上海ウェネバーオンライン ビジネス
中国ビジネス情報満載!!
Whenever ONLINEビジネスHP  >> 物流 中国 一覧  >> 物流 中国 詳細
物流 中国
物流の常識は非常識?(3):1万円、1日寝かせていくら?[2]
前回は「1万円を1日寝かせるといくら損するか?」をどう考えるかによって、ビジネスでの判断が正反対になってしまうケースがあることを紹介しました。一見、粗利益が増えるケースでも、資金を投入する期間が長ければ利回りが悪くなり、必ずしもトクにはならないということです。
実はこれは、元トヨタ自動車の田中正知氏が編み出した「Jコスト論」として知られています。Jコストとは時間を考慮したコストという意味で、投入した資金量×時間で計算されます。一般的に会計論では損得を(売価−原価)/原価で考えますが、Jコスト論では(売価−原価)/Jコストで考えます。つまり、100万円預けて1年後に10万円のリターンがある金融商品と、2年後に10万円のリターンがある金融商品は、会計論では同じ10万円/100万円=10%の利益率ですが、Jコスト論では前者は10万円/(100万円×1年)=10%/年、後者は10万円/(100万円×2年)=5%/年というように、収益性に2倍の差があることを表すことができます。
それでは、この考え方を使って前回の冒頭の問い、「単価20円で5日かかる物流業者と、単価30円で3日かかる業者、どちらを選ぶか?」を考えてみましょう。実はこの問いに答えるには条件が不足しています。ここでは500円で仕入れたモノを10日後に600円で売れるビジネスをしている前提とします。前者の物流業者を使った場合、1個売るたびに仕入れ値500円プラス物流費20円で、合計520円の原価になりますので、利益は80円になります。後者の物流業者を使った場合には、同様の計算で70円の利益になりますので、会計論では前者の方、つまり単価の安い物流業者を使った方がトクということになります。
一方、細かい計算は省きますが、前者を選択した場合のJコストは7550円・日、後者では 6545円・日となりますので、前者の収益性は80円/7550円・日=1.06%/日、後者は70円/ 6545円・日=1.07%/日となり、Jコスト論では後者を使った方が物流コストは高くてもトクということになります。
ただし、この話は前提条件が変わると全く違ってきます。例えば、500円で仕入れたモノが580円でしか売れない場合や、仕入れたモノが売れるのが10日後ではなく30日後の場合は、Jコスト論でも安い物流業者を使った方がトクになってきます。一般的には、粗利益率の高い製品を扱う場合や、仕入れから販売までの期間が短い場合には、高い物流コストを払ってでも早く運んだ方がトクになります。自社の製品についてこのような分析をしてみると、意外な結果に驚かされるかもしれません。
よく忙しい人が「時間をお金で買う」といいますが、Jコスト論はそれを数値で正当化してくれます。単価を下げるためにロットをまとめることは、物流に限らず生産工程においてもよくされていることですが、「うちは単価が安いのに利益が出ていない」という時に、今一度、この考え方でオペレーションをレビューされてみてはいかがでしょうか?
情報提供: BiZpresso Vol.38 2月5日発行
2008/03/18 更新
片山正樹 氏 上海フットワークサプライチェーン
プロフィール…DHLジャパン、佐川急便を経て現職

上海フットワークサプライチェーン
[住所] 上海市中山西路933号虹橋銀城615室
[電話] 021-5150-4173 / [FAX] 021-5150-4172
[E-mail]ma_katayama@footworksc.com
物流 中国 一覧
  1 | 2 |  次の30件 |  最後の30件 |   総計ページ 2
もっと見る


中国ビジネストピックス
巻頭インタビュー
業界インタビュー
中国業界人記事
ビジネスイベント
コンサルティング 中国
IT 中国
製造 中国
物流 中国
マーケティング 中国
Campany Review 中国
飲食 中国
ビジネス連載