価格上昇を記録している。
中国の国内投資家の資金はほとんど国内で運用されているため、米国サブプライムローンの問題は、国内投資家(個人・機関両方)のポートフォリオに影響を与えないのはご理解いただけたと思う。
次回は、『米国サブプライムローン問題は、中国不動産市場に影響を与えるか?』(後編)
以前のコラム
「機関投資家のための中国不動産投資講座」:第1回プロローグ ―ジャパンマネーは、アジア新興国不動産に向かう!?―
中国の個人投資家の運用は、国内資産にほぼ限定されており、そもそもリスクプレファレンスの高い国民性といわれる。その対象は主に株と不動産である。
2000年から2005年までは、中国の株式市場は低迷し、その運用資金は不動産(主にマンション投資)に流れており、不動産市場は活況を呈していた。ところが、価格が高騰していた上海不動産は、政府の不動産投資規制の影響もあり、2005年半ばから調整をはじめ、2006年からその一部の資金が株式市場に流れ始めた。そして、今年の初めから中国の株式市場は急騰(今年1月から現時点まで指数レベルでほぼ2倍)していることは、ご存知のとおりである。
今年に入り、3月ごろから不動産市場にも資金が入りはじめた。株式市場で利益を確保した投資家の資金が、上海のマンション市場にも入りはじめ、8月は中古市場で前月比7%の価格上昇を記録している。
中国の国内投資家の資金はほとんど国内で運用されているため、米国サブプライムローンの問題は、国内投資家(個人・機関両方)のポートフォリオに影響を与えないのはご理解いただけたと思う。
次回は、『米国サブプライムローン問題は、中国不動産市場に影響を与えるか?』(後編)
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「機関投資家のための中国不動産投資講座」:第1回プロローグ ―ジャパンマネーは、アジア新興国不動産に向かう!?―
情報提供:
百特豪世集団有限公司
百特豪世集団有限公司2007/12/21 更新
筆者:奥村尚樹(おくむら なおき)
百特豪世集団有限公司(ベターハウス)董事長
百特豪世集団有限公司 (ベターハウス)
百特豪世房地産諮詢(上海)有限公司 (ベターハウス上海)
[電話] +86-21-5404-5318 / [FAX] +86-21-5404-5368
[E-mail] info@betterhouse.jp
[URL] http://www.bhinvesting.jp
百特豪世集団有限公司(ベターハウス)董事長
北海道旭川市出身、1984年早稲田大学商学部卒。
リクルート(米国駐在・リゾート開発)、住友信託銀行(香港駐在・土地信託・国内法人融資)、豪投資銀行Macquarie Bank(ストラクチャードファイナンス)などを経て、2003年5月から百特豪世集団有限公司(ベターハウス)董事長。
宅地建物取引主任者。
リクルート(米国駐在・リゾート開発)、住友信託銀行(香港駐在・土地信託・国内法人融資)、豪投資銀行Macquarie Bank(ストラクチャードファイナンス)などを経て、2003年5月から百特豪世集団有限公司(ベターハウス)董事長。
宅地建物取引主任者。
百特豪世集団有限公司 (ベターハウス)
百特豪世房地産諮詢(上海)有限公司 (ベターハウス上海)
[電話] +86-21-5404-5318 / [FAX] +86-21-5404-5368
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