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IT 中国
変革迎える中国コールセンタ(8):JSOXとコールセンタ
情報漏洩対策に有効なシンクライアント
日本では、08年度から会計監査制度の充実と企業の内部統制強化を目的とした日本版 SOX法の施行が開始される。日本版SOX法の詳細説明は省略するが、この法律は上場企業の日本本社および海外現地法人が対象となるため、万一、海外拠点で情報漏洩が発生した場合も日本本社が責めを負うことになる。重要な顧客情報を扱うコールセンタにも大いに関連のある法律だ。今後、日系企業では、中国におけるITシステムの内部統制管理や情報セキュリティの強化がより一層重要になってくるであろう。
こうした対応には、社内モラルの改善や行動規範の徹底も重要ではあるが、人材流動が激しく、また、個人情報保護法やSOX法の存在しない中国でそれを周知徹底することはなかなかに難しい。やはり、システム側で防止策を検討することが必要だ。そこで、こうした情報漏洩対策として注目されているのが、シンクライアントソリューションだ。
シンクライアントとは、コンピュータ(クライアント)側には最低限の機能(サーバに接続するためのネットワーク機能や入力/出力を行うための機能など)だけを搭載してサーバ側でアプリケーションソフトやファイルなどの資源を管理するシステム、もしくは、そのようなシステムを実現するために機能を絞った専用のクライアント用コンピュータのことを指す。
つまり、データ保存ができないパソコンをオペレータ端末として利用することで、万一ウィルスに感染しても情報流出の危険がなく、また、誰かが故意にデータやファイルの持ち出しを行うこともできなくなるのである。セキュリティ強化策としては非常に有効な手段ではあるが、シンクライアント端末の価格が普通のパソコンに比べて割高となっているため、まだまだ爆発的普及にはいたっていない。しかし、情報流出のリスクを考慮した場合、今後はこうしたITシステムへの投資も検討していかなくてはならないだろう。
さて、日本の場合、入退出管理は総務部門、メールやインターネットの管理は情報企画部門が行うため、コールセンタ運営部門はコールセンタに関するセキュリティに集中することができる。しかし、ここ中国において、そこまで恵まれた環境にある企業は少ないであろう。やはり現地管理者が何もかも統括して、全体のセキュリティ強化に対応しなくてはならないのが実情である。例えば、入退出用セキュリティ装置や監視カメラ、メール履歴管理やファイル持ち出しの追尾、ネットワークによるパソコンなどの設備監視、そして、ウィルス対応などである。従って、コールセンタ導入の際も、単体システムのセキュリティだけではなく、こうした社内セキュリティにトータルな対応ができるSIメーカを選ぶことが重要だ。


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情報提供: BiZpresso Vol.40 3月11日発行
2008/03/18 更新
池上あき子 氏

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