コンサルティング 中国
移転価格税の基礎を現場の視点から解説
今回は関連会社との取り引きに掛かる事前確認制度について、中国の制度を中心に説明する。2重課税の救済制度としての疑問点も指摘する。
事前確認制度の概要
この制度は関連会社との取引価格について、事前に税務当局の確認を受けることで税務調査による課税を回避するものだ。中国に進出した日本企業の場合、中国の税務当局に申請して確認を受ける方法と日本の親会社が日本の当局に申請して受ける方法とがある。日中両国の税務当局に租税条約の規定により申し立て、両国の当局による相互協議により確認を求める場合もある。
事前確認制度の概要
この制度は関連会社との取引価格について、事前に税務当局の確認を受けることで税務調査による課税を回避するものだ。中国に進出した日本企業の場合、中国の税務当局に申請して確認を受ける方法と日本の親会社が日本の当局に申請して受ける方法とがある。日中両国の税務当局に租税条約の規定により申し立て、両国の当局による相互協議により確認を求める場合もある。
中国の事前確認制度
国家税務総局は04年、「関連企業間取り引きの事前確認実施規則」を試行し、その後はこの法律により制度化されてきた。実務的にはまず事前相談後に正式に申請。当局は関連企業間取り引きが適正であることを確認するために必要な資料の提出を求め、審査分析の後、申請が認められる。審査期間は3カ月から6カ月間が一般的だが、会社の状況、資料の作成などにより1年以上に及ぶこともある。関連会社取り引きの複雑性と当局の求める資料の作成期間が影響する。主な提出資料は次の通り。
(1)申請会社のグループ経営の実態を把握するために必要な資料。資本の構成、役員構成、経歴、中国進出の目的、グループ経営の取引構成など。
(2)申請会社の過去3年間の財務諸表、製品機能、資産状況を把握できる資料。製品機能は競合製品との技術、性能、製法の特色と独自性など。
(3)関連会社間の取り引きの種類と取引金額、シェア、利益等の内容と納税期間。関連会社との取り引きに掛かる粗利益率や営業利益率について、関連会社の利益資料が求められるケースもある。
(4)関連会社の機能およびリスク分担の状況在庫リスク、資金リスク、信用販売リスクの所在を確認する資料。
(5)価格決定の原則、計算方法およびその前提条件、これを裏付ける各種資料。
(6)マーケットの現象環境と将来への趨勢予測。
(7)事前確認期間の経営予測、その他計画。
(8)取り引きする関連会社の協力体制、取引内容、財務結果と情報提供の可否。
(9)2重課税の問題が生じるかどうか。
(10)国内および国外の関連法律、租税条約などに関係する事項。
上記は最低限、提出する資料で、申請企業の経営状況に応じてその他の資料を提出し、説明する必要がある。その要点は申請会社と取り引きするすべての関連会社の利益配分が適正になされていることを確認することだ。取り引きする日本の関連会社から、資料の提供を受けられるかが問題となる。
移転価格税は個別の取引価格の適性度を判断することが原則だが、そのためには製造コスト、販売経費を正確に予測計算して利益計画を提出する必要がある。これには製造数量、製品の市場価格の趨勢、為替、人件費の上昇、原材料の上昇などの前提条件を明確にした、綿密な営業計画書を作成しなければならない。確認の期間は3年間。半年ごとに合意内容が実行されているかどうか追跡確認が行われる。
国家税務総局は04年、「関連企業間取り引きの事前確認実施規則」を試行し、その後はこの法律により制度化されてきた。実務的にはまず事前相談後に正式に申請。当局は関連企業間取り引きが適正であることを確認するために必要な資料の提出を求め、審査分析の後、申請が認められる。審査期間は3カ月から6カ月間が一般的だが、会社の状況、資料の作成などにより1年以上に及ぶこともある。関連会社取り引きの複雑性と当局の求める資料の作成期間が影響する。主な提出資料は次の通り。
(1)申請会社のグループ経営の実態を把握するために必要な資料。資本の構成、役員構成、経歴、中国進出の目的、グループ経営の取引構成など。
(2)申請会社の過去3年間の財務諸表、製品機能、資産状況を把握できる資料。製品機能は競合製品との技術、性能、製法の特色と独自性など。
(3)関連会社間の取り引きの種類と取引金額、シェア、利益等の内容と納税期間。関連会社との取り引きに掛かる粗利益率や営業利益率について、関連会社の利益資料が求められるケースもある。
(4)関連会社の機能およびリスク分担の状況在庫リスク、資金リスク、信用販売リスクの所在を確認する資料。
(5)価格決定の原則、計算方法およびその前提条件、これを裏付ける各種資料。
(6)マーケットの現象環境と将来への趨勢予測。
(7)事前確認期間の経営予測、その他計画。
(8)取り引きする関連会社の協力体制、取引内容、財務結果と情報提供の可否。
(9)2重課税の問題が生じるかどうか。
(10)国内および国外の関連法律、租税条約などに関係する事項。
上記は最低限、提出する資料で、申請企業の経営状況に応じてその他の資料を提出し、説明する必要がある。その要点は申請会社と取り引きするすべての関連会社の利益配分が適正になされていることを確認することだ。取り引きする日本の関連会社から、資料の提供を受けられるかが問題となる。
移転価格税は個別の取引価格の適性度を判断することが原則だが、そのためには製造コスト、販売経費を正確に予測計算して利益計画を提出する必要がある。これには製造数量、製品の市場価格の趨勢、為替、人件費の上昇、原材料の上昇などの前提条件を明確にした、綿密な営業計画書を作成しなければならない。確認の期間は3年間。半年ごとに合意内容が実行されているかどうか追跡確認が行われる。
事前確認制度の問題点
国際市場における商品サイクルの急速化、市場競争の激化に伴う価格戦略、受注型生産品の利益率の固定、今日の激烈な市場競争で、企業は日々刻々と変動する市場環境に対応した柔軟な戦略を実行しなければならない。そのため、事前合意を3年間も守り通すことは、企業経営に対する障害となる可能性も高く、制度を活用できる企業は業種や規模から限られてくる。中国と日本の両国に対して相互協議を求めた場合、両税務当局の最高レベルの協議が必要となり、期間も長期間に及び、一般の企業が簡単に申請できる制度とはいえない。それでも、非製造会社は提出する資料が少なくて済むため、申請を検討する余地がある。
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経営プロセスと管理会計で万全の体制を構築:移転価格税の国際理論 第10回
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情報提供:
BiZpresso Vol.38 2月5日発行
BiZpresso Vol.38 2月5日発行2008/02/13 更新
出津 平氏 米国TMA 登録JCTP・税理士
上海出津商務咨詢
[住所] 浦東新区張楊路620号 中融恒瑞国際大厦東楼1504室
[電話] 021-5836-2367 / [FAX] 021-5836-2368
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