業界インタビュー
新技術の3Dを活用 照明と連動した総合演出を提案

東京舞台照明の現地法人、東舞工程諮詢(上海)(TEL=021-6445-2551)が、新技術の3D映像を活用、照明と映像を連動させた総合演出の提案を進めている。北京オリンピックなどの国際イベントにおける一部照明業務の受注、各種企業のイベントなどで実績を上げてきた同社は、この新技術を軸に上海万国博覧会やその他イベントでの受注の拡大を目指している。これまでの取り組みや、質への転換が進んでいるという市場の変化について副総経理の世利康則氏に話を聞いた。
――今年は北京オリンピック、モーターショウといった国際的なイベントの一部照明業務を受注したほか、日系企業を中心に各種イベントを手掛けた。
「北京オリンピックでは民放5社のスタジオの照明を手掛けた。スタジオの作り上げから、放送時のライティングなどを行うもので、1年半ほど前からオファーがあり、じっくり進めてきた。モーターショウでは日系や欧米系の主なメーカーの出展ブースや新車の展示をサポートした。また、紅星家具集団の新しい巨大モール、真北店における未来体験イベントの演出も手掛けた。日本でも実績のある本格的な照明演出のノウハウや技術を評価いただき、国際的なイベントや新商品発表に関連する業務が増えている」
――業務の柱は新商品の発表、展示会の演出、エンターテインメント、常設ホールのイベントといった分野。照明という切り口でどのように参画しているのか。
「我々が手掛けているのは、“照明を中心とした魅せる演出”。イベントの計画や企画段階からプロジェクトに深くコミットし、具体化していく。ライティングはいわば“お化粧”を施す役割といえ、時にはプロジェクトを統括し、またはビジュアル担当という形で参画している。魅せる演出はプロジェクトの全体を見渡しながら、全体の進行とあわせて、的確なタイミングで行う必要がある。スポットライトの当て方1つで、見る側の印象ががらりと変わるからだ。従って、全体の進行に問題が起きないための仕組み作り、それでも起きたときの最善の対策、スピーディな対応の準備まで含まれる」
――北京オリンピック以降を質の時代への移行と捕らえている。
「北京オリンピックは投下資金、参加人数など様々な面で前例のない大規模な演出となった。イベントビジネスという側面で見ても、今の中国を象徴している。これまで一般的なイベントにおいては、コストありきでクオリティは2の次だった。しかし、今では多くの企業がイベントを消費者との大事な接点、具体的に視覚化できるアピールの手段として再認識し、その際の“魅せる演出”のアピール力に着目している」
――照明に映像を絡め、より密度の濃い総合演出を目指している。その軸となる新技術、3D映像を使った演出とは。
「4月に音響とともに3D映像を浮かび上がらせる展示システム『Super3D』を発表した。これは自動車やPC 、コスメなど新製品を3Dで再現し、よりビジュアル的にアピールできる機材だ。大規模な空間、特にドームを主体とした演出には『デジタル球幕電影』、また肉眼で見える星の100倍以上もの星を映し出せる超高輝度天象儀を32台のプロジェクターで演出するなど、新技術を活用していく。中国では国際的なスポーツ大会も盛んに開催されている。立体的な映像で魅せ、その世界に引き込むような“大きくて分かりやすい”手法はこれからの主流になる。アカデミックな場、商業スペース、さらには結婚式といった場面でも特殊映像を生かした演出の機会は増えていくだろう」
――今年は雪害や四川大震災の影響でイベントの中止が相次ぎ、イベント業界では受注量が従来の3分の1ほどまで落ち込んだ。質を重視する傾向も強まっており、業務の受注も厳しくなっている。
「イベント業界では淘汰、選別の時代を迎えている。当社は質の高い演出を提供できると自負しているが、常に市場の流れを見ながら新技術を取り込み、企業の体質も変えていくべきだと考えている。質の高い演出を提供できる外国企業は多く参入したが、撤退する企業も少なくはない。上海の市場はもはや世界最先端で、めまぐるしく変化している。他にはないスキルとクオリティ、変化に対応していく力をつけなければ勝ち残れないと思う」
――上海万国博覧会に向けた準備のほか、9月以降には日中文化観光交流ウィーク(ジャパンフェア)や各種ファッションショウ、新商品発表と受注が立て込んでいる。
