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製造 中国
製造業トップインタビュ:富士電機馬達(上海)董事兼総経理 坂口清 氏
業種を絞り顧客開拓 小ロット対応と省エネをPR

回転機を製造販売する富士電機モータの現地法人、富士電機馬達(上海)(TEL=021-5239-9681)が、製品ごとに業種を絞った営業アプローチで新規顧客の開拓に力を入れている。ニーズに合わせて小ロット製品の開発にも対応し、省エネ効果もアピール。2010年に昨年実績の66%増となる10億円の売り上げを目指している。董事兼総経理の坂口清氏に話を聞いた。
―富士電機モータの販売会社として、03年5月に設立。モータやブロワ(送風機)、ポンプなどを販売している。
「当社はグループの富士電機馬達(大連)が製造したモータを販売。ブロワやポンプを日本や台湾地区にある工場から輸入している。全国に14社ある代理店を通じた販売を行っているが、当社自身でも業種を絞った営業を展開している。モータでは真空ポンプや空調、ブロワでは織機や印刷機、ポンプでは工作機械メーカーや金属加工業者を洗い出し、1社ずつアプローチしている」

―中国市場において、品質や性能の点で中国系メーカーとは競合せず、日本勢の進出も少ない。当面は欧米系の大手メーカーがライバルになるとみている。
「多くの欧米系メーカーは生産設備と販売網を持つ中国メーカーを買収することで早期に足場を築き、宣伝広告に力を入れる。品質の良い製品を製造したからといって必ずしも売れるわけではなく、ブランド力で負けて、安くしなければ売れないこともある。ただ、欧米系は標準仕様の販売が中心で、小ロットの非規格品を手がけたがらない。当社では小ロットにも対応し、ユーザーと共に研究開発を進める形で、ニーズを取り込んでいきたい」

―富士電機ホールディングスが先月、富士電機企業管理(上海)を設立した。グループ全体のブランド力の強化のため、PR活動を行っていく。
「企業管理(上海)では若者が読む一般紙や技術者が購読する業界紙などに広告を出稿するなどして、ブランドの浸透を図っていくつもりだ。当社独自の取り組みとしては富士電気モータがグローバルに展開するマスコットキャラクターを活用し、展示会や営業先でティッシュや携帯ストラップ、エコバックなどを配布している。日本ではありふれた企業マスコットの1つに過ぎないが、中国ではまだ珍しいようで評判がいい。モータが持つ堅苦しく古めかしいイメージを払拭し、親しみやすさをアピールできればと考えている」

―大連では現在、7.5kw以下のモータを月4万台生産しているが、その9割を日本に輸出している。中国での販売には製品の現地化も必要だ。
「現在、中国標準仕様の製品を開発し、そのカタログも作成を終えたところだ。ブロワやポンプについても営業を通じてデータを集め、他社製品との比較を行っている。品質はそのままに、中国では不要な性能を削ることなどでコストダウンし、現地のニーズに合わせていく。今年中にも仕様や価格面でコンセプトを固めるつもりだ」

―御社は2010年に10億円の売り上げを目指している。今後の営業展開では現在、売り上げの7割を占める日系以外の顧客を開拓することが重要になる。
「会社設立以降、売り上げは毎年、倍増を記録し、昨年は6億円規模になった。しかし、日系メーカーの新規進出が大幅に減少し、既存ユーザーもコスト削減のために安い中国製品を使用するようになる中、これまでのような増収を達成するのは困難だろう。業種を絞った営業で、品質を評価してくれる新規ユーザーを開拓していきたい。また、省エネをアピールすることも重要だ。日系制御盤メーカーと協力し、あるアパレルメーカーで実験を行ったところ、電気料金で11%、皮相電力で25%の削減ができた。中国にある多くのメーカーでは現在、電力使用量に縛りが掛けられているため増産が難しくなっている。当社のモータを採用すれば電力コストの削減が図れるだけでなく、削減した分だけ機械を増設できる点もPRしていきたい」

情報提供: BiZpresso Vol.50 8月5日発行
2008/08/18 更新
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