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業界インタビュー
世達志不動産投資顧問(上海) 董事総経理 妹尾幹則氏
新規事業でビジネスセンターを展開

不動産管理などを手がけるスターツコーポレーションの現地法人、世達志不動産投資顧問(上海)(TEL=021-6125-6888)がこのほど、新規事業として上海市内にビジネスセンターをオープンした。オフィス物件の2 極分化が進む上海の不動産市場で、日系中小企業を中心にミドルグレードへのニーズがあるものと判断。年内に入居率85%を目指す。また、入居企業を対象とした異業種交流会やセミナーも開催していく考えだ。開設の狙いや上海の市場動向などについて、董事総経理の妹尾幹則氏に話を聞いた。
―3月に上海市徐匯区の均揺国際広場に「レンタルオフィス・スターツi・上海」をオープンした。開設の狙いは。
「新規に進出する中小企業を中心に、身1つで入居できるビジネスセンターへのニーズがあると判断した。中国に進出した日系企業は、一般に現地法人設立や事務所開設の手続きで苦労していることが背景にある。開設後にクライアントなどから聞いた話で、意外に長期のレンタルが多いことが分かってきた。上海万博前後の一時的なニーズの拡大もうまく取り込んでいきたい」

―欧米では一般に普及しているビジネスセンターだが、日本ではまだまだ認知度が低い。
「まずはビジネスセンターの利便性をPR することが必要だ。オフィス開設にかかる時間とコストを大幅に削減できることや、オフィスを登記住所にして現地法人が設立できることなどをアピールしていく。上海ではビジネスセンターという概念が浸透しており、他社の広告も多い。進出する日系企業にもビジネスセンター自体の認知拡大に繋がるので良いことと考えている」

―上海のビジネスセンターは欧米系、香港地区系、台湾地区系が乱立し、競争が激しい。スターツi ではどう差別化を図っているのか。
「上海のビジネスセンターは、欧米系や香港地区系の企業が手がけるトップグレードと、台湾地区系や一部香港地区系が手がけるローグレードに2極分化している。トップグレードは南京西路などの中心地に位置し、欧米系企業が多く入居。ローグレードは立地条件が悪く、オフィスも手狭だ。スターツiは徐家匯に近い比較的便利な位置にあり、価格面ではトップグレードの7割から半。そのため、既存のビジネスセンターとは直接競合せず、逆に棲み分けができるため分とミドルグレードに設定している、 顧客紹介などで補完し合える。例えば、既に艾比森商務中心(上海アジアビジ ネスセンター)とは顧客の相互紹介で提携している。ミドルグレードとはいえ、オフィス内装を国誉商業(上海)(コクヨ)が手がけ機能的にもトップグレードと比べ遜色なく、日本語のできるスタッフが常駐するなどリーズナブルながら質の高いサービスを提供できると考えている」
―上海のオフィス賃料は高騰しており、契約更新時に数割増しの価格を提示される例が多いと聞く。オフィス 賃貸市場の現状は。
「05年頃はどんな条件の物件でも値上がりするバブルのような状況だった。しかし、現在は立地やグレードによって値動きが異なり、市場が実需に従って動き、成熟しつつあることが分かる。一般に高級な物件には根強い需要があり、賃料が高騰し、空室率も低い。一方で、中級物件の賃料は横ばいか若干上昇で推移している。不動産市場は上海万博後の2011年に、一定の下落の可能性もあるといわれている。老年人口が増加し、社会福祉を充実させるため税金が上がって、景気が落ち込むとの予測があるためだ。しかし、中国はまだまだ発展途上であり、成長が突然、ストップするということはないだろう」

―御社では不動産賃貸、売買の仲介事業のほか、社宅業務アウトソーシング事業やプロパティマネジメント事業も展開している。
「日本では従業員3000人以上の企業の約9割が導入している社宅業務のアウトソーシングだが、内部統制やコンプライアンスに対応する必要から上海の現地法人でもニーズが増えてきている。当社では昨年の夏から本格的な営業展開を進め、現在は約30社と契約を結んでいる。1000社を優に超えるといわれる上海の日系企業の1割で導入してもらえるようにしたい。プロパティマネジメント事業ではファンドや個人が保有する物件の管理と運営を行っている。ビジネスセンター事業はこれら既存の事業と連動するものと考えている。例えば、クライアント企業に駐在員がいればその社宅業務を請け負うことができるし、事業拡大のためビジネスセンターを卒業する場合もオフィス物件を紹介できる」

―ビジネスセンター事業の今後の展開は。
「まずは入居企業が快適に効率よくビジネスを進められるようサービスを提供していく。事業の拡大についてはニーズに鑑み、新規事業としてノウハウを蓄積しながら焦らず等身大で進めていくつもりだ」
情報提供: BiZpresso Vol.45 5月20日発行
2008/06/16 更新
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