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巻頭インタビュー
理光(中国)投資有限公司EMS高級顧問 田中光男 氏

リコーグループは今年、トーマツ審査評価機構による「環境格付け」で最上位の「AAA」の評価を三年連続で受けている。評価の対象となった企業505社のなかで「AAA」は同社以外にトヨタがあるだけだ。そのほか日本経済新聞が今年発表した第10回「環境経営度調査」でも、首位をトヨタ自動車に譲ったものの「環境経営」の“老舗”としての貫禄を十分に見せている。「環境経営」のトップランナーとして中国でもますます存在感を示すリコー。その戦略策定を担う中枢ブレーンとして活躍される理光(中国)投資有限公司EMS高級顧問の田中光男氏に現在の取り組みについて伺った。

リコー(中国)の環境方針。左は代理店に配布している廃材を利用して作ったコースター
Q.MFPや複写機のトナーボトルやカートリッジの回収、使用済機械を積極的に実施されているのはリコーのみと伺っています。
A.中国では市場での利用価値があり、無償での回収は欧米や日本と比べると困難を伴います。機械は五年、10年使っても商品価値がある市場ですので、無償では多くの量を回収するのはなかなか期待できないのが現状です。
リコー中国では現在、直売・代理店販売ルートへの積極展開のため、代理店に回収箱を供与したり、廃棄機材(複写機の前カバー)を原料にしてつくったコースターを回収時に配ったりするなどしてインセンティブを与え、代理店の意識向上に努めています。環境破壊の危機的状況や、(国際環境保護関連基準や弊社グループが設定するガイドラインを満たすことを条件に)厳選した処理会社によって適正処理されていることなどを真摯に説明し、回収・処理の大切さをご理解いただいております。
また、消耗品は地域限定でテスト的にトナーのリフィル販売を開始しました。お客さんから空トナーボトルを回収し、清掃してトナーをリフィルし、再生販売しております。資源の再利用、容器の不法投棄防止、ニセモノリフィル業者への容器提供阻止を図っております。事業のライフサイクル(図)のなかで環境保全活動を実施しているところに弊社グループの強みがあります。

Q.グリーンマーケティングにも積極的に取り組まれているとのことですが、具体的にはどんな活動をされていますか。
A.(複写機やMFPでは)省エネモードからの復帰時間が長くなるほど省エネモードの利用率が下がることがお客様の調査から分かっています。せっかく省エネモードの機能を取り入れても「使いやすさ」という視点を欠くとほとんど活用されずに終わってしまうこともあります。そこで弊社は独自の「QSU (Quick Start-Up )」技術の開発に力を注いできました。弊社のほとんどの製品には、環境保全と省エネを同時に実現していることを表す「エコマーク」と「省エネマーク」が両方貼付されています。
また、機器の回収処理をより簡便化できるように、ネジやパーツの数を減らし、止め方、外し方にも配慮した設計を心がけています。機器の分解時間が短縮し手間が少なくなれば処理コストの低減化にもつながるからです。
グループ各社が迅速正確な情報収集ができるような環境整備も進めています。「環境DB」を充実させたほか、代理店の啓蒙のためにカタログやポスターの提供をしています。ソイインク (大豆油)印刷によるカタログを配布しているのは業界でも弊社だけです。
そのほか「社員全員参加」による社会貢献活動として地域のゴミ拾いや植樹活動に従事し、上海市長寧区からは表彰を受けました。環境会計や環境経営自己評価プログラムもすでに導入し、ISO14001シリーズ認証については今夏取得しています。

6月3日に行われた上海市長寧区中山公園での「世界環境デー」イベントに社員が参加
Q.リコーグループでは、「環境経営報告書」を毎年発行しています。そのほか、対外向け啓蒙ツールとしてどんなものを用意されていますか。
A.環境に優しい商品を提供する際に、販売する代理店や使用するお客様が、優れた環境特性の内容や環境保全の重要性をよく理解・認識して、実際に環境に優しい機能や特性を活用してもらうことが必要です。そのためには、常に販売・サービスのやり方を改善する必要があります。様々な啓蒙ツールを用意するのもその対策の一つだといえます。
弊社では環境ハンドブックを三シリーズ作っております。管理職、セールスマン、サービスマンを対象とした「環境経営ハンドブック」、一般社員対象向けの「EMSハンドブック」、そして新入社員や地元の学校向けに配布する「環境ってなあーに?」です。
「環境ってなあーに?」は絵心のある社員がイラストを描き、物語風に環境問題を解説した入門テキストのようなもので、つい最近発刊しました。
これからの中国を背負って立つ上海市長寧区の小学校〜高校にまず配布し、子どもたちと共に話し合い、一緒に中国の環境負荷低減を進めて行く予定です。

Q.オリンピックや万博を控え、「環境」への関心はますます高まりを見せています。リコー中国では今後どのような活動を予定されていますか。
A.中国は環境法規制が充実しており、またそのスピードが早いという特徴があります。欧州で成立した法律は、即中国の事情を反映して制定されます。よって、新しい法律規制動向をいち早くキャッチし、施行前に対応する必要がありますので、政府系WEB 情報や業界情報の収集に力を注いでおります。
2008年〜10年の中期環境経営計画についていえば、
(1) 代理店様への環境影響、
(2) リサイクル法への対応としてマシンの再生販売、材料再生の更なる推進、
(3) 社内部門「環境経営評価指標 (KPI)制度」の導入
といった事項をテーマとして取り組んでいきます。
また、リコー内部で続けてきた環境活動の輪を広げるために、「環境コミュニケーション」にも力を注いでいきます。環境技術向上や日頃の活動によって得られたさまざまな成果については、積極的に外部にディスクローズしていく方針です。
(取材/編集部)
情報提供: Whenever CHINA 07年11月号
2007/11/08 更新
理光(中国)投资有限公司
[住所] 上海市延安西路728号華敏翰尊国際広場17F
[電話] 021-5238-0222 / [FAX] 021-5238-2070
[URL] http://www.ricoh.com.cn
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