巻頭インタビュー
たしかな「安心」をより速く!新サービス開始で競争力向上

長年のヨーロッパ勤務で体得した経営ノウハウが“財産“に。「中国では考え方が根本的に違いますね」(大竹氏)と語りながらも、たしかな業績伸張の手ごたえに微笑する
「より速く、より確実に、より広域に、より安心して」――。必要なものを必要なときに目的の場所にいかに届けるか。ロジスティクスマーケットをめぐる競争は激化の様相を見せている。1996年に合弁会社として成立して以来、中国各地に分公司を相継いで増設、新サービス開始で勢いづく、中外運-欧西愛斯国際快有限公司董事・総経理の大竹豊氏に話を聞いた。
中国クーリエ市場の黎明期外資第一号として進出果たす
――中外運-欧西愛斯国際快有限公司設立までの経緯についてお話しください。
弊社の親会社である海外新聞普及株式会社(OVERSEASCOURIERSERVICECO.,LTD.略称OCS)は、朝日、日経、読売といった国内新聞各社の支援を得て、外国に日本の新聞を配達する一手取扱機関として一九五七年に東京で設立されました。
OCSは、新聞・雑誌購読管理配送業とクーリエ業を経営の両軸としていますが、弊社ではライセンスの都合上、業務の九割以上をクーリエ業が占めています。1980年、中国対外貿易運輸(集団)総公司(SINOTRANSGroup)と代理店契約を交わし業務を開始していますが、クーリエ業界では最も早く中国進出を果たした外国企業となっています。
その後、日本からの物量が順調に増えるのと同時に、中国からの荷物輸送のニーズも膨れ上がってきました。こうした情勢を受けて、1996年、双方50%の資本提携によって中外運-欧西愛斯国際快有限公司(OCS-SINOTRANS)を北京に設立したのです。
中国クーリエ市場の黎明期外資第一号として進出果たす
――中外運-欧西愛斯国際快有限公司設立までの経緯についてお話しください。
弊社の親会社である海外新聞普及株式会社(OVERSEASCOURIERSERVICECO.,LTD.略称OCS)は、朝日、日経、読売といった国内新聞各社の支援を得て、外国に日本の新聞を配達する一手取扱機関として一九五七年に東京で設立されました。
OCSは、新聞・雑誌購読管理配送業とクーリエ業を経営の両軸としていますが、弊社ではライセンスの都合上、業務の九割以上をクーリエ業が占めています。1980年、中国対外貿易運輸(集団)総公司(SINOTRANSGroup)と代理店契約を交わし業務を開始していますが、クーリエ業界では最も早く中国進出を果たした外国企業となっています。
その後、日本からの物量が順調に増えるのと同時に、中国からの荷物輸送のニーズも膨れ上がってきました。こうした情勢を受けて、1996年、双方50%の資本提携によって中外運-欧西愛斯国際快有限公司(OCS-SINOTRANS)を北京に設立したのです。

あらゆるものを求められる場所に…。「スピード」「確かさ」「安全」3拍子そろったクーリエサービスを展開
拠点増設と提携企業活用でサービスエリアを拡大
――中国各地に分公司を置かれているほか、代理店開拓も勢力的に行ってきました。
従来からの国内代理店のネットワークを維持しながら、戦略地域を対象に独自のネットワークを構築しています。より確実に、より速く、より広域に、そしてお客様に安心していただくことをモットーとしています。
1998年には天津に分公司を開設、99年に上海、2000年に青島および大連、03年には広州というように拠点増設を進めるにつれ、業績も順調に伸びています。
そして今年に入り、さらに5つの分公司を設立しました。その結果、現在は11の分公司を北京本社が統括管理する形態となっています。
一方、より広域をカバーするために、自社のネットワーク以外に代理店を数多く開拓してきました。その数はすでに110を数え、戦略的に代理店を増加させ活用することで、自社ネットワークが網羅しない区域への配送を可能にしています。たとえば、北京の公司では内蒙古自治区全域をサポートしています。
ネットワークの拡充によって、事業規模も拡大を続け、過去5年間での売上額は3倍、06年度の売上額に限ってみても前年比20%増となり、増収増益と業績は好調です。今年07年も、同じ規模での伸びを目標としています。
――浙江省および江蘇省で、今年、五つの分公司を設立されています。
