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飲食 中国
上海飲食ビジネス事情(1):市場は過渡期に 事業の明確な位置付けを
上海の飲食市場は過渡期にある。端的にいえば、個人オーナーによる飲食店から企業による飲食ビジネスに変化している。上海に長く住む方がオープンしたり、副業として経営するパターンが多かったが、独資参入が可能になったことや食生活の多様化を背景に、飲食店事業社の市場参入が相次いでいる。
例えば、大手ファミリーチェーンの成功などで、資本力のある飲食事業社が次々と参入準備を整えている。この2-3年で飲食店はチェーン化が進み、サービスも向上し、より“本格化”している。素人からプロの手に移り、淘汰される飲食業者も増えるだろう。上海には日本料理店が700店はあるといわれるが、利益を上げている店舗はほんの一握り。儲かっても、多店舗展開できるだけの資金人材面の余裕やノウハウがないのが実情で、大きな成長を遂げるのは難しい状況だ。
とりあえず始めてみる――ことで、上海の日系の飲食ビジネスの多くは広がりを見せた。しかし、年々出店も増えている一方で、撤退も同じく増えている。失敗する店には共通した要素がある。(1)物価が安いので、とりあえず低コストで店を出してみる。(2)日本への労働力確保のため、研修を兼ねた店舗を出してみる。(3)出店ブームに乗ってオープンしてみる。(4)店を持ちたいという、または日本に住んだ経験のあるパートナーの中国人がいるから。(5)日本では飽和状態なので打開策として中国に展開。(6)社長の一声、事業の多角化を名目に新規参入――などなど。
不明瞭な動機や淡い期待で安易に事業を始めるオーナーは少なくない。市場が大きく変化する中で、実地調査を行い、飲食ビジネスとしての事業の見込みや採算性などを明確にしなければならない。
多くの中小企業が上海で出店しようとしているが、オーナーは自ら上海に来るべきだ。オープン前後には物件の決定や体制作りなどで決定権のある人間が速やかに対処しなければならない。先々に後任者を置くことを考えると、オーナーは実際の状況を見て、理解しておく必要もある。中国では判断の速さが物をいうし、そうでなければ人もついて来ない。
また、上海に駐在させる人間には、(1)妻帯で来れる、(2)本当に信頼できる人材である、(3)その分野のスペシャリストである――ことが必要条件。女性に嵌ってしまう駐在員は多いし、それなりの決裁権と能力を持つ人間を派遣すべきだからだ。
事業計画は規模や内容にもよるが、初期投資は少なくとも2年以内で回収すべきだ。2年は短く感じられるが、これは長期的視野で事業展開するための回収だ。中国では法改正や立ち退き家賃の高騰など、不測の事態が発生しやすく、できるだけ早い時期に回収しなければならないと考えたほうがいい。
情報提供: BiZpresso Vol.35 12月18日発行
2007/12/25 更新
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