中国業界人記事
中国では、住宅の内装を自分で施すのが一般的である。新築住宅を購入する場合は、スケルトン(内装なし)の状態で販売される場合が多く、物件購入後、内装業者に頼んで内装をやってもらう。中古住宅の場合は、内装がすでに終わって、実際に使用されたものがそのままついてくるわけだが、気に入らない場合や、使いものにならない場合は、再度内装することになる。最近では、内装つきの物件も増えてきたが、自分好みの内装に仕上げたいという中国人の数は多く、ひとつのプロジェクト全体で、同じ内装の部屋が見つからないのが一般的である。新しく竣工するプロジェクトのまわりには、これから入居する予定の購入者(賃貸にだす予定の投資家)を狙う内装業者が林立する。
内装工事がはじまると、相応の騒音と廃棄物が出てくる。これが大きな問題となる。壁を壊したりドリルで穴を開けたりする音が、隣から一日中聞こえてくるわけである。これが隣近所とのトラブルになるケースはあとを絶たない。これは、中古住宅の再内装で発生する問題である。もっとも、スケルトンの新築住宅を購入した場合、いっせいに内装工事をはじめることになるので、騒音の問題は中古住宅に比べて多くない(それでも、入居したあとも他の家では内装工事が続く場合があるので、問題がないわけではない)。廃棄物に関しては、共有スペースに次々と積み上げられていき、通行の支障となる。ひどい場合は、廃棄物をそのまま放置して立ち去る内装業者もいる。
一部、内装つきの住宅の普及をめざす動きが出てきている。仮に、内装つきの住宅供給が主流になったとしよう。しかし、新規供給より既存住宅の数のほうがはるかに多い現状から考えると、内装工事が減少するということはないだろう。人口が多い中国において、住宅需要はうなぎ登りである。内装における各種問題は、そう簡単に消えるものではない。今後も、中国全土において内装狂想曲が響き続けるのである。
さて、私の住んでいる住宅においても、内装工事をすることになった。2005年に、私の妻の家族が購入した中古住宅(2LDK)である。現在、とりたてて不自由な生活を送っているわけではない。しかし、妻の母と祖母も同居することになり、2LDKの住宅で4人暮らしというのは狭すぎるという問題が生じた。私の住宅では、ベランダ部分の横に10平米ぐらいの空間がある。これは、住宅のデザイン上、そうなっている部分である。ここを埋め立ててひとつ部屋をつくってしまおうという計画である。すなわち、共有スペース(だと思う)を勝手に利用して3LDKの住宅にしてしまおうという考えである。いうまでもなく、これは違法なのだが、実際のところ、多くの人が勝手に共有スペースを私有化している。ここでは、「みんなやっていることだから問題ない。逆に、文句をいうなら、私有化している人びと全員に文句をいわなければならないのではないか」という考えらしい。われわれは、私有化したスペースをキッチンとして利用し、キッチンがあった場所は寝室にしようと計画した。
今回問題となる共有スペースは、私の住宅のみが「利用可能」というわけではない。私の住宅は4階にあるのだが、2階と3階の住人も利用できる構造となっている。自分の住宅のみ内装工事をすることも可能だが、配管の問題(ひとつの住宅だけ配管の向きをかえたり延長したりすると汚水の流れに問題が生じる)や天井の施工方法(たとえば、3階の人だけ工事をするならば、天井も彼らが工事をすることになり、4階に住むわれわれは床の工事を簡略化できる)などの影響から、われわれは2階と3階の住人にも「いっしょに工事をやらないか」と持ちかけた。彼らも、もともと工事をしたいという願望があったことから、2階から4階をすべて一気に工事することで合意した。
本稿から3回にわたり、私の内装狂想曲をお届けする。
一部、内装つきの住宅の普及をめざす動きが出てきている。仮に、内装つきの住宅供給が主流になったとしよう。しかし、新規供給より既存住宅の数のほうがはるかに多い現状から考えると、内装工事が減少するということはないだろう。人口が多い中国において、住宅需要はうなぎ登りである。内装における各種問題は、そう簡単に消えるものではない。今後も、中国全土において内装狂想曲が響き続けるのである。
さて、私の住んでいる住宅においても、内装工事をすることになった。2005年に、私の妻の家族が購入した中古住宅(2LDK)である。現在、とりたてて不自由な生活を送っているわけではない。しかし、妻の母と祖母も同居することになり、2LDKの住宅で4人暮らしというのは狭すぎるという問題が生じた。私の住宅では、ベランダ部分の横に10平米ぐらいの空間がある。これは、住宅のデザイン上、そうなっている部分である。ここを埋め立ててひとつ部屋をつくってしまおうという計画である。すなわち、共有スペース(だと思う)を勝手に利用して3LDKの住宅にしてしまおうという考えである。いうまでもなく、これは違法なのだが、実際のところ、多くの人が勝手に共有スペースを私有化している。ここでは、「みんなやっていることだから問題ない。逆に、文句をいうなら、私有化している人びと全員に文句をいわなければならないのではないか」という考えらしい。われわれは、私有化したスペースをキッチンとして利用し、キッチンがあった場所は寝室にしようと計画した。
今回問題となる共有スペースは、私の住宅のみが「利用可能」というわけではない。私の住宅は4階にあるのだが、2階と3階の住人も利用できる構造となっている。自分の住宅のみ内装工事をすることも可能だが、配管の問題(ひとつの住宅だけ配管の向きをかえたり延長したりすると汚水の流れに問題が生じる)や天井の施工方法(たとえば、3階の人だけ工事をするならば、天井も彼らが工事をすることになり、4階に住むわれわれは床の工事を簡略化できる)などの影響から、われわれは2階と3階の住人にも「いっしょに工事をやらないか」と持ちかけた。彼らも、もともと工事をしたいという願望があったことから、2階から4階をすべて一気に工事することで合意した。
本稿から3回にわたり、私の内装狂想曲をお届けする。
情報提供:
Stasia Capital Holding Limited
Stasia Capital Holding Limited2008/06/13 更新
筆者:安田明宏氏
Stasia Capital調査部主任研究員
Stasia Capital Holding Limited (ステイジア・キャピタル)
[住所] 上海市長楽路801号華爾登広場203室
[電話] 021-5404-6486 / [FAX] 021-5404-5368
[E-mail] yasuda@stasiacapital.com
[URL] http://www.stasiacapital.com
Stasia Capital調査部主任研究員
プロフィール…名古屋大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。インドネシア・スラバヤ国立大学大学院国家教育研究科博士課程留学。専攻は文化人類学。
Stasia Capital Holding Limited (ステイジア・キャピタル)
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