07年1月に、華東地域強化のため、浙江省の杭州・嘉興・寧波に分公司を一気に3拠点開設しました。さらに江蘇省でのネットワークを強化するため、6月には常州、7月には無錫に分公司を開設しました。将来的には上海デルタ地帯における、大規模な都市や華南地域への進出も考えています。
――中国各地に分公司を置かれているほか、代理店開拓も勢力的に行ってきました。
従来からの国内代理店のネットワークを維持しながら、戦略地域を対象に独自のネットワークを構築しています。より確実に、より速く、より広域に、そしてお客様に安心していただくことをモットーとしています。
1998年には天津に分公司を開設、99年に上海、2000年に青島および大連、03年には広州というように拠点増設を進めるにつれ、業績も順調に伸びています。
そして今年に入り、さらに5つの分公司を設立しました。その結果、現在は11の分公司を北京本社が統括管理する形態となっています。
一方、より広域をカバーするために、自社のネットワーク以外に代理店を数多く開拓してきました。その数はすでに110を数え、戦略的に代理店を増加させ活用することで、自社ネットワークが網羅しない区域への配送を可能にしています。たとえば、北京の公司では内蒙古自治区全域をサポートしています。
ネットワークの拡充によって、事業規模も拡大を続け、過去5年間での売上額は3倍、06年度の売上額に限ってみても前年比20%増となり、増収増益と業績は好調です。今年07年も、同じ規模での伸びを目標としています。
――浙江省および江蘇省で、今年、五つの分公司を設立されています。
07年1月に、華東地域強化のため、浙江省の杭州・嘉興・寧波に分公司を一気に3拠点開設しました。さらに江蘇省でのネットワークを強化するため、6月には常州、7月には無錫に分公司を開設しました。将来的には上海デルタ地帯における、大規模な都市や華南地域への進出も考えています。

グローバルネットワークを活用“ニッポン発“の国際エクスプレス
――国際競争力の強化がますます重要になってきています
現在、OCSグループの海外拠点は、現地法人が10社、合弁会社が4社、駐在員事務所が3カ所、代理店が209地点となっており(07年7月末現在)、世界200の国・地域で事業展開していることになります。
弊社では、全世界を網羅するネットワークと連動させて、クーリエビジネスのよりいっそうの拡充を図っていく予定です。
OCS グループのグローバル戦略のひとつとして、香港地区、シンガポール、ロンドン、ブリュッセル、マイアミ、ロサンジェルス、ドバイに物流ハブを設け、荷物の集積および発送の拠点としていることが挙げられましょう。また、アジア地域でのさらなるビジネス拡大に備え、インドで合弁会社を設立するなど、体制強化の施策を講じています。
香港国際空港内の貨物上屋である「アジア・エアフレートターミナル」内にスペースを借り、香港ハブの強化を図ったこともアジア重視の表れといえるでしょう。香港ハブは、ヨーロッパやアジアへの起点となる重要ハブであり、その機能充実は転送スピードの強化に直接つながってきます。
また、ハブ同士を有機的に結合していくだけでなく、各地域でハブ&スポークシステムを構築することで、より速く、確実にお客様のお荷物を配送できるように努めているのです。
Fedex、DHL、UPS、TNTといった4大インテグレーターに負けることないよう、今後も各拠点を強化し、弊社サービスをご利用いただける皆さまにご満足いただけるロジスティックスサービスを提供していく予定です。
海外の国・地域から日本を経由せず他地域へとモノを搬送する動きも活発になってきています。中国発ヨーロッパ宛、または他アジア国・地域宛の物件の配送体制の強化も行っています。
――ライバル各社とのサービスの差別化はどのように図っていますか。
日本人的な感覚によるきめ細かいサービスは弊社の売りです。
弊社のお客様は日本の企業様が中心ですので、日本語の堪能な人材を採用することで、日本人駐在員ともども、お客様の立場に立った丁寧な対応を常に心がけています。言葉の面でのストレスを少しでも軽減していただくことが顧客満足の向上につながると考えています。
お客様の要望に合わせたタイミングで、必要なものを目的の場所に届けることをモットーに、戦略的物流システムを構築してきました。より「速くて確実」なサービスを実現し、さらに「きめ細かい丁寧なサポート」によってお客様の期待に応えていくことこそ、高品質で競争力ある"商品"だと考えております。
――国際物流市場の動向をどのように捉えられていますか?