「個人的なミッションを3つ考えている。1つ目が企業としての体力と地位を確立しながら、北京オリンピックに対応すること、2つ目が上海万博における業務の受注、3つ目がその後も成長していくための土台作り。上海においては新商品の発表やイベントによるアピールなど、今後も企業活動は盛んになっていくだろう。中国におけるイベントビジネスは様変わりしていく。常に変化を意識しつつ、その中で人材の育成を進めるとともに、新規開拓にも力を入れていきたい」
「北京オリンピックでは民放5社のスタジオの照明を手掛けた。スタジオの作り上げから、放送時のライティングなどを行うもので、1年半ほど前からオファーがあり、じっくり進めてきた。モーターショウでは日系や欧米系の主なメーカーの出展ブースや新車の展示をサポートした。また、紅星家具集団の新しい巨大モール、真北店における未来体験イベントの演出も手掛けた。日本でも実績のある本格的な照明演出のノウハウや技術を評価いただき、国際的なイベントや新商品発表に関連する業務が増えている」
――業務の柱は新商品の発表、展示会の演出、エンターテインメント、常設ホールのイベントといった分野。照明という切り口でどのように参画しているのか。
「我々が手掛けているのは、“照明を中心とした魅せる演出”。イベントの計画や企画段階からプロジェクトに深くコミットし、具体化していく。ライティングはいわば“お化粧”を施す役割といえ、時にはプロジェクトを統括し、またはビジュアル担当という形で参画している。魅せる演出はプロジェクトの全体を見渡しながら、全体の進行とあわせて、的確なタイミングで行う必要がある。スポットライトの当て方1つで、見る側の印象ががらりと変わるからだ。従って、全体の進行に問題が起きないための仕組み作り、それでも起きたときの最善の対策、スピーディな対応の準備まで含まれる」
――北京オリンピック以降を質の時代への移行と捕らえている。
「北京オリンピックは投下資金、参加人数など様々な面で前例のない大規模な演出となった。イベントビジネスという側面で見ても、今の中国を象徴している。これまで一般的なイベントにおいては、コストありきでクオリティは2の次だった。しかし、今では多くの企業がイベントを消費者との大事な接点、具体的に視覚化できるアピールの手段として再認識し、その際の“魅せる演出”のアピール力に着目している」
――照明に映像を絡め、より密度の濃い総合演出を目指している。その軸となる新技術、3D映像を使った演出とは。
「4月に音響とともに3D映像を浮かび上がらせる展示システム『Super3D』を発表した。これは自動車やPC 、コスメなど新製品を3Dで再現し、よりビジュアル的にアピールできる機材だ。大規模な空間、特にドームを主体とした演出には『デジタル球幕電影』、また肉眼で見える星の100倍以上もの星を映し出せる超高輝度天象儀を32台のプロジェクターで演出するなど、新技術を活用していく。中国では国際的なスポーツ大会も盛んに開催されている。立体的な映像で魅せ、その世界に引き込むような“大きくて分かりやすい”手法はこれからの主流になる。アカデミックな場、商業スペース、さらには結婚式といった場面でも特殊映像を生かした演出の機会は増えていくだろう」
――今年は雪害や四川大震災の影響でイベントの中止が相次ぎ、イベント業界では受注量が従来の3分の1ほどまで落ち込んだ。質を重視する傾向も強まっており、業務の受注も厳しくなっている。
「イベント業界では淘汰、選別の時代を迎えている。当社は質の高い演出を提供できると自負しているが、常に市場の流れを見ながら新技術を取り込み、企業の体質も変えていくべきだと考えている。質の高い演出を提供できる外国企業は多く参入したが、撤退する企業も少なくはない。上海の市場はもはや世界最先端で、めまぐるしく変化している。他にはないスキルとクオリティ、変化に対応していく力をつけなければ勝ち残れないと思う」
――上海万国博覧会に向けた準備のほか、9月以降には日中文化観光交流ウィーク(ジャパンフェア)や各種ファッションショウ、新商品発表と受注が立て込んでいる。
「個人的なミッションを3つ考えている。1つ目が企業としての体力と地位を確立しながら、北京オリンピックに対応すること、2つ目が上海万博における業務の受注、3つ目がその後も成長していくための土台作り。上海においては新商品の発表やイベントによるアピールなど、今後も企業活動は盛んになっていくだろう。中国におけるイベントビジネスは様変わりしていく。常に変化を意識しつつ、その中で人材の育成を進めるとともに、新規開拓にも力を入れていきたい」
情報提供:
BiZpresso Vol.53 9月16日発行
BiZpresso Vol.53 9月16日発行2008/09/17 更新
業界インタビュー 一覧
1 | 総計ページ 1









