コンサルティング 中国
日系企業のマネジメント人材の流出が、経営の現地化を遅らせている。「幹部人材の流出が、日本からの応援出向者を増やし、それが現地化を遅らせ、そのイメージによって、さらに幹部人材が流出する」という悪循環にはまっている。この悪循環を断ち切るために必要な3つのアプローチについて、連載3回で説明する。
人材流出の原因に「経済処遇」"イメージ"
どうして、日系企業を去るのか。はやり第一は、単純に「経済処遇」の問題である。大学卒が就職難を言われる一方で、優秀なマネジメント人材は不足しており、人材市場での競争力のある給与は、必要条件となっている。定期的な業界給与ベンチマークは不可欠である。
一方でイメージの問題もある。
よく「日系は欧米系より給料が安い」と中国で言われている。実際に、中智人的管理諮詢公司の発表データを見てみると、管理職レベルでは、欧米系に比べても、たった年間4・5万元(約 70 万円弱)の差しかない。管理職のポストも多いわけでないので、この差はさっさと埋めてしまうべきである。
韓国企業のサムスンなどは、「うちは管理職ポストの給与は欧米系に決して負けない」と人材市場に宣伝することで、イメージアップに成功して人材を惹き付けている。給与が高いことを自慢したがらない日系企業であるが、こと中国においては態度を改めた方がよさそうだ。
人材流出の原因に「経済処遇」"イメージ"
どうして、日系企業を去るのか。はやり第一は、単純に「経済処遇」の問題である。大学卒が就職難を言われる一方で、優秀なマネジメント人材は不足しており、人材市場での競争力のある給与は、必要条件となっている。定期的な業界給与ベンチマークは不可欠である。
一方でイメージの問題もある。
よく「日系は欧米系より給料が安い」と中国で言われている。実際に、中智人的管理諮詢公司の発表データを見てみると、管理職レベルでは、欧米系に比べても、たった年間4・5万元(約 70 万円弱)の差しかない。管理職のポストも多いわけでないので、この差はさっさと埋めてしまうべきである。
韓国企業のサムスンなどは、「うちは管理職ポストの給与は欧米系に決して負けない」と人材市場に宣伝することで、イメージアップに成功して人材を惹き付けている。給与が高いことを自慢したがらない日系企業であるが、こと中国においては態度を改めた方がよさそうだ。

現地化の3つのパターンと「アジアグローバル化」
「発展空間」ある企業へのアプローチ
日系企業を去る2つ目の理由は「発展空間」である。冒頭に述べた"悪"循環を抜け出し、マネジメントの現地化を推進していくためには、(1)信頼して任せられる「現地経営人材」の育成すると同時に、(2) 思い切って任せるための「グローバル共通言語」としての経営システムを整備して"見える化"し、(3)さらにこれらを「現地化プラン」として社内外に積極的に広報することで人材市場に対する企業ブランドを向上させる、"好"循環を作りだす必要がある。(先述の(3))
(1)自社の強みにあった"現地化プラン" を策定する。
まず必要なアプローチは、"中期的な現地化プラン"を持つことである。アジア企業の現地化事例を見てみると、(A)日本本社のDNAを理解する華人を経営者に抜擢してトップから現地化を推進する(サントリー(ビール事業 )、コマツ(建機事業)など)、(B)出向社員の「現地化」を進め、企業文化を移入した後に、後継者となる華人に徐々に任せる(サムスン、松下電器産業など)、(C)外部調達のマネジメントチームで、欧米流の経営システムのもとでの華人経営に一気に変える(NEC(モバイル端末事業)、富士通(システム事業) の過去のトライ)といった3パターンに分かれる。
業界や進出形態などによって、企業ごとに事情は異なるだろうが、主に、「日本本社のDNAを持った華人の方がグループ内にいたか」「グローバルに使える経営システムが整備されているか」により、パターンが分岐していると思われる。(右図参照)
日系企業を去る2つ目の理由は「発展空間」である。冒頭に述べた"悪"循環を抜け出し、マネジメントの現地化を推進していくためには、(1)信頼して任せられる「現地経営人材」の育成すると同時に、(2) 思い切って任せるための「グローバル共通言語」としての経営システムを整備して"見える化"し、(3)さらにこれらを「現地化プラン」として社内外に積極的に広報することで人材市場に対する企業ブランドを向上させる、"好"循環を作りだす必要がある。(先述の(3))
(1)自社の強みにあった"現地化プラン" を策定する。
まず必要なアプローチは、"中期的な現地化プラン"を持つことである。アジア企業の現地化事例を見てみると、(A)日本本社のDNAを理解する華人を経営者に抜擢してトップから現地化を推進する(サントリー(ビール事業 )、コマツ(建機事業)など)、(B)出向社員の「現地化」を進め、企業文化を移入した後に、後継者となる華人に徐々に任せる(サムスン、松下電器産業など)、(C)外部調達のマネジメントチームで、欧米流の経営システムのもとでの華人経営に一気に変える(NEC(モバイル端末事業)、富士通(システム事業) の過去のトライ)といった3パターンに分かれる。
業界や進出形態などによって、企業ごとに事情は異なるだろうが、主に、「日本本社のDNAを持った華人の方がグループ内にいたか」「グローバルに使える経営システムが整備されているか」により、パターンが分岐していると思われる。(右図参照)
「アジア・グローバル人材活用」へ
企業によって選択肢は分かれるが、中国における現地化という短期的な取り組みよりは、それを通過点において、アジア大でどうグローバル人材を育成し活用していくか、このようなビジョンを掲げることは、中国人社員の「発展空間」イメージの向上に大きな影響があると、最近、お客様との関わりの中で感じている。
人材のグローバル化に遅れている日本であるが、ぜひ、中国市場の成長をきっかけに、再度、アジア・グローバルな経営へのチャレンジを行って欲しい。(次回以降は、他の2つのアプローチについてご説明させていただきたい。)
企業によって選択肢は分かれるが、中国における現地化という短期的な取り組みよりは、それを通過点において、アジア大でどうグローバル人材を育成し活用していくか、このようなビジョンを掲げることは、中国人社員の「発展空間」イメージの向上に大きな影響があると、最近、お客様との関わりの中で感じている。
人材のグローバル化に遅れている日本であるが、ぜひ、中国市場の成長をきっかけに、再度、アジア・グローバルな経営へのチャレンジを行って欲しい。(次回以降は、他の2つのアプローチについてご説明させていただきたい。)
情報提供:
Whenever CHINA 08年2月号
Whenever CHINA 08年2月号2008/02/28 更新
筆者:中島久雄(なかじま・ひさお)
野村綜研(上海)咨詢有限公司総経理
野村綜研(上海)咨詢有限公司
[住所] 上海市淮海中路1045号淮海国際広場9F
[電話] 021-5465-9980 / [FAX] 021-5465-9981
[URL] http://www.nri.co.jp/
野村綜研(上海)咨詢有限公司総経理
京都大学大学院工学研究科工学修士課程修了。
米カリフォルニア大学バークレー校経営学修士(MBA)修了。株式会社野村総合研究所入社後、情報・通信コンサルティング部、上席コンサルタント・グループマネジャーを経て、現在、野村綜研(上海)咨詢有限公司総経理。中国での趣味はテニス
米カリフォルニア大学バークレー校経営学修士(MBA)修了。株式会社野村総合研究所入社後、情報・通信コンサルティング部、上席コンサルタント・グループマネジャーを経て、現在、野村綜研(上海)咨詢有限公司総経理。中国での趣味はテニス
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