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見直そう人事(6):人材FSとは何ぞや(今の非常識は将来の常識)
前回は人材採用は投資に似ていると申し上げました。一般に新規投資を考える際には、綿密な計画に基づくFS(フィジビリテイースタデイー)を作成するはずです。IRR(投資収益率)や、将来価値、現在価値などを数値で表して表計算表を作りますね。実は人材採用にもこういった考え方や手法が肝心なのではないかと考えます。
人材の給与は決して横並びであってはなりませんし、また、他社動向はあくまで参考値であり、決してバイブルにはなり得ないはずです。なぜなら、同業他社であってもその個人に課すミッションは全く違うわけですし、求める数値や結果も自ずと異なるからです。
こういった視点に立てば、この人材を採用する際に何を基準にするかが決まってきます。彼の、あるいは彼女が業務を推進することで、会社にはどういった収益がもたらされるのか、またはその重要性や人材に求める能力に希少性、普遍性などがどれくらい見出されるのか、いろいろな角度から細かくチェックすべきです。よしんば御社の給与設定がその時点で業界常識からかけ離れていたとしても、その人材がいることで会社自身が大きく変わりうる要素をはらんでいる場合は、決してその給与設定は異常でもなく高すぎもしないということです。
逆に、弊社にもよく面接に来る人材で、我々の判断からして相当に割高(例えば、25歳・日本語1級・語学実力も一流・有名重点大卒・営業経験2年・語学以外にスキルなし、手取り給与要求額6,000元)のような人材は、すぐにその場で注意します。この給与設定はありえないからです。こういった人材はスキル的には日本語のみ、営業経験があっても顧客を持っているわけではない、年齢がまだ25歳などの理由です。
これとは反して、次のような人材(28歳・日本語2級・語学実力も問題なし・大専卒・営業課長経験あり、転職2社目、手取り給与要求額9,000元)は、いかがでしょうか?一見高すぎるように見えますが、もし彼が業務経験に加え、管理職経験と商品知識を有していることで即戦力として活躍できる人材なら、人材FSから考えれば大いに投資価値があるということです。
「昔の非常識が今の常識」に変わりうるように、「今の非常識は将来の常識」に変わりえますし、また、そういった人材採用および育成をしていく必要が足元まで迫って来ています。人材FSとは、能力主義に根ざした人材採用をする際の確固たる前提となるわけです。


以前のコラム
見直そう人事(5):今の常識は昔の非常識(変化を見る目と将来を読む判断力、人材採用も投資に似ている)
見直そう人事(4):管理職の重要性について
見直そう人事(3):「四金」を理解して初めて見える労務管理
見直そう人事(2):キャリアとは何だろう
見直そう人事(1):キャリアとは何だろう
情報提供: BiZpresso Vol.40 3月11日発行
2008/03/20 更新
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