日本に親会社を持つ弊社にとって、地理的にもアジアの強化が重要と考えています。中国における国際物流市場の規模は、今後も間違いなく拡大を続けていくことでしょう。
クーリエ各社も、中国でのネットワーク拡大、空港内の貨物ハンドリングエリアへの投資を積極的に行っていることは明らかです。弊社でもこうして動向に合わせ、上海浦東国際空港内のエクスプレス貨物地区に3,000㎡の自社上屋を整備中です。
フレイター活用でますますスピードアップ
――ANAさんとの提携で『BEAM』(ビーム)がスタートします。
ANAさんとの提携は、日本の本社間で決定したものですが、8月初旬から開始する「BEAM」は、両社のアジア強化戦略に合致を見た結果だといえます。新サービス開始で、いっそうの競争力アップが見込まれています。
「BEAM」は国際エクスプレスサービスの共同ブランドで、夜間便を利用することでより速い荷物の配送を実現するものです。
これまでも青島・大連・広州・北京への直行便を利用することでスピーディな配達サービスを提供してきましたが、これらは旅客機に荷物を積んでいるものです。それに対し、「BEAM」の特徴は夜間に就航しているフレイター(貨物専用機)を最大限に活用しているところにあります。
夜の便を利用するため、日本のお客様からの集荷時間を他社と比べて遅くまで待つことが可能であり、日本での貨物準備の際にわずか2〜3時間の差のために、海外での配送が1日遅れてしまうことがありません。
顧客対象は企業様が主ですが、個人顧客からの荷物についてもドア・ツー・ドアで配送します。配達料金は現行の宅配料金と同額であり、運航情報をタイムリーにEメールでお客様に通知するほか、上海のジャパンデスクが日本語でも問い合わせに対応するようにします。
両社では、輸送スピードの速さ、正確さから、この新サービスを「BEAM」と名づけました。前日に日本を発った荷物は明け方には上海の空港へ到着します。上海の一部の地域では、午前中の配達も可能であり、そのエリアも事業の拡大とともに広げていきます。
なお、ANAさんの夜の貨物便が日本〜上海を直行で飛んでいるため、このサービスはまずは上海から着手しています。今後、しっかり地固めをし、環境が整い次第、相互協力によりサービスエリアを拡大していく予定です。ANAさんとの取引物量を6カ月で倍増――これが現在掲げている目標です。(ウェネバー北京/石井茂)
――国際競争力の強化がますます重要になってきています
現在、OCSグループの海外拠点は、現地法人が10社、合弁会社が4社、駐在員事務所が3カ所、代理店が209地点となっており(07年7月末現在)、世界200の国・地域で事業展開していることになります。
弊社では、全世界を網羅するネットワークと連動させて、クーリエビジネスのよりいっそうの拡充を図っていく予定です。
OCS グループのグローバル戦略のひとつとして、香港地区、シンガポール、ロンドン、ブリュッセル、マイアミ、ロサンジェルス、ドバイに物流ハブを設け、荷物の集積および発送の拠点としていることが挙げられましょう。また、アジア地域でのさらなるビジネス拡大に備え、インドで合弁会社を設立するなど、体制強化の施策を講じています。
香港国際空港内の貨物上屋である「アジア・エアフレートターミナル」内にスペースを借り、香港ハブの強化を図ったこともアジア重視の表れといえるでしょう。香港ハブは、ヨーロッパやアジアへの起点となる重要ハブであり、その機能充実は転送スピードの強化に直接つながってきます。
また、ハブ同士を有機的に結合していくだけでなく、各地域でハブ&スポークシステムを構築することで、より速く、確実にお客様のお荷物を配送できるように努めているのです。
Fedex、DHL、UPS、TNTといった4大インテグレーターに負けることないよう、今後も各拠点を強化し、弊社サービスをご利用いただける皆さまにご満足いただけるロジスティックスサービスを提供していく予定です。
海外の国・地域から日本を経由せず他地域へとモノを搬送する動きも活発になってきています。中国発ヨーロッパ宛、または他アジア国・地域宛の物件の配送体制の強化も行っています。
――ライバル各社とのサービスの差別化はどのように図っていますか。
日本人的な感覚によるきめ細かいサービスは弊社の売りです。
弊社のお客様は日本の企業様が中心ですので、日本語の堪能な人材を採用することで、日本人駐在員ともども、お客様の立場に立った丁寧な対応を常に心がけています。言葉の面でのストレスを少しでも軽減していただくことが顧客満足の向上につながると考えています。
お客様の要望に合わせたタイミングで、必要なものを目的の場所に届けることをモットーに、戦略的物流システムを構築してきました。より「速くて確実」なサービスを実現し、さらに「きめ細かい丁寧なサポート」によってお客様の期待に応えていくことこそ、高品質で競争力ある"商品"だと考えております。
――国際物流市場の動向をどのように捉えられていますか?
