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見直そう人事(5):今の常識は昔の非常識(変化を見る目と将来を読む判断力、人材採用も投資に似ている)
90年代の初め、浦東開発がようやく産声を上げ始めた頃、私はちょうど日本から上海への直接投資を勧誘しておりました。当時、金橋開発区を日本からの投資訪中団が訪れ、それを案内していた時期です。将来の金橋開発区を想定した大きな立て看板の前で将来の上海の変化を予想しながら、20数名の団の方々に口角泡を飛ばして説明している傍らでは、100数十羽のあひるがガアガアとうるさく水浴びをしてる状況です。
聞いているほうも話している私も、この看板に描いてある将来に対して、正直疑心暗鬼なところがあったのは否めません。ただし、そのころでも着々と中国進出を進めていた日系企業が多かったのも事実です。当時の中国進出は、多くの企業にとってはまだまだリスクが大きく、また中国をマーケットと考える向きも非常に少なかったと思います。90年代の初めに今の上海をどれほどの人が予想し、また投資を考えることができたでしょうか?
実は、人材を採用することもこのような投資に似ているのではないかと思います。企業が要望する条件に完全に合致した人材が見つかれば、それが一番いいのは当然ですが、もし見つからない場合どうするか?やはり一部条件には目をつぶって将来性にかけるという採用も必要になってきます。
ALL OR NOTHINGではなく、人材募集条件の中で何が最も必須なのかを吟味し、それ以外の条件を再調整するといった手法も、将来性のある人材や即戦力を採用する臨機応変な方法だといえます。人材採用にはリスクがつきものです。条件の不完全さには目をつむり、その代わりに将来性や潜在能力に目を向けた採用をしていく手法で、これまで見落としていた人材の中に有望な人材を見つけることが可能かも知れません。
中国での人材採用は、どちらかといえば入口よりも入ってからが肝心です。何故なら、人材の流動性が高いからです。即戦力を求めるあまり、入る前の要求が高すぎ、結果、時間ばかりかかり、更には折角苦労して採用した人材にも数カ月で逆に逃げられてしまったといった経験をされた方も多いのではないでしょうか?入口の条件が厳しくてもそれをクリアして入ってきた人材が未来永劫勤め続けてくれるかは、中国でも別問題なのです。逆にいえば、入口を狭めればそれだけ比較できる人材が少なくなってしまうだけです。臨機応変な採用と、人心掌握を考えた管理が、中国での人材採用で成功する近道です。


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情報提供: BiZpresso Vol.39 2月26日発行
2008/03/20 更新
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