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製造 中国
製造業トップインタビュ:技連通(上海)国際貿易 董事総経理 高橋寿光 氏
微粉化新素材を提供 生活改善製品へのニーズ背景に

天然有機微粉末などを製造販売する出光テクノファイン(ITF)の現地法人、出光精密化学貿易(上海)(TEL=021-5465-3817)が4月22日、営業を開始した。生活改善製品へのニーズを背景に、「プロテインレザー」など微粉化技術を基に製造した天然複合素材を販売する。2012年までに売上高20億円、粗利益3億円を目指し、リサイクル技術の提供や中国独自の製品開発も進めていく。董事・総経理の鈴木呂昌氏に話を聞いた。
―御社はITFの特許である微粉化技術で製造した「シルクプロテイン」などを輸入。委託加工で「プロテインレザー」や「プロテインテキスタイル」などに仕上げ、自社ブランドとして自動車メーカーやアパレルメーカーなどに販売していく。
「実際に使用する末端メーカーと企画開発するのが当社の営業スタイルだ。『プロテインレザー』は乗用車のシートなどに使用する。肌触りや吸湿性に優れ、本革に比べコストダウンが図れる。主にゼネラルモーターズやフォード・モーター・カンパニーに納めているほか、日系各社でも採用され、アピールポイントとして消費者にも紹介していただいている。また、『プロテインテキスタイル』はレインウェアやランジェリーに使用し、やはり肌触りが良く蒸れにくい。そのほか、CD-R表面の印刷性を向上させるために塗布する『筆記受理コーティング剤』という特殊な塗料も販売している。インクジェット印刷用の塗料を塗膜が吸収し、カラーが鮮明で乾きも早い。ITFはこの分野で世界シェアの約8割を占めている」

―御社では生活改善製品へのニーズが高いと見ているようだが、天然複合素材に対 する反応は。
「富裕層が増えた中国では現在、人と違うものを手に入れたい、身に着けたいという欲求が顕著に現れている。この流れを受け、大量生産から高付加価値の特殊な製品を開発したいと考える現地メーカーも多くなっている。当社が駐在員事務所を設置した06年と比べ、機能素材に対する関心が高まっているのを感じる。このことが現地法人化に踏み切った理由の1つでもある」
―御社は今後5年で売上高20億円、粗利益3億円を目指しているが、達成のカギとなるのは現在、売り上げの7割を占める自動車向けの「プロテインレザー」の販売だ。
「シートなどに本革を使用している乗用車は日本で約2割、米国でも3割程度だが、中国では6―7割を占める。中国における自動車生産台数は数年内に日本を追い越す。つまり、生産台数が追い付いた段階で、需要はざっと日本の3倍はあることになる。本革は自動車生産が拡大するにつれ需給が逼迫し、価格も高騰すると予想されている。そのため、その代替材料として当社の素材を利用した『プロテインレザー』の需要が一層高まるものと確信している」

―ITFで取り扱っている他の製品を御社で販売していく予定は。
「化粧品の材料になる『出光ジェルプロテイン』を販売したいと考えている。また、中国でも環境保護に力を入れ始めていることから、リサイクル技術の提供も検討を進めている。ウレタンシートを粉末化したり、メッキとプラスチックを分離する技術だ。これらの新事業は特許整理や競合製品の調査を行った上で、事業化のメリットありと判断したものから投入していく予定だ。具体化するのは2010年以降になるだろう。事業規模は小さくとも、特殊技術や高付加価値のある製品を手がけていきたい。“小さくてもキラリと光る”ビジネスモデルを目指している」

―今後の営業展開はどう進めていくのか。
「今年中に1カ所、2011年頃までに計4カ所の営業拠点を設置し、企画開発や品質保証などのサービス体制を整備していく予定だ。米国や日本でも生産している『プロテインレザー』を6月から現地生産に切り替える。また、現在は日本本社に頼っている研究開発だが、来年には技術研究部門を設置して中国独自の製品開発も積極的に進めていきたいと考えている」
情報提供: BiZpresso Vol.45 5月20日発行
2008/06/17 更新
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