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製造 中国
現地に根を張る工場経営(3):費用対効果を検証 現地に見合った設備投資を
償却期間、耐用年数から設備導入
製造業では「設備」の稼働率や生産効率が将来性を計る重要な要素になります。「生産が間に合わないから」「新製品に対応するため」「設備が老朽化したため」など設備投資する理由には様々あるかと思いますが、判断する基準を事前に検討し、付帯要因や問題も綿密に分析して、実情に適した投資をしなければなりません。
皆さんは「設備投資」に対してどのような基準で取り組んでいますか?財務との関係もあるでしょうが、一般的には市場や取引先に合わせて対応している企業が多いと思われます。日本的な企業配置が出来ていれば大きく外れることもないでしょうが、ここ中国での競争は日本企業同士の戦いではなく、他国企業との戦いになるということを忘れてはいけません。
「設備」には「新規設備」と「更新設備」の2通りがあり、どちらも経営判断が必要になります。特に中国では日本で使用していた中古設備を持ち込んでいる企業もあります。また市場の変化や商品の複雑化、高精度化によってニーズも急激に変化しています。
日本では市場と共に成長した企業でも、ここ中国では少しばかり勝手が違います。製造業が設備産業になってしまうということにもなります。費用対効果の考え方を誤ると、高額な設備を導入しても稼働率や加工単価が低くなり、資金の回収すら覚束なくなるでしょう。また稼働率や生産性を上げるためには、最新設備を操作する技術者のレベルなどの問題もクリアしなければなりません。
設備投資は基本的に、導入金額に対する償却期間と耐用年数、市場効果年数との関係を計り、検討するのが普通です。見誤ったからと不良資産で落とすことも難しいでしょう。
取らぬ狸の皮算用にならないように
なぜ日本と同じ設備を中国で導入しても、日本と同じ生産性、稼働率では動かないのか――。現地では当たり前の話が日本側で理解できないだけでなく、現地スタッフですら理解できていないことがあります。
物作りの基礎がない所にノウハウや設備だけ持ち込んでも動くわけがありません。中国では地域や業種により設備に対する法令や税法に違いがありますし、導入時期によっても変わることを忘れてはいけません。また、地域情報や関連法令をたえずチェックしないと損をしてしまいます。数年前と現在では、特例処置や非課税枠なども変わってきています。
新規の設備投資をすれば収益が上がる、競争力がつくなどと取らぬ狸の皮算用にならないよう、日本より綿密な短、中、長期の計画を立てて投資することが必要です。
製造業では人的製造業と設備的製造業の2種類があり、多くの企業が人的製造業として中国に進出した事実を忘れてはいけません。工場の運営はいつの時代もどこの国でも、机上の理論より現場を知ることが大切なのです。


以前のコラム
現地に根を張る工場経営(2):“指導”して育成を 仕事を任せてフォローも徹底
現地に根を張る工場経営(1):現地社員と共有 中国に見合ったビジョン作り
情報提供: BiZpresso Vol.34 12月4日発行
2007/12/11 更新
中村和彦 氏 傑恩士信息科技(上海)(G.i.S) 董事長兼統括総監
(製造業に特化した業務の改善、支援を提供)

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