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業界インタビュー
莎羅雅(上海)生物科技 総経理 井上政行 氏
衛生関連商品業界:洗浄液の拡販を強化自社工場も本格稼動

洗浄液や石鹸などの製造販売を行うサラヤの現地法人、莎羅雅(上海)生物科技(TEL=021-6434-1925)が上海における事業展開を強化している。9月以降にも自社工場の生産を本格化する。
まずはレストランや食品関係、製造工場など日系企業の顧客開拓を進めている。上海における事業展開の現状や将来の展望について、総経理の井上政行 氏に話を聞いた。
――御社は昨年3月に会社設立以降、上海でレストラン向けなどの食品衛生、工場向けなどの労働衛生向けに手洗い用の洗浄液や石鹸の販売を手掛けてきた。
「現在、販売商品の5割を占め、主力になっているのが『泡沫洗手液』。中国では、日本で展開している3000アイテムの中からベーシックなものを中心に2 0アイテムを選択し販売している。顧客の大半が日系企業。中でも、当社の主な販路になっているのが食品衛生分野だ。レストラン向けのほかには食品工場、スーパーのバックヤードなどで活用いただいている。そのほか、『労働衛生』向けでは特に家電や自動車部品メーカー、中国系メーカーや一部公共のビルでも導入いただいている。日本国内ではスーパーや小売り、医薬品の分野でも広く使っていただいているが、中国においては先々開拓していきたい分野だ」

――日本では一般、業務用で“手洗い”という習慣が社会的に広がるとともに業績を伸ばしてきた。中国における市場の動向は。
「上海では厳密な意味で“手洗い”の習慣が浸透していない。衛生関連ビジネスの市場性はこれからというところ。例えば、現状では学校やレストランなど公共施設には手を洗うための十分な場所もスペースも確保されておらず、石鹸も清潔な状態とはいえない。中国市場に先行して進出した欧米、日系の企業もあるが、芳しい成果は挙げていないのが現状だろう。ただし一方で、衛生観念はじわじわ広がっているし、北京オリンピックや上海万博開催を背景に環境に対する意識も変わってきている。市場としては追い風にありこれからだ」

――昨年3月に開設した上海の工場が9月から本格的に稼動する。
「中国で展開する手洗い商品の生産を拡大していくが、一部、日本向けの商品も生産していく。メーカーとしての機能を強化し、他社とのコスト競争力をつけていくのが狙いだ。そのほか、ポンプ式容器については広州の東莞で生産に着手している。」

――今後、市場が形作られる中でどのように事業展開を進めていくのか。
「当社の一番の特徴は、洗浄液販売の過程で講習会を行っていることだ。上海でも顧客に専門スタッフを派遣して講習会を開き、正しい衛生知識を知っていただいている。特に中国では啓発的、教育的
なことを強化していかなければならないし、こういった地道な販促が他社との差別化に繋がる。当面は日系企業を中心に営業を強化していきたい。レストラン、食品工場など食品関連、また工場関連での開拓の余地はまだまだある。その後に、日系企業と付き合いのある中国企業などに裾野を広げていきたい」
――先々には、公共施設、家庭向けのマーケットにどのタイミングで踏み込むか、検討しなければならない。
「当社は日本で一番最初に液体石鹸を手掛けた実績がある。モノを売るだけでなくいかに使ってもらうかということでノウハウを築き上げてきた。日本の学校や公共施設でも当社のポンプ式洗剤は大きなシェアを持ってきた。ここ上海でも学校や公共施設のマーケットは大きいし、教育の現場で手洗いを習慣することで、先々に向け大きな足がかりになる。サーズに始まり食中毒や鳥インフルエンザなどが発生し、中国でも衛生観念に対する意識が高まりつつある。中国のビジネスでも“安心・安全”がキーワードになりつつある中で、中国でも“手洗い”の習慣を普及させていきたい」
情報提供: BiZpresso Vol.28 9月4日発行
2007/09/17 更新
莎羅雅(上海)生物科技 総経理 井上政行 氏
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