日本に親会社を持つ弊社にとって、地理的にもアジアの強化が重要と考えています。中国における国際物流市場の規模は、今後も間違いなく拡大を続けていくことでしょう。
クーリエ各社も、中国でのネットワーク拡大、空港内の貨物ハンドリングエリアへの投資を積極的に行っていることは明らかです。弊社でもこうして動向に合わせ、上海浦東国際空港内のエクスプレス貨物地区に3,000㎡の自社上屋を整備中です。
フレイター活用でますますスピードアップ
――ANAさんとの提携で『BEAM』(ビーム)がスタートします。
ANAさんとの提携は、日本の本社間で決定したものですが、8月初旬から開始する「BEAM」は、両社のアジア強化戦略に合致を見た結果だといえます。新サービス開始で、いっそうの競争力アップが見込まれています。
「BEAM」は国際エクスプレスサービスの共同ブランドで、夜間便を利用することでより速い荷物の配送を実現するものです。
これまでも青島・大連・広州・北京への直行便を利用することでスピーディな配達サービスを提供してきましたが、これらは旅客機に荷物を積んでいるものです。それに対し、「BEAM」の特徴は夜間に就航しているフレイター(貨物専用機)を最大限に活用しているところにあります。
夜の便を利用するため、日本のお客様からの集荷時間を他社と比べて遅くまで待つことが可能であり、日本での貨物準備の際にわずか2〜3時間の差のために、海外での配送が1日遅れてしまうことがありません。
顧客対象は企業様が主ですが、個人顧客からの荷物についてもドア・ツー・ドアで配送します。配達料金は現行の宅配料金と同額であり、運航情報をタイムリーにEメールでお客様に通知するほか、上海のジャパンデスクが日本語でも問い合わせに対応するようにします。
両社では、輸送スピードの速さ、正確さから、この新サービスを「BEAM」と名づけました。前日に日本を発った荷物は明け方には上海の空港へ到着します。上海の一部の地域では、午前中の配達も可能であり、そのエリアも事業の拡大とともに広げていきます。
なお、ANAさんの夜の貨物便が日本〜上海を直行で飛んでいるため、このサービスはまずは上海から着手しています。今後、しっかり地固めをし、環境が整い次第、相互協力によりサービスエリアを拡大していく予定です。ANAさんとの取引物量を6カ月で倍増――これが現在掲げている目標です。(ウェネバー北京/石井茂)
情報提供:
Whenever CHINA 07年8月号
Whenever CHINA 07年8月号2007/09/25 更新
大竹 豊 氏
中外運-欧西愛斯国際快有限公司 OCS-SINOTRANS董事・総経理
OCS-SINOTRANS 中外運-欧西愛斯国際快有限公司
[住所] 北京市朝陽区石佛営西里27号2階
[電話] 010-8581-9966 / [FAX] 010-8581-2152
[URL] http://www.ocssino.com
中外運-欧西愛斯国際快有限公司 OCS-SINOTRANS董事・総経理
プロフィール…茨城県出身。1983年中央大学商学部卒業後、OCS本社に勤務。89年から海外畑を歩み、2005年にかけてフランクフルト、ブリュッセル、ロンドンなどに駐在する。05年香港地区に赴任。06年より中外運---欧西愛斯国際快有限公司の董事・総経理に就任、現在に至る。
OCS-SINOTRANS 中外運-欧西愛斯国際快有限公司
[住所] 北京市朝陽区石佛営西里27号2階
[電話] 010-8581-9966 / [FAX] 010-8581-2152
[URL] http://www.ocssino.com
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