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製造 中国
現地に根を張る工場経営(最終回):独自の手法を考えてコスト意識を持たせる仕組みを
製評価基準制度の構築が必須
企業の支払いは固定費と変動費に分類されます。工場では、人件費をどのように計上するか、人事に対して性善説で対応するか性悪説で対応するか、によって収益と社員意識を大きく左右することになります。中国では安い経費で人を使えると思われがちで、人事管理が雑な企業もよく見られます。
中国でよく行われるのが他の人との給与比較です。多い人にひがむのではなく、会社への批判材料とするケースが多いようです。企業としては昇給面で一律にはしたくないのですが、社員は高い方に一律にしたがります。最近の傾向としては固定給と能率給に分け、固定給は固定費枠、能率給は変動費枠に組み込んで経営することが多いようです。
労働法の改正や人材育成の必要性を考えると、今後は企業の業績と個人の能力に合わせた評価基準制度が重要となるでしょう。多数の同業他社が進出している現在、中国は人件費の安い国というのが過去の話であることを日本側に理解してもらうことも必要です。
連帯意識を生むコストダウンを
企業のコストダウンは永遠のテーマです。担当社員の手前、消耗品や日常品を一定期間ごとに再見積もりし、他業者と比較するのはやりづらいかも知れません。しかし手法を考え、担当者を換えるなどして対応することが必要です。
例えば、ある企業ではコピー枚数まで部署ごと、個人ごとを管理していました。細かいと思われるでしょうが、経費の節減目標を数字に表して努力評価を行うことにより、ある種の連帯意識が生まれ、他の業務においても思わぬ成果が現れるはずです。
また協力工場へコストダウン要求するのであれば、ただ要求するのではなく、コストダウンをしても利益率が下がらない方法を共に考えることも重要です。
コストを抑えるノウハウも必要
1人ですることのムリ、ムダ、ムラ――。日本人社員が手本となって改善の基本をよく理解させ、個々の削減努力を企業全体の努力に繋げることが大切です。既存の品物は安くなることがあっても高くなることはありません。日本企業はコストダウン要求に対して独自のノウハウを作り、生き残ってきたのです。
工場には物を作るノウハウとコストを抑えるノウハウがあります。他社と同じ作り方では同じコストがかかるのは当たり前です。工具、刃物、設備、人の使い方のすべてに自社のノウハウを持ち、社員にコストダウン意識を絶えず持ち続けさせることができれば、利益率が高くなり、同業他社に先駆けてコストダウンを図ることもできるようになります。企業は生きています。社員を作り、独自のノウハウを作ることが重要です。他社の真似では厳しい競争に勝てないのです(終わり)。


以前のコラム
現地に根を張る工場経営(3):費用対効果を検証 現地に見合った設備投資を
現地に根を張る工場経営(2):“指導”して育成を 仕事を任せてフォローも徹底
現地に根を張る工場経営(1):現地社員と共有 中国に見合ったビジョン作り
情報提供: BiZpresso Vol.35 12月18日発行
2007/12/25 更新
中村和彦 氏 傑恩士信息科技(上海)(G.i.S) 董事長兼統括総監
(製造業に特化した業務の改善、支援を提供)

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