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「顧客の目線に立ったサービスを」 地方港航路「週2便」体制が定着―神原汽船(中国)船務有限公司

中国法人設立から運営を担う小森博文・董事長。「盆休みなし、国慶節は日本本社で執務」とさらりと語る
神原汽船(中国)船務有限公司の「地方港」航路は豊富だ。福山、広島などの瀬戸内海沿岸部や九州エリア、新潟、金沢、富山などの日本海都市、そして小樽。上海、大連、天津、青島、寧波など中国の主要都市との間に週2便が就航する。昨年5月にはフォワーダーライセンスを取得、上海においてはドアツードア輸送も開始している。
豊富な「地方港」航路
創業104年という歴史をもつ神原汽船。今年年頭、常石造船ほか関連会社10社と合併し、ツネイシホールディングス株式会社神原汽船カンパニーとなり、その海上輸送におけるプレゼンスはますます強まっている。
同業他社とは一線を画した国際戦略。それは日本の地方港と中国の主要港を結ぶ豊富な定期航路に見られる。クライアントである製造業各社が最寄りの港を利用することは、陸上交通におけるコストダウンのみならず、リードタイムの短縮が実現すること請け合いだ。
「顧客の目線に立ったサービスを提供していきたい」 ――。神原汽船(中国)船務有限公司の小森博文・董事長は、多様化・高度化・複雑化するニーズ対応に余念がない。「地方港」航路は週二便体制が定着。ニーズに応じて週三便への増便、もしくは新たな航路開拓も検討していくという。

高度化する顧客ニーズ
04年、上海に法人を設立、翌年には大連と青島に分公司を設けた。以来、売上高は年率15%〜20%の高い伸びを示しているという。昨年秋に就航した金沢港航路も好調。地方政府から厚い支持を得るなど、地方活性化という意味でも同社の貢献は大きい。また、上海を取り掛かりに始めたドアツードアのサービスがある。フォワードライセンスを昨年取得することで、にわかに高まる陸上輸送のニーズにも応えた。
05年4月より日本の本部がある福山に物流センターを開設したのも大きい。通関、陸送、貨物、搬入から商品検査など「ワンストップサービス」を可能にしている。
もっとも、懸念材料もある。たとえば増値税還付の引き下げや撤廃、人民元高、原料コストの上昇、労働契約法施行にまつわる労働リスク増大等々、製造業が直面する情勢は厳しい。これが海運市場にどんな影響を及ぼすかは予断が許されない。
「原油価格の伸びも頭痛の種。一時は一トンあたり330、340ドルだったのが今では460、470ドルだ」(小森董事長)。さらに、「(顧客)ニーズは高度化、かつ複雑化している」(同)。

コンテナ船「グランディア号」
小樽港の展開に期待
小森董事長が神原汽船に入社した1969年、海運市場は活況を呈していたといえる。同社は日本からラバウルに貨客船を就航させるなどのユニークな取り組みもしていた。その後、オイルショックや構造不況等で一時は低迷、しかし、90年代に息を吹き返す。委託加工貿易の興隆、中国特需を背景にしたメーカーの進出ブーム等、大きな時代のうねりの中を小森董事長は歩んできた。
「近い将来、完成車を(中国から)輸出していくことにもなるでしょうね」(小森董事長)。厳しいコスト競争にさらされることを予想しながらも、今後の海運需要増大を当て込む。「西部大開発」の号令のもと貨物取扱量がとみに増加する重慶、武漢などの自動車生産基地の動向には今後も目を離せないだろう。
「地方港」のなかでも小森董事長が期待を寄せているのは小樽航路である。地図を見れば一目瞭然、札幌の顧客にとっては北海道のハブ港・苫小牧より小樽のほうが断然至便だ。ところが、05年に苫小牧から小樽へと寄港先を移し、さらに週二便体制を定着、リードタイムの大幅短縮やコストダウンを実現しても、その申し分ないメリットに思いのほか顧客の反応は遅いのだという。いかに貨物取扱量を増やしていくか。「顧客の目線」に立ってさらに充実したサービスを提供するには…小森董事長は新たな事業戦略に思索をめぐらせている。
情報提供: Whenever CHINA 07年9月号
2007/09/17 更新
神原汽船(中国)船務有限公司
[住所] 上海中山南路28号 久事大厦23楼B.D座
[電話] 021-6330-9988 / [FAX] 021-6330-4764/4740
[URL] http://www.kambara-kisen.co.jp
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