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見直そう人事(2):キャリアとは何だろう
前回は、中国人材マーケットが予想に反して「売り手市場」になっていることに早く気づくべきですと注意を喚起させて頂きました。今回は、少し転職を考える人材の側に対してのお話をしたいと思います。

中国では、日本に比べ転職希望が非常に高いのが実情です。しかし、これは何も中国に限ったことではありません。どちらかといえば、世界の中では日本の終身雇用制の方が明らかに世界の異端児だと思われていますし、逆にこれまでは、このことが日本企業の競争力の源のようにもいわれてきました。しかし、日本も、バブル崩壊や大手企業倒産などの荒波を経て、人材マーケットが大きく動き出したことで、以前よりは、中国人材マーケットへの傾向と対策が、各企業においてしっかりなされるようになってきています。
転職する際の退職理由として、最も多いのが「キャリアアップ」です。もちろん、単純に理由が書けないことにより、後ろ向きに使われることもあります。では、キャリアとは何でしょう?常識的には「業務遂行能力」「習熟した業務知識」「業務ステータス」「潜在能力」といったところでしょうか。また、それでは、キャリアを積むとはどういうことでしょうか?理想的なのは、最初の業務を基礎に、段階的に任される仕事が重要になり、複雑になり、さらには判断力が問われるようになり、ステップアップしていくことでしょう。
一般に企業側が判断する「評価できるキャリア」とは、例えば学歴であり、資格であると同時に、学校で学んできた内容や、あるいは同じ業務に長年携わって培ってきた経験・知識・力量、ビジネス人脈やコネクション、ビジネスアイデアなどが挙げられます。それは、日本語能力・財務経理知識・IT知識でも、またまた営業力や統率力でも構いません。全て、その人のキャリアになります。
それでは、企業側がその人材に最もキャリアを感じないのはどういった略歴の人材でしょうか?「数年置きに担当業務が変わり、また一貫性がない」ような人材でしょう。例えば、企画をやったかと思えば、次は営業、その次は品質管理、次は総務などなど。これでは、企業側はこの人材に一体何を任せれば活躍させられるのか不安になってしまいます。
企業の見る目は節穴ではないので、人材の略歴は一目見て分かるものです。転職に当たっては一貫性のある職選びをするとともに、もしこれまでの職種と大きく変えたい場合は今後も長く続けられる、また長く続けるに値する業務をあらゆる視点から慎重に勘案することが肝要です。目先の給与条件のみで就業先を決めるような近視眼的な転職は避けたいものです。こういった転職を続けていると、数年後にはどこの日系企業も採用してくれなくなるはずです。キャリアとは、自分に張られるレッテルなのです。


以前のコラム
見直そう人事(1):キャリアとは何だろう
情報提供: BiZpresso Vol.36 1月1日発行
2008/03/20 更新
乾亘 氏 日系企業チャンネル(JCC) 董事長兼総経理

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