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製造業トップインタビュー:上海清環機械技術服務 董事長・総経理 清水泰雅 氏
市場の確立に期待 空調メンテナンスの認知がカギに

日本で20年以上、空調メンテナンスに携わった清水泰雅氏が個人で設立した上海清環機械技術服務(TEL=021-5489-2707)は、空調などの設備メンテナンスサービスを提供している。工場やビルをはじめとして、変わったところでは高速鉄道列車「和諧号」の空調メンテナンスも請け負う。中国では料金を支払ってメンテナンスすることが浸透していないことから、市当局による空調メンテナンス規制の制定をにらみ、コストダウン効果を強調しつつ認知の拡大に努めている。上海空調風管清洗協会(SHADCA)の発足にも携わった同社董事長・総経理の清水氏に話を聞いた。

―御社は05年6月に独資で設立し、06年から本格的にサービス展開している。
「空調の年間メンテナンス契約を結んでいるのは現在、約10社。ほとんどが上海の日系工場だが、金橋輸出加工区の開発を手掛ける上海金橋集団から空調ダクトの清掃業者に指定されている。高速鉄道列車『和諧号』の空調メンテナンスも請け負っており、日本料理屋からスポットで清掃を頼まれることもある。また、約60社が集まる深圳の日系企業団地から依頼を受けて月に1度、現地の工場で調査を行っている。実際の作業は現地の業者に依頼しているが、どうしても当社でなければできない作業については上海からスタッフを派遣している。設備メンテナンス業で営業許可を取得しているが、付随して設備の購入を依頼されることがある。そのため清環実業を設立し、空調設備の販売を行っている」
―日本では定期的な空調メンテナンスが一般常識となっており、トヨタ自動車などコスト管理に厳しい企業ほど積極的だ。
「お金を払ってもメンテナンスをする方が、電気代の節約だけでなく、機械寿命を伸ばすことにも繋がる。しかし中国では日系工場ですら理解が不足しがちだ。工場設備に詳しい方がトップであればその重要性を理解してもらえるが、そうでなければ難しい。当社では、設備担当の現地スタッフに丸投げされ、総経理クラスやメンテナンスの重要性をよく理解しているスタッフと交渉ができない場合、サービスの提供をお断りすることにしている。料金などの点で折り合いがつかないからだ」

―空調は3年放っておくと電気代が5割かさむというが、メンテナンスを行うことで一般的にどれほど効果が出るものなのか。
「ある日系工場では1フロアに10台の空調が設置されていたが、構内の冷却効果が出ておらず増設を検討していた。当社で確認したところ、メンテナンスを全く行っていなかったため、空調が能力の30-40%しか発揮していないことが分かった。オーバーホールを実施した結果、5台でも十分に効果が出た。5台分の電気代と設備が全くの無駄だったことになる」
―昨年10月に発足した上海空調風管清洗協会の活動にも携わっている。
「中国ではSARSの流行をきっかけに、公衆衛生の面からダクト清掃の重要性が認識されるようになり、対応するGB規格も制定された。上海市の衛生当局も政令による規制を検討している。会員企業は現在、約80社で、月1回の会合には私も参加している。また上海市制冷学会の常務理事で同済大学教授の譚氏から、メンテナンスのノウハウについてしばしば意見を求められている」

―法的な規制が実施された場合、空調メンテナンスのビジネスとしての潜在ニーズは巨大だ。御社は今後、この市場にどう対応していくのか。
「何千億円の市場が誕生することになる。当社の売り上げは毎年倍増を目標にしているが、業務の質を落とさないためにサービス水準を維持することが重要になる。また、フランチャイズのような形で現地企業に技術供与し、当社でカバーできないニーズを吸収することも考えている。協会の運営と空調メンテナンスの認知拡大にも引き続き尽力していくつもりだ」
情報提供: BiZpresso Vol.37 1月22日発行
2009/05/12 更新
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