物流 中国
前回は倉庫を集約しただけで在庫が減るほど、在庫削減は簡単なことではないことをお話ししました。倉庫の集約というハード面だけでなく、安全在庫の設定方法などソフト面での改善が伴わなければ、思ったような効果は得られにくいということでした。しかし、比較的簡単に効果が表れるケースがあるのも事実です。1つはロングテールの商品を多く扱っているケースです。一般に商品販売では「80対20の法則」、つまり売り上げの80%は上位20%の商品群で占められているため、売り場面積の制約があり売り上げ下位の商品群は淘汰される運命にありますが、インターネット販売ではその制約がないため、死に筋といわれるほとんど売れないようなニッチ商品でも取り扱いを続けることができます。
また、機械製品の修理用部品を保管しておく倉庫でもニッチ商品はたくさん在庫されています。部品数が多い上に、いつ必要になるか分らない部品まで在庫しておく必要があるためです。ロングテールの商品を多く扱う会社がたくさんの倉庫を持つと、倉庫ごとにそれぞれの商品の安全在庫を抱えることになり大変非効率です。このような場合、ソフト面での改善が比較的おろそかであっても、倉庫集約というハード面の対策だけで大きな効果が期待できます。
また、機械製品の修理用部品を保管しておく倉庫でもニッチ商品はたくさん在庫されています。部品数が多い上に、いつ必要になるか分らない部品まで在庫しておく必要があるためです。ロングテールの商品を多く扱う会社がたくさんの倉庫を持つと、倉庫ごとにそれぞれの商品の安全在庫を抱えることになり大変非効率です。このような場合、ソフト面での改善が比較的おろそかであっても、倉庫集約というハード面の対策だけで大きな効果が期待できます。
2つめは、賞味期限が短い商品を扱っている場合です。倉庫が分散していると、相当うまく在庫管理を行わない限り、どうしても在庫の偏在が起こります。ある倉庫では欠品なのに、別の倉庫では余っている状態です。この場合、商品の賞味期限が長ければ、在庫が多少だぶついていても、通常のオペレーションで自然に解消されます。しかし、賞味期限が短い場合には、本来出荷すべきでない倉庫から出荷するというアブノーマルなオペレーションが必要になり、それが物流コストの押し上げにつながります。
賞味期限が短いというのは何も一部の食品に限ったことではなく、製品サイクルの短いパソコン関連製品などにも当てはまります。ある電機メーカーのロジスティクス責任者は、「うちの商品は生鮮食品より腐りやすいんだよ!」と嘆かれていました。
賞味期限が短いというのは何も一部の食品に限ったことではなく、製品サイクルの短いパソコン関連製品などにも当てはまります。ある電機メーカーのロジスティクス責任者は、「うちの商品は生鮮食品より腐りやすいんだよ!」と嘆かれていました。
このように賞味期限の短い製品、特にライフサイクルの短いIT関連製品では、あまり倉庫を分散させないことが得策ですが、これは以前紹介した「Jコスト論」でも裏付けられます。一般的にこのような製品は仕入れから販売までの時間が短く、粗利益率が高い場合が多いと思います。この場合にはJコスト、つまり資金量×時間をできるだけ小さくすることが、ビジネスの収益性向上につながるということでした。従って、できるだけ工場の近くに在庫を集約して在庫移動時間を短くし、注文があり次第、顧客へ直送するモデルがJコストを小さくします。
遠くの顧客に小さいロットで直送するということは配送コストの押し上げ要因になりますが、資金回収が早まることによるメリットが上回るケースがあります。製品の粗利益率が高いほど、このメリットが大きくなるため、極端なケースでは、工場からかなり高額の国際宅配便を使って顧客まで直送しても元がとれることもあります。究極の在庫集約といえるでしょう。
前回までの「物流の常識は非常識?」
物流の常識は非常識?(4):倉庫減らしても在庫は減らない!?[1]
物流の常識は非常識?(3):1万円、1日寝かせていくら?[2]
物流の常識は非常識?(2):1万円、1日寝かせていくら?[1]
物流の常識は非常識?(1):今、物流が面白い!?
遠くの顧客に小さいロットで直送するということは配送コストの押し上げ要因になりますが、資金回収が早まることによるメリットが上回るケースがあります。製品の粗利益率が高いほど、このメリットが大きくなるため、極端なケースでは、工場からかなり高額の国際宅配便を使って顧客まで直送しても元がとれることもあります。究極の在庫集約といえるでしょう。
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物流の常識は非常識?(1):今、物流が面白い!?
情報提供:
BiZpresso Vol.40 3月11日発行
BiZpresso Vol.40 3月11日発行2008/03/18 更新
片山正樹 氏 上海フットワークサプライチェーン
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プロフィール…DHLジャパン、佐川急便を経て現